十七戦記 6話 南京解除作戦
ついに南京解除作戦が始まった。
そもそも南京城は、今から千年以上も昔にできた城塞都市だ。
そして、南京城周辺の地形は、城壁から数十㎞先が見えるくらい、周りに障害物がない。
そのため、向こうは、こっちの兵の配置なんて丸見え状態だ。そのため、攻めにくい。
司令部の近くで待機していた特別班。
耳口がお茶を飲んでいた時、中村中隊所属 池上 大槻が、
「大変です。大隊長」
「どうしたんだ大槻」
「いまさっき入った情報で、 王国連邦とフーリ共和国が介入しました。いま、中国南部で、共和国と戦闘状態になったと」
「な、なんだと、ついにあいつらが介入したか。」
ヨーロッパ地方で、ドイト帝国がフーリ共和国首都パリの近くまで来たことにより、フーリ共和国政府と軍は首都を放棄した。
これにより、対ドイト連合の一角が崩れた。かなり危険な状況と判断した王国は、共和国とともに、ドイトの同盟国である大日を叩き潰し、全力でドイトをたたくつもりみたいだ。
「かなりまずい。このままでは、負ける可能性だってあり得る。」
「何言ってるんですか大隊長。負けることなんてありえません。」
「アメイジスと中華連邦、そして王国と共和国、数が多すぎる。言っておくが、最近、モンゴルと通商連邦が手を組み始めたことは知ってるか?」
「なんですかそれ?」
「モンゴルと通商連邦は、大日帝国と戦争するために協力しあおうとしているんだ。」
共通の敵を倒すための同盟。敵の敵は味方というわけだ。
モンゴルは、竜精族を主力とする、竜騎士団がいる。昔、モンゴルは竜の力を使って、ユーラシア大陸のほとんどを占拠したくらいの国だ。
それに通商連邦には、妖魔族と巨人族がいる。
妖魔族は序列7位だが、上級生物には存在するだけで、大災害を起こす奴が多い。
おまけに十王もいる。
「その情報は、総司令部にもいっているはずだ。きっと、なんかの策を考えてくれるだろう。我々は、やることだけに専念したらいい。」
「はい。隊長」
(さすがは隊長。確かに、下っ端がどう考えたって、上の方が俺らよりいい作戦を考えるに決まっている。)
(きっと、これが終わったら、すぐに南方か北方に行かないといけないのか。王国と共和国、モンゴル、連邦に災いあれ)
「そんなことより大槻、もうすぐ作戦開始だぞ。準備はできているのか。」
「できています」と大声で答えた。
「いい返事だ。」
南京城近くの上空をとんでいる人達(?)がいた。
「総員、もう一度作戦内容をいう 我々は南側の城壁を破壊するが、破壊担当は、リコとリーファで。敵の排除は俺と太田中隊。ミキ、クニで。砲台と、敵航空部隊の排除を中村中隊とミカエラ、その他の天使部隊でいくぞ」
「了解」
作戦が始まった。銃の雨の中、城壁にいる敵を殺すために突っ込んでいくなか、後ろからキーーンという音がした。大技の魔法を使うときに出る音だ。
「みっなさーーん、これからー、一発どでかいのをぶちかましまーす。」と笑うリコ
「おい、ここまでは来ないよな?」
「うん、ここまで来るな。退避だーー」急いで戻る耳口と太田。
「発射でーーす」
光の槍が、城壁の上に命中。再現できないような音がでた。
みるみるうちに、城壁が消えていく。文字通り消えていった。
音がやむと、半径100m近いクレーターができていた。
「相変わらずすごいなこれ。」
「これでも、まだ2%の力ですよ。」不満そうな顔をしていた。
作戦は終了したので、敵400人程殺してから帰った。
その後、南京城は落ちた。
南京城攻略からしばらく経った、8月10日。俺は今、北方、モンゴルと連邦と大日領中華連邦の国境にいる。
これからこの国の今後を左右する、作戦を始める所だ。
12話程度で第二次世界大戦を終わらせようと思っています。
早ければ土日くらいに次の話を投稿します。