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十七戦記    作者: ヨロイ
第二次世界大戦
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十七戦記  4話 太平洋戦争の始まり

1935年7月20日

開戦から2週間経った。ドイト帝国は、開戦からわずか2週間でポートランド王国首都を陥落させ、フーリ共和国とは、ライン戦線で膠着状態となった。その頃、大日帝国 東京 参謀本部で森口大将が


「例の作戦決行日はいつだ?」


それに対して

「6月2日の予定です。」

と答える俺。


坂本大将は、


「もう一度確認する。海軍は、アメイジス合衆国のハワイにある太平洋艦隊とその基地、ドック、その他軍事施設を襲撃する。特別戦闘班は、西海岸にあるカリフォルニア基地と、その周辺の軍事施設を奇襲する。作戦開始時刻は、0650とし、作戦終了時刻は、ハワイ太平洋艦隊の全滅を確認したら連絡する。以上。何か質問はあるかね?」


みんな、顔が暗かった。果たして本当にあの国と戦争をしていいのだろうかと。

だが、一人だけ暗い顔をしていない人がいた。それは耳口だ。

(この戦争で戦果をたくさんあげれば、俺は将校となり後方に行ける。)


そして6月2日 朝の5時 この作戦の責任者にあたる中沢中将が


「本日、快晴の模様。絶好の襲撃日和なり」


この人は、語尾によく「なり」を使う。


「本日の奇襲作戦は、我らの帝国の命運がかかっておる。やつらの艦隊を全滅させ、我らの強さを奴らに見せつけろなり!」


「特別班は先にこの船を出ていく。カリフォルニア半島を消して行く覚悟で行くなり」


笑顔で質問するリコ


「本当にカリフォルニア半島を消してもいいんですか~~~?」


「いや、覚悟だけでいいなり」


「な~んだ。せっかく全力の99%を使う事の出来るチャンスだったのに。先輩もそう思いません?」


真面目そうな天使 ミカエラは、その質問に


「今時、ほぼ100%の力を使うことはないでしょう。所詮敵は、妖魔族の下級生物、アンデットしか使えないんだから」


「えっと、もう時間なので先に行ってます。」


特別班は、魔法小隊10人一組で4組 天使が20体、中隊長2人、俺 大隊長の計62人だ。

大隊にしては人が少ないと思うだろうが、そもそも魔法兵が少ない。魔法を使う事の出来る人が少ないのだ。

そしてこのあほ天使 リコ


「ひざびさの戦争! 向かってくる敵を消し飛ばせ!」

と妙な歌を歌いだす。これが天使族だ。天使というか、悪魔である。


やがて目的地、カリフォルニア基地上空に来た。


「準備はいいか。まず、あの目の前にあるでかい基地をわれら魔法兵がたたく。中村中隊は飛行場を。太田中隊は俺と一緒に港を攻撃する。天使は、ドック、その他軍事施設を破壊しろ」


「了解!」


「現在の時刻は、6時49分55秒 6 7 8 9 作戦開始!」



作戦が始まって20分経過した。混乱していた敵もようやく状況を理解したみたいで、反撃を始めた。


「こちら太田、敵の軍艦7隻の沈没を確認。のこり5隻」


「はあ~~いこちらリコ 敵の軍事施設をすべて破壊もしくは消滅しました。正直言って物足りないです。」


「天使は、戻ってこい。途中、敵艦を見つけ次第、攻撃してもよい」


「りょうかいでーーーす。敵艦を発見できるように祈りながらいきまーーす」


「こちら中村 異常事態発生 飛行場近くの研究施設から、アンデット複数、ジェヴァ複数、そして、恐らくT-011 量産型タイラント約20体います。」


(くそ、ついてない ジェヴァ程度なら簡単に倒せるが、タイラント20体だと)「中村隊、タイラントはあとで倒すことは可能か?」


「はい、できると思います。まだ武装はしていませんので」


「なら、先にジェヴァとアンデットを掃討せよ。タイラントは後回しだ。最優先は、基地の破壊だ。」


「了解」


タイラント それは妖魔族デモニア下級生物に分類されるが、タイラントにはいろんなタイプがある。そしてどいつも、中級生物に匹敵する強さを持つ。

体長2m 大型兵器を持つことができ、異常な再生能力を持ち、固い体で普通の武器では倒せない。そして人類が初めて作った生物だ。

タイラントをつくる際にでた副産物がジェヴァだ。

ジェヴァは体長1m後半、異常な再生能力を持ち銃程度なら持てる。厄介なのが、変異という一定ダメージを食らうと特殊なものに変化してくる。



「こちら耳口から天使へ、」


「こちら天使、」


「飛行場近くにて、タイラント出現、近くに研究所がある模様。一人でいい、タイラントの排除と研究所の壊滅の援護を頼む」


「了解 すぐに援軍を急行させる」


(これでタイラントは何とか処理で来たな。海軍基地も80%破壊できた。あと少しだ)

 

突然背後から爆発音が聞こえた。振り向くとそこにミカエラがいた。


「空間転移で来た。タイラントはどこ?」と、本を読みながら聞いた。


「あそこに飛行場がある その近くだ。」


わかったと答える代わりに、ミカエラは手に魔力を集めていた。



小酒が

「おい、ここからぶっ放すのか」


「無論」


耳口は何をするのかがわかったのですぐに無線で、「こちら耳口、中村中隊、応答せよ」


「こちら中村隊、」


「いまからそっちにでっかい花火が飛んでくるから至急退避せよ」


「了解」


と連絡し終えたら、ミカエラが「座標確認完了、全力の2%程度で研究施設を破壊できる。魔力充填 98% 99 100% 発射します。」


そういい終え、手に集まった光の玉を空に放った。 10秒ぐらい経った時、タイラントのいたところに光の柱が突然できた。


いつの間にか来た中村


「いやー相変わらずきれいな柱ですね。」


「中村中隊長 あの光が出ている間は、ほぼ無線は使えんぞ」


4分くらいたった。光の柱があったところは、大きな穴になっていた。そう、研究所は、消えた。


「こちら作戦司令部より、ハワイ奇襲部隊及び別動隊全軍に告ぐ、ハワイにおける太平洋艦隊の全滅を確認した。作戦は成功である。もう一度言う 作戦は成功だ。全軍帰還せよ。」


あちこちから、歓喜の声がする。


「よし、我らも帰還する。」


俺ら特別戦闘班は、予定通り、船に帰還し、本国へひとまず帰った。その船の中で、さらにいい話を聞いた。


「え、ヒィリピン上陸作戦成功!」

ヒィリピン上陸作戦とは、アメイジス合衆国領植民地ヒィリピンを、ハワイ奇襲作戦と同日にやることだ。

アメイジス太平洋艦隊をハワイで大部分壊滅しつつ、残りの艦隊を全滅させる作戦


「虎の子消滅作戦の2部までは順調ですね」


ハワイとカリフォルニア基地奇襲ででた死者は、8千人を超えるという。

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