十七戦記 04話 神の一撃
小人族通称リトルは、身長3cmだがすばしっこく、隠れるのが得意であり、ゲリラ戦を繰り広げてくるかなり厄介な種族であり、1度喧嘩を売ればもれなく地獄まで付きまとってくると言われるくらいしつこい。
山奥に小さな塚があった。
その穴に向かって1人の影が大声でいった。
「おい、小人族。ここから西でドワーフ共が大規模破壊兵器の実験を使用としている」
予想爆発範囲が載ってある紙を見せながら
「ここも時期に消滅するぞ。悪いことは言わねぇ。ここから逃げた方がいいぞ」
そう言って帰った。小人族は力はあるがアホだ。だからたったこれだけの情報も信じてしまう。
そして予想通り小人族は南の大陸に移動。
三人ほどいる死神族は獲物を探していた。
このご時世動物なんてほとんどいない。食えるもんはなんでも食う。その時前方からなにか獲物の匂いがした。
俺らより弱いやつら。つまり食料。そう考え1体のやつを鎌で殺そうとした時、異常な匂いを嗅いだ。
その匂いは灰の匂い。灰つまり毒。それを感じ取りすぐにとまった。
その正体不明のものが
「さっすが死神族。俺を食うのはいいけど味は保証しねぇぞ」
そう言い、灰で汚染された腕を見せた。腕は青黒くなっていた。
「貴様何者だ!」
死神族の1人が言った。
「そうだな。影と答えよう。で、お前らの住処ドワーフの大規模破壊兵器の実験予定地になっているという情報を渡しに来た。」
「大規模破壊兵器?」
「あぁ。大陸を吹き飛ばす兵器だ。お前らならこの施設から爆弾を破棄出来るだろ?」
死神族は嘘を言っているのか調べているようだった。やがて
「本当のようだな。それを教えて貴様に何の利がある?」
影は笑いながら
「さぁ。何でしょうかねぇ?」
相手の正体は不明。下手したら格上かもしれない。そのため死神族は手が出せなかった。
「分かった。」
そう言って死神族は去っていった。
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ドワーフ旧研究施設にきた影達。
キールが
「情報収集は30分までだ。それ以降はドワーフ共が戻ってくる可能性がある」
「にしてもこれ、本当に死者出てないのか?」
あちこちに残る鎌のあと。
「出てないはずだ。ドワーフが爆弾の近くで魔法なんて使わないし、死神族は、ドワーフの追撃より爆弾の処理を優先するはずだ。」
しばらく漁っていたら、通信機を見つけた。
キールはその通信機にわざと情報を流した。
エルフの都市で見つけた新型大規模破壊兵器、ファンタズマキラー、ファンタズマの核を強制的に自壊、自爆させ周囲のファンタズマの核も爆発させる。その威力は神爆と同等。
それだけを流した。それだけしか知らないのが事実だが。
その研究施設から離れてしばらくしたら、死神族とドワーフに動きがあった。
ドワーフは死神族の襲撃を恐れて大陸から島に移動、死神族は神爆を恐れて南方の大陸に移動。
そしてエルフにもドワーフが神爆を作っていると情報を流した結果、エルフは神爆を恐れて大陸から海上に拠点を移した。
やがてドワーフが神爆を持っていることが全種族に知り渡り、またエルフにファンタズマキラーを持っていることも全種族に知り渡り、自然と同盟ができ始めた。
エルフ、フェアリー、ギガント、ドラゴニアを中心としたエルフ同盟。ドワーフ、ファンタズマやゆうれい、エレメンタルなどが中心のドワーフ同盟もでき、やがて大西洋のど真ん中に集まった。
だがここで忘れて行けないのは、向かいのアメリカ大陸上空にいる最強の神、戦女神パラスアテナ率いる天使族とデモニアの浮遊城「アルバ」「ミルト」「リゼ」。
これに対抗するためにエルフ同盟とドワーフ同盟は、後ろ拳で手を結んだ。
やがて戦況は膠着状態となった。
無論、全種族はみんなユーラシア大陸外に移動したため、初めて人類が大陸を支配した瞬間でもあった。
タートルはキールら影の本部に来ていた。タートルには隠れ家を教えていた。
隠れ家に来たタートルはすぐにキールに報告ついでに来た。
「キール、全種族がユーラシア大陸からいなくなるってどういうことなの?どうやったの?」
だが、タートルが見たキールは今までのキールとは全然違った。
そこにいたキールは、体中に包帯だらけだった。包帯の隙間から見えたのは、灰による血管損傷の跡、紫色の皮膚。
「ねぇ、なんでこんな体になっているのよ」
「そりゃぁ、他種族を騙すために灰を飲んだからな。人類始まって以来の馬鹿やったんだぜ。」
「なんで、そんな、酷い体になっているのに。」
キールは笑いながら
「これより酷いやつなんてざらやぞ。中には生きているのが不思議な奴もいる。だけどな、みんな終戦のために動いているんだ、生きているんだ」
「終戦ってどうやるつもりなの?」
「簡単さ。魔力はどこから出てくる?機械族によると魔力はこの星の中心だ。さぁて問題、もしこの星の魔力そのものを手に入れたらどうなる?答えは、星の改造が出来る。」
魔力の源を手に入れる。すなわち最強になれる。で
「それを実行してもらうために奴らに集まってもらったんだよ。」
そう本来の目的は、
「もしかして膠着ではなく全火力の衝突が目的!」
星を破壊する兵器が三種類あるんだ。それを使う。でもってさらに
「それだけでは正解ではない。計算したら発生する魔力のうち80%の確率で戦女神に吸収される。でこいつを殺すために聖剣エクスキャリバーの出番だ。」
そう、聖剣エクスキャリバーであのくそ女神を殺す。
「これで世界平和さ。終ったら奴らにこう言ってやるね?『ねぇねぇ、いまどんな気持ち?』って。それとタートル、なぜ他種族が生まれたか知ってるか?」
「え?知らないわよ」
もちろん人間ではどうやっても分からない話だ。
「なら説明する」
と言い、他種族誕生の歴史を言った。
この星に創造神がいました。その創造神は最強であり他者と上手く生きていける生物を作りたかった
が、この神にそんな力はありませんでした。
やがて神はとある事を考えました。アダムとリリス計画です。
その頃人間が生まれたばかりでしたが神は人間をこの星の支配者と考え、その中の1人の男をアダム、神が作った女をリリスと名付け、最強の生物を作ろうとしていた。
その実験で最初に生まれたのがセイレーンだった。その後リトル、ヴァンパイア、ロック、死神族、機械族、ドワーフ、エルフとなった。
だがリリスは最強の生物を作るのが目的だった。だが人間とのあいだでは限界がある。
そう肉体というどうしようもない年齢制限ができた。
そう考え始めた時
神が死んだ。やがて神はいくつもの神に別れ始めていった。
それからリリスはアダムと離婚し、アダムはイブと再婚。リリスは1人で生物を生み出し始めた。
その結果、天使族、デモニア、ゆうれい、フェアリー、ギガント、ドラゴニア、エレメンタル、ファンタズマができ、それぞれに始祖の神が分裂した神がついた。
やがて分裂した神々はまた結合出来ることを知り、リリスが死んだ途端神々の統一戦争が始まろうとした。
その引き金を引いたのがエルフとドワーフとのどっちがうえかしたか?という戦争だった。
「これが他種族の誕生の秘密であり、非常にくだらない戦争の真実。」
つまり今までの戦争は、ドワーフとエルフの戦争による大戦ではなく、神々の統一戦争だということ。
で今その神は残り3つというわけだ。
「馬鹿じゃないの!そんなの。」
「馬鹿に失礼だぞ。奴らはな好き勝手に遊んでんのさ。なら俺だって好き勝手に遊んでやる。それこそ機械族と手を組んででもな」
「どういう事?」
「強者を倒すのは最弱って相場が決まってんだよ。種族として見られていない人間と種族最弱の機械族、丁度いいだろ?でだなタートル、そろそろ帰った方がいいぞ。村の奴らが心配するから。」
「分かった」
といい、タートルは帰っていった。
戦女神パラスアテナ陣営では、リコが退屈そうにしてた
「全く、エルフ同盟とドワーフ同盟共が束になっても私らに勝てるわけ無いじゃない。なめんなよ雑魚どもが」
近くにいた天使、カミテラが
「暇なので威嚇射撃でもするよ。」
カミテラは天使族の中でも1番強い
「波動砲、はっしゃーー!」
物凄い数の魔法陣がカミテラの近くにでて、やがて白い光のたまを作り出し、放った。
その球2つのうちひとつはインド洋のインド大陸に命中し文字通り消し飛ばした。
あとひとつはイタリアの南の方にある陸地に当たり、大穴が出来た。地中海誕生の瞬間だった。
だが、これを威嚇射撃と捉えることの出来ないエルフとドワーフは、ファンタズマキラーと神爆を半分だけ放った。残りの半分は、パラスアテナ陣営壊滅後ドワーフに撃つためだった。それは、ドワーフも同じだ。
この攻撃に対し天使族は、戦女神パラスアテナの「神の一撃」神撃を撃った。
「余は強者なり。よって全てのことを力で解決する。弱き者共よ。震え上がれ」
その言葉どおり、エルフらは震え上がった。それは、「神の一撃」が予想以上に強力だったからだ。
ファンタズマキラーや神爆でも威力は落ちていない。それこそ一撃で星を破壊できる威力だ。
「なんなのよこれ。これが本当に神の力なの。」
その時、突然エルフの目の前で浮遊城「アルバ」「ミルト」が突然爆発した。
近くに大量の機械族がいた。
「まさか、あのポンコツがやったの?」
それだけでは終わらなかった。神の一撃は突然それ始めた。それは、海上に移動しそしてそのまま海面に衝突した。それと同時にエルフやドワーフ艦隊が次々と機械族にやられ、浮遊城「リゼ」が燃え始め、空間転移で逃げていった。エルフらには今どういう状況なのか全くわからなかった。
その後に起きたのは、真っ白い光と世界滅亡の音が聞こえてくるだけだった。




