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作者: 睦月健人

引き裂かれた心は

いつか元に戻るのでしょうか

接着剤でくっ付けたとて

それは元通りの心なのでしょうか



引き裂かれた心は

いつか死して逝くのでしょうか

棺に納められて焼かれ灼かれて

灰となって逝くのでしょうか



優しい君を傷つけ

心奪った

私こそが罪人

罰は生きる事

咎は背負った君の影



引き裂いた痛みは

いつか消えていくのでしょうか

陽光に溶けるように

柔らかく昇華されていくのでしょうか



むしられた花は

いつか再び咲くのでしょうか

それとも私の心のように

いつまでも咲かぬままでしょうか



心をください

優しい心を

ひどく乾いた心

癒してくれる心を



アイシテクレルヒト

ソンナモノハイナカッタ

ダカラ

セカイヲタビスルウチ

ワタシハ

ココロヲナクシテ

トキノハザマニマヨイコンダ

マイゴニナッタ

ヒトリニナッタ

サビシイ

カナシイ



そして君が私を見つけた

一人じゃなくしてくれた

トモダチになってくれた

心をくれた



時が流れて

君は動かなくなった

胸の太鼓が時を刻まなくなって

心だけが私に残された

私はまた一人になってしまった

心を奪った事が

君を

君の太鼓を止めてしまった

また一人になってしまった



手折られた心は

いつか再び目覚めるのでしょうか

優しい心に触れて

あふれるように目覚めるでしょうか



君がいなくなって

誰もいなくなって

何もなくなって

私だけが一人残った



一人は嫌だよ

寂しいよ

許されぬ罪人

時の番人

永久氷結地獄(コキュートス)に変わった世界の中

ずっと一人で何かを待つ

凍らない体

凍っていく心



ごめんね

こんなになるんだったら

あの時君の隣で

眠ればよかった



大地(ガイア)が蘇る時まで

私は君を待つ

心を肥料に花を咲かせて

長すぎる時を一人で過ごすというのはどんなに苦しいか、私には計り知れません。

一人になってしまった事を嘆くよりも、一人生きなければならない悲しみの方が深いはずです。

体は生きているのに、心が死んでいく。

絶望と狂気の狭間で生きる時の番人の話でした。

時の番人は元々人間でしたが本文にあるとおり「時の狭間に迷い込ん」で

永劫の時を生きる事になります。

ちなみに性別もあったはずですが、時の番人になった時に性差や感情は消されてしまうようです。

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