表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『三振でも僕ちゃんガンバルマン党首』の屁理屈王道 〜負けても負けても、僕ちゃんは悪くない〜蓬莱帝国の迷物議員~  作者: 如月妙美


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/4

第二章:帝都議員選でも僕ちゃんは悪くない

 人民院選挙の大敗から3か月後、今度は帝都議員選挙が控えていた。

「党首、今回は勝敗ラインをどう設定しますか?」

 新任の選対委員長、佐藤が質問した。前任の山田は、人民院選の責任を取って辞任していた。

「そうねぇ...現在30議席だから、25議席取れれば勝利ってことにしよう」

 またしても現有議席を下回る設定だった。

「党首、それは敗北ラインでは?」

「敗北なんて言葉は使わないで。『調整ライン』って呼ぼう」

 言葉を変えれば問題ないという発想だった。

 しかし、帝都議員選の準備は困難を極めた。人民院選での惨敗を受けて、党内の士気は最低レベルまで下がっていたのだ。

「党首、出馬を辞退したいという候補者が続出しています」

「辞退?なんで?」

「人民院選の責任を取ってほしいという声が強くて...」

「責任?僕ちゃんの責任じゃないよ。シツゲン議員と裏金議員と応援議員のせいでしょ?」

 民意党首は最後まで他人のせいにしていた。

「でも党首として...」

「党首は悪くないの。部下が悪いの」

 5歳児のような理屈だった。

 そんな中、新たな問題が発生した。

「党首、今度は談合・ズブズブ議員の汚職疑惑が発覚しました」

「また?なんで僕ちゃんの部下はそんなに問題ばかり起こすの?」

 民意党首は被害者ぶっていた。

「党首が任命した議員ですが...」

「任命したけど、悪いことをしろとは言ってないよ」

「でも監督責任が...」

「監督責任?僕ちゃんは監督じゃないよ。党首だよ」

 屁理屈のオンパレードだった。

 帝都議員選挙の結果は、再び大惨敗だった。

 がんばる党:30議席→18議席(12議席減)

「調整ライン」の25議席を大幅に下回った。

「これで2連敗ですね」

 佐藤選対委員長が暗い顔で報告した。

「2連敗?野球で言えば2ストライクでしょ?まだ1球余ってるよ」

 民意党首は野球に例えて楽観的だった。

「普通なら辞任では?」

「辞任?なんで?僕ちゃんはまだ三振してないよ」

「2回連続で大敗して...」

「大敗じゃないよ。18議席も取れたんだから。頑張った証拠だよ」

 どんな結果でもポジティブに解釈する天才だった。

 記者会見でも、民意党首の強弁は続いた。

「2連敗について責任をどう感じますか?」

「連敗?僕ちゃんは勝ったと思ってるよ」

「どこが勝利なんですか?」

「だって議席を取れたでしょ?ゼロじゃないよ」

「でも大幅に減らして...」

「減ったのは悪い議員が淘汰されただけ。良いことだよ」

 どんな角度から攻められても、屁理屈で切り返した。

「3回目の比例院選挙に向けてはいかがですか?」

「3回目?野球なら最後のチャンスだね。でも僕ちゃんはバッターボックスを離れないよ」

「普通、2回大敗したら辞任するのでは?」

「普通って何?僕ちゃんは普通じゃないから党首になれたんだよ」

 最後まで辞任する気はなかった。

 しかし、党内からは厳しい声が上がり始めていた。

「党首交代論が出ていますが...」

「交代?僕ちゃんより良い党首がいるの?」

「それは...」

「いないでしょ?だから僕ちゃんが続けるしかないの」

 強引な理屈だった。

 こうして、民意党首の3回目の挑戦が始まろうとしていた。しかし、この3回目が最も悲惨な結果を招くことになる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ