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テンプレって誰が決めてるの?

 へい、マスター


「酒場じゃねーぞ、どうした?」


 スライムはテンプレ


「は?」


 いや、スライムってテンプレートだよね。

 って思って。


 握ってたスライムを見せる。


「汚ねぇな!!」


 えっ、汚いの?!


「汚いに決まってんだろうが。王都のスライムは下水道にいるヤツだぞ。」


 確かにばっちぃわ。

 手を拭くものを探すが相変わらず何もない。

 誰もいないな、居ない?


「こっち見んな、来んな!!」


 ッチ

 察しのいい坊主は嫌い・・でも無いな。

 察しいい人とか色々楽だし。


「とりあえず井戸行って手を洗ってこい。」


 はーい


「スライムは捨てて来いよ!!」


 *     *     *     *


 テンプレじゃなかったのかお前。


 返事がないただの


 テイッ

 側溝に投げつける。


「うぉ。なんだ急に泥が跳ねたぞ?!」


「何やってんのよ、早く洗って来なさいよ汚い。」


 この辺りに居るって事は傭兵かな?

 俺とあまり変わらない年頃の男女が居た。


 まぁいいか井戸行こ。


 *     *     *     *


 うーん、ポンプ式。


 井戸水って冷たいね。

 桶みたいなのに水溜めて手を洗う。


 うん、別に手は臭わないな。


「悪いちょっと隣で使わせてもらうぞ。」


 どうぞー。


 さっき見た男が隣でズボンを洗い出した。

 ズボンに跳ねたのか


「ん?あぁ急に泥が跳ねてな。なんか居たのか?」


 スライムだね。よく飛んだもん。


「スライムかあそこら辺は時々居るからな、ついてないな」


 泥は付いたな。


「・・お前ユウって奴か?」


 何で知ってるんだ?


「ギルマスが言ってたんだよ変な奴が入ったって。」


 ふーん。

 で、あなたはどちらさん?


「俺はジャック。よろしくな。」


 豆か海賊かあの怖い奴か、

 多いな多分もっと居るんだろうなジャック。


「いや知らねーよ。確かによくある名前だけどさ。」


 どうでもいいか。


「んでユウは何してたんだ?」


 見てお通り手を洗ってたんだよ。

 知らなかったんだスライムがテンプレじゃないし汚いって。


「スライムは汚ねぇだろ触んなよ。病気になるぞ?」


 そっかー。下水に居るもんな。


「こんなもんで大丈夫かな?」


 洗い終わったみたい。

 ちな俺に聞いてたりする?


「別に・・そういえばさ、お前が触ったスラ「ジャックー終わったー?」」


 女性の声が聞こえて来た。


「ああー、大体なー」


「何よ大体って、シミになるわよ?」


 おかん属性か。

 幼なじみ系のベタなやつ。


「何よこいつ。」


 ツンデレ系と見た。でもツインテじゃないな。

 ボブだと・・何系?


「ほらギルマスが言ってた」


「ユウって変な奴か」


 変な奴変な奴うるさいベタカップル。


「何よカップルってそんなんじゃないわよ」


 ハイハイそういうの要らないよ。


「ユウ・・ソイツ男な?」


 ごめんなさい。


 あとそろそろ仕事再開したいから早よどっかいけ?


 *     *     *     *


 マリー(マイケル)らしい


「いいじゃない別に」


 いいと思うよ?好きにすれば

 でも掃除中の俺の近くで木箱に座ってるのはダメだ。

 どっかいけ。


「フン」


「んでユウ、傭兵ギルドで年近いの俺らだけだから時々様子見ろってギルマスに言われたんだよ。」


 ふーん。続けるの?

 見てどうするの?


「・・さぁ?まぁマイケルと俺は一緒に仕事する事多いんだけど多分お前もそのうち一緒に仕事するんじゃね?」


「大丈夫?コイツ聞いてた以上に変よ?」


 ほっとけ。

 でもアレな、王都かなりデカいのに傭兵ギルドとはいえ年近いの3人って少なくね?


「まぁ王都の傭兵ギルドだからな。王都で傭兵ギルドに入るのはスラム出身の奴ばっかりで、スラムの奴はスラムから出ないか死ぬかって奴がほとんどだから少ないんだよ。」


「そうね。王都のスラム以外に住んでる人は冒険者ギルドに入るから。」


 冒険者多いんだ。


「あぁそれ微妙。あれ加入してるだけだし、ほとんどの奴が冒険者と傭兵ギルドの両方加入してる。」


 掛け持ち有りなんだ。


「冒険者ギルドは大きな町にしか無いからな。村とかは傭兵ギルドだけだし。」


 依頼人の関係か

 でも組織を分ける必要なくね?


「貴族よ貴族。暇な貴族が冒険者の真似事をするのよ。高貴なお貴族様は下賎な仕事をしたく無いって平民の依頼を全部取り下げたのよ。」


 傭兵ギルドの依頼人が平民ってそういう事か。

 貴族は側溝掃除せんわな。

 高貴な貴族は冒険者すんな?


「ねー。」


 うむ。漸く終わりが見えて来た。


「おーそろそろか。終わったら飯食いに行こうぜ。色々案内してやるよ。」


 だからそこで待ってたのね。

 ありがとう。


「まぁユウは変な奴だけど悪い奴じゃなさそうだからな仲良くしよーぜ。」


「私の事を変な目で見ないから合格かな」


 見てるよ変な目で。

 コイツいつかガチムチになるのかなって。


「・・何言ってるか分からないけど保留にしとくわ。」


 知らない?

 ガチムチのオネェ。

 本当に女性にしか見えないパターンもあるけどガチムチがテンプレだと思うんだ。


「失礼な事言われてるのは分かったから。」


 そ。後はこれ捨てたら終わりだな。

 あ、さっきのスライム居た。


「だから触んなよ、握るな!!」


 なんかゼリーだけど真ん中の方片栗粉みたいで感触が癖になる。


「お前ちゃんと手を洗えよ?」


 ニギニギしながらスライムを見て、

 お前洗ったらキレイになる?

 どうなんだい?


「下水道生まれだぞ?無理だろ。」


 返事がないただの


 テイッ

 側溝に投げつける。


「あっ」


 マリー(マイケル)がジャックを、ジャックのズボンを見る。


 うん、付いてるね泥。


「ッオイ!やっぱりテメーか!!」


 輝け俺の逃走スキル

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