某ゲームのスライムのデザインした人天才だよね
あーさーだーよー
「うるせぇ!!」
昨日は傭兵ギルドで雑魚寝した。
体痛い。
そういえば服どうしよう。
この服だと動きずらいな。
ねぇギルマスどうしたらいい?
あと朝早いね。
「・・付いて来い。」
* * * *
大通りに出た。
まだ人はまばらだな。
ギルマスは顔に似合わず勤勉なんだろうか?
痛い。
「あそこの商店だ。本店は中央広場にあるが貴族向けで、こっちは平民向けだ。その服仕立ては良さそうだから買い取ってもらって古着買え。」
分かったー。
店に入るとそれなりに人が居た。
店主・・店員でいいか。
どこー?
「いらっしゃいませ。どうしましたか?」
服を買って、服を売って。
「は?」
痛い。
「お前ちょっと大人しくしとけ?いいな?!」
怖いな。
ギルマスが店員さんに説明を始めた。
店員さんが店長さんと思しきおじさんを連れてきた。
「店主これを見てくれ、いい物だろ?買取をたのみたいんだ。」
また奴隷しょ、痛い。
「奴隷?」
「何でもない服だ服を見てくれ。」
「ふむ。確かにふむ。生地も良く出来てますね。ボタンも見た事がない素材ですね。」
「幾らぐらいになりそうだ?」
「そうですね。生地も仕立ても良いのですがそれが逆に困ると言うか、この縫製を見て欲しいのですが非常に緻密でして、サイズ直しをした時にうちの技術ではその部分を雑に見せてしまうのですよ。針子も嫌がるでしょう。サイズ変更が出来ないので多少値が落ちますね。」
「それは仕方ないな。で幾らに?」
「そうですね。勉強して金貨3枚といった所でしょうか?」
「十分だろう。あとコイツの代わりの服を買うから買取の代金から引いてくれ。」
金額交渉とかで『勉強して』って言うけどなんで勉強って言うのかな?
別にしてないよね勉強。
それにどうでしょうとか言われてもねぇ?
こっちは商人でもないから値段の相場とか分からないから騙されても泣き寝入りよ?
あっなんか久々にピクピク見た。
「それで?金貨2枚と銀貨9枚で売ってくれるのですか?」
安くなった。
他行こギルマス。買い叩かれる。
痛い。俺が叩かれた。
「すまん。それでいい。服を選んでくる。」
* * * *
着替えました。動きやすいけどゴワゴワ。
結果は金貨2枚。ぼられてるよギルマス。
「服は高いんだよ。それにその服は魔物素材を使われてるから古着でも安い方だ。あと銀貨1枚は借金の返済だ。」
なんも言えねー。ふーんとしか。
とりあえず怖いから金貨預かってギルマス。
「ッたく。俺を信用してんのかしてないのかはっきりしろ。」
信用してるよ?多分俺にここまで付き合ってくれる人滅多に居ないだろうからね。
「じゃ奴隷商とか言うな。」
傷ついてたの?ジョークですやーん。
痛い。
「ほら、仕事しろ仕事。」
* * * *
えっほ、えっほ
ギルマスに割り振られた仕事は側溝の掃除。
うんあるある。
傭兵ギルドから大通りに行く道の側溝。
大通りからスラム方面へ雨水が流れるようになってるらしいけど、時々ここら辺まで逆流するんだって。
スラムから色々流れてきてここら辺でヘドロが溜まって水の流れが悪くなるから定期的にある依頼だってさ。
にしても凄いよね。下水路があるんだって。
世界観的に元の世界からしたら中世くらい?
下水とか無くて窓から糞尿を捨ててたとか。
マジかよ怖い。
諸説あるらしいけど
ハイヒールはウンコ踏まないためとか
傘も上から落ちてくる糞尿よけとか
でもハイヒールでも踏むよな?傘も防げるの?地面に着いた瞬間跳ねるよ?
想像したら気持ち悪くなってきた。
下水を作った人は神だよ?
でもそもそも窓から捨てんなよ。
とりあえずヘドロ掃除。スコップあるよ。
「おぉやってるな。」
ギルマスと坊主じゃない坊主が来た。
「私は教会で神父をしています。坊主ではありません。あと髪も生えてます。」
通じた。僧侶を坊主って言うの仏教?だけだと思ってた。
知らなかったなー。
そして痛い。
「申し訳ない。それでどうでしょう?」
何が?どうしたの神父のおじさん。
「・・、特に問題は無いですね。」
「じゃあれはなんだったんで?」
「分かりません。一度問い合わせてみます。
なのでお時間を少々頂きます。」
「ええ、頼みます。時間を取らせて申し訳ない。急ぎではないので。連絡は傭兵ギルドに」
「はい。私はこれで失礼します。」
おじさんの神父さんは帰って行った。
どうしたんだろう。ねぇギルマス?
「あぁ、鑑定した時読めないやつあっただろ?」
文字化けしてたやつ?
何か分かったの?
「それを聞いてきたんだよ。文字化け?まぁ石版に読めない文字が出てきた理由をな?
お前言語理解ってスキル持ってたろ?そのスキル持ちが読めないっておかしいんだよ。」
ギルマスは無いの?
「無いよ。したらよ。呪いかもって話になってな。お前見てたら確かに呪いだと思って解呪に来てもらったんだよ。」
なんで俺を見て呪いを確信したの?
ねぇ?なんで?
こっちを見てよ坊主のギルマス。
「兎に角だ、今見てもらったら呪いじゃないとよ。よかったな。」
ワンチャンあの人仕事出来ない可能性もあるよ?
痛いよ?
「大丈夫だよ。にしてもなんだろうなー」
さぁね。でもギルマスが言いたい事分かるよ。
こうなったの召喚されてからだし。
多分正解だよ。
「・・召喚?・・召喚。・・召喚!!」
3段変化?あんまりないよ変化。
「ばか言ってんじゃねぇ。お前召喚者か、勇者かよ!!知りたくなかったわ!!」
だねー。
でも放置されてるからこっちも知らんぷりでいいんでね?
そういえばさ、お城で鑑定された時、勇者と出てるって言われたんだけど、教会で鑑定した時何も出なかったね。
「そうだな、勇者の件は忘れた事にする。教会の鑑定は簡易鑑定だよ。スキルしか見れねーよ。」
でも文字化けして見れないと。
あれスキルが文字化けしてたんだ。
「あぁ、呪われたスキルだな。効果はまぁ呪いだな。クックック」
何わろてんねん。
「まぁ分かったら教えてくれるだろ。気長に待てや。」
ありがとギルマス。
やっぱり親切な坊主だ。
「はぁ、ほら仕事戻れ。」
うぃー。
* * * *
ギルマスが帰ってからずっとやってるけど終わるのかなこれ。
ヘドロをゴミ捨て場まで持っていくのも地味にしんどい。
ふぃーちょっと休憩。
なんかブヨブヨしたゼリー状の物体を突いて遊んでいると。
ふむ。動くぞこいつ。
落ちてた枝で突いてたんだけど避けたな。
分かってるよ。あれだろ?
テンプレテンプレ。
さて
うん掴める。ヨシ!!
えっほ、えっほ、伝えなきゃ
ここでスライムはテンプレって伝えなきゃ