コンビニのホットスナックがやめられない。
結論から言ってしまえばタイトルの通りである。
が、それだけで終わってしまっては話が終わってしまう(重言)ので少しだけ戯言にお付き合い頂きたい。
今更な話ではあるけれど。
私にとってのコンビニのホットスナックと言えば、まずはフランクフルトである。
業スーでも行かないと売っていないようなサイズのフランクフルトに、真っ赤なケチャップと粒マスタードを塗りたくって頬張るのは幸せの一言に尽きる。
711の王道的なフランクフルトも良いが、ローソンの、これ見よがしに胡椒を利かせたフランクフルトが好みである。
肉と胡椒もまた王道の組み合わせであり、その相性の良さも言わずもがなである。
故に、それをわざとらしいまでに主張する事を採用したローソンに、この一票を捧げたいと思う。
なお、近所のミニストップやデイリーヤマザキでは、ケースではなくパックに入れた状態で陳列棚に置かれており、会計時にレンチンして渡されるのだが、少々干からびてパキパキになった皮が、それはそれで面白いと感じてしまうあたり、安上がりな口をしていると我ながら思う。
続いてはやはり肉まんあんまんだろう。
コンビニホットスナックにおいて、この両者、及び派生作品達を外す訳にはいくまい。
肉まん。王道中の王道である。
濃い目の味付けが皮のほのかな甘さと引き立てあう絶妙な組み合わせ。
あんまん。
こちらも王道でははあるが、肉まんと違ってお菓子的な色が強くなる。
個人的には粒あんよりもこしあんが好き。予想以上に中の餡が熱い事があるので要注意である。
ピザまん。
最初に考案した人間は天才ではないかと思う。
チーズが多めで口を離した時に糸が引いてたりすると、『おっ』となる。
その他麻婆豆腐まんだったり、豚の角煮まんだったり、肉まんでも特選とついていたりと多種多様であるが、個人的には期間限定で登場する711の豚の角煮まんを推したい。
饅頭皮の中で、更に薄手の皮に包まれていた角煮をその豊かな汁と共に頬張るのはいとおかし。
忘れてはいけないのが、ケースを埋め尽くす揚げ物の類である。
フライドポテトなんてものは定番中の定番であろう。
ただ芋を揚げて塩をかけて食べるだけの物が、何故ああも心を捕らえるのか、この現象になんと名前を付けようか。
少し形を変えただけのハッシュドポテトも、気分を変えてみるには丁度良い。
青のりだったりコンソメだったりハーブソルトだったりバリエーションも豊かになっているが、やはりシンプルに芋と塩、この組み合わせに回帰するのは私だけでは無いと思いたい。
実際にはプレーンと銘打ってはいても、胡椒だったりコンソメだったりがこっそり入っている事が多々あるのだが、それはそれという事で御目溢し頂きたい。
からあげくんを始めとする一口サイズの唐揚げシリーズに関しては、あまり食べる機会が無い。
というのも、かのシリーズは、その美味さと引き換えに、強奪という危険を持ち合わせているからである。
横から伸びてきた手に唐揚げを誘拐された時の腹立たしさは筆舌にし難く、安全面からも精神衛生的にも宜しく無いのである。
前のオフィスで隣に座っていたY田よ。私はあの件を未だに許してはいないぞ。
なので、私は一枚肉を揚げた系を好んで食べる。
特に各社が提供している『専用バンズ』に挟んで食べるのが大好きだ。
それの走りはローソンのLチキ専用バンズだったのでは無いかと思うが、当時は本当にバンズのみで、店舗によっては店員さんが気を利かせてタルタルソースを付けてくれるといった風であったと思う。
当時通っていたローソンでは何も言わずに店員さんが付けてくれたのだが、たまたま立ち寄ったローソンでは付けてくれる気配がなく、『ソース貰えませんか?』と訊ねたところ、フランクフルト用のケチャップ&マスタードが付いてきて『そうじゃないんだ……』と、心の中で Orz となった記憶がある。
最も、タルタルにしろケチャップにしろ、付けてくれるのはあくまでお店側の好意なので、文句を言うのはお門違いというものである。
最近は職場近くのファミマに通っているが、ファミチキ専用バンズは元からタルタルソースが塗られている安全設計である。
これを考案した担当者の方には感謝の意を捧げたい。
なお、ファミチキ専用バンズに関しては、ファミチキよりもスパイシーチキンを挟む事をお勧めしたい。
スパイシーチキンの辛さと、バンズ&タルタルソースの甘さの相性が素晴らしい。
冬が近づけばおでんの登場である。
個人的な三大コンビニおでん推しは、ウィンナー、ロールキャベツ、ちくわぶ、である。
子供っぽいと思われるようなものであるのは承知しているが、好きなんだから仕方ない。
ちなみに、私は『ちくわぶ肯定派』どころか『ちくわぶ推奨派』である。
良いじゃん、ちくわぶ。美味いよね?
ちくわぶ否定派が良く口にする『ちくわぶなんて小麦粉こねただけじゃん』なんて台詞があるが、正直何を言っているのか理解出来ない。
そんな連中が有難がるのが大根や玉子だが、大根なんて切って皮剥いただけだし、玉子も茹でて皮剥いただけである。
大体、他人の好みをsageて自分の好みをageようなんて行為は、口だけでなく心まで貧しい人間の所業である。
良いから黙っておでんの汁でも飲んでろ。美味いだろ? おでんの具全てから抽出された美味さがそこにある。
あ、大根はからし多目でお願いします。
余談だが、玉子の黄身を汁に溶いてずるずる啜ったり、黄身の居た窪みをレンゲ代わりにして汁をすくってみたりと、他所でやったら行儀が悪いと怒られそうな事をやっても許されるような気軽さが、コンビニおでんにはあると思うが如何か。
話の毛色は少し変わるが、ミニストップのホットスナックは他のコンビニとは一線を画す存在であると思う。
コンビニのホットスナックに求められるであろう『手軽さ』とのトレードオフにはなってしまうが、所謂『出来立てっぽさ』というのはそれだけで美味しさを一段階上げる一助になるように思う。
時間と心の大蔵省の承認が得られたならば、試してみるのも一興かと。
残業中に小腹がすいた時に、
客先での打合せを終えて一息吐きたい時に、
車で出かけた先で飲み物を買うついでに、
小さな幸せなんてものは、その辺のコンビニにだって転がってますよ。
というお話。
本当に今更な話ではあるけどね。