女神の力
一方その頃、彼女は一人で戦っていた。しかし、苦戦を強いられていたのだ。何故なら、四方八方を囲まれているからである。
そんな中でも、彼女は諦めず戦い続ける。敵の攻撃を交わし、相手の隙を見て攻撃を繰り出す戦法を取る事にしたのだ。
そして、ついに敵を倒した彼女だが、疲れ切っていた為、その場に座り込むと、今度は大勢の敵が襲いかかる。絶体絶命の状況に陥ったその時だった。
彼女はそのタイミングで〈輪炎〉スキルを獲得し、周囲にいる敵を焼き払ったのだ。 それを見た敵は恐れ慄き、逃げていったのである。
こうして窮地を脱した彼女だったが、さすがに疲れたのかその場で寝てしまったのだった……。
そんなエマの元に仲間達が駆けつけてくると、皆んなで彼女を運び、安全な場所へと避難させたのだった……。
――それから数時間後、目を覚ました彼女は自分が寝ていた事に気付くと、周りを見渡した後、立ち上がるなり、背伸びをして身体をほぐす仕草をする。
どうやら回復したみたいだ。そこへ仲間の兵士が駆け寄って来て報告をする。
「大変です! 前方に海賊船を発見したとの事です! いかが致しましょうか!?」
それを聞いて、彼女はすぐに指示をする。
「なら私が先陣を切るわ! あなた達は後からついてきなさい!」
そう言うと、彼女は急いで海賊船の元へと向かい、仲間と共に海賊船に乗り込む。
中に入り、辺りを見渡すとそこには多くの船員がいたのであった。彼らはエマを見るなり、驚き騒ぎ始める。そんな中、奥から船長らしき男が現れると、俺達の前にやって来て挨拶をした。
「ようこそ、我が海賊船へ……ぐあっ!」
丁寧な口調で話す彼に対し、容赦なくナイフを投げ、心臓に刺した。
そして、船長が死んだことでパニックに陥る彼らに対して、エマは剣を引き抜き、斬りかかったのだすると、彼らの戦意は喪失し、降伏し、命乞いをし始めたのだ。
許容し、船を制圧した彼女達は、戦利品として、宝や武器、食料などを漁ったのち、海賊達を全員縛り上げ、船に乗せていくことにしたのだ。
そして、準備が整うと、グローリー王国に帰船するため、出航の準備を始める事になったのだ……。
船に揺られながら彼女は下に降り、海賊達に話しかける。
「貴方達にはこれから私の配下になってもらうわ! いいわね? 返事は?」
彼女が脅すように言うと、海賊達は怯えながら頷き、返事をした。しかし、一人の海賊が聞き入れず、逆らってきたのだ。
「ふざけるな!! 誰がお前なんかに従うものか!!」
そう言い放ち、縄を程く。彼女は仕方なく、コインが入った袋を投げつけると、その海賊はその袋をキャッチして中身を見た途端、顔色が変わる。
「なっ!?これは金貨じゃないか!!これがあれば一生遊んで暮らせるぞ!! これからはお前の手下になるぜ!! よろしくな!! ボス!!」
そう言って、媚びを売るような態度を取る彼に呆れながらも、彼女は彼を仲間にすることに決めたのだった……。
――海賊の領地を離れ、再び航海する。しばらくすると、遠くに陸地が見えてきたので、そこに向かって進むことにする。
しばらくして、陸地に到着すると、グローリー王国の兵士達が歓声を上げ、迎えてくれたので、無事に帰ってきたのだと実感し安堵するのであった……。
その後、彼女達は国王に今回の出来事を報告し、捕らえた海賊達を引き渡したのである。
すると、兵士達から質問攻めを受ける事になり、海賊達は困り果てていると、彼女は兵士達にこう告げたんだ……。
「この者達は私の傘下に入ったから、もう安心よ!」
その言葉に兵士達は喜び、さらに大盛り上がりするのであった……。
――数日後、海賊達の精神力に感心し、精鋭部隊に鍛えてもらうよう頼み込んだのであった。彼女に対し、ボスと呼ばれ困り果てる事になるのだが、強固な絆が生まれるきっかけになったのである。
そんな日々が続く中で、一睡もせず彼女の体力回復の為の時間を作ったりと、気遣いを見せてくれた事で少しずつだが、心を開くようになったのである……。