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音に光があたらずとも  作者: 天空
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自己紹介

体育館に着くと、全生徒が集まっておりがやがやと話をしていた。(うわ。人多いな)その人の多さに僕は少しめまいがした。「静粛に」司会の教師が威厳のある声でそう言うと、先程までの喋り声が消え静寂が訪れた。

それから校長や保護者代表の挨拶が終わりそろそろ立っているのがきつくなってきた頃「新入生挨拶、新入生は登壇してください」と司会の教師が言うと、先程の怪獣のような彼女とは打って変わった、気品のある姿であの彼女が登壇していた。それから落ち着いた様子で挨拶を終えるとスムーズに自分の場所へ戻っていった。(あいつは誰だ?!もしかして彼女は双子がいるとか?他人の空似か?)などと考えていたが、彼女が戻った先は僕達のクラスの列であり、信じられないが同一人物だということを信じざるおえなかった。

残りの話など全く耳に入ってこず呆然としていると、式が終わったのか他のクラスの生徒が退室し始めた。

自分たちのクラスが退場する晩になり教室に戻っている間も彼女のことで頭がいっぱいだった


教室につくと、担任が「よし、じゃあ今から自己紹介を始めるぞー、じゃあ席の順番で始めてくれ」

そう言うと僕の反対側、廊下側の列から自己紹介が始まった(僕は一番最後か。何話すか考えないとな)

そう考えている間に隣の席のあの音痴な彼女の番になっていた。


「私の名前は一色 彩香です!好きなご飯はオムライス!好きな色は虹色で、趣味は歌うことです!!これから1年間よろしくね!」明るい声で彼女が自己紹介を終えた。色々気になることはあったが、趣味が歌うことだと言うのを思い出し彼女の歌声を思い出していた。「音痴のくせにとか思ってるんでしょ!」

彼女が小声で僕にそう言ってきた。僕はぎくっ!という顔をさせ、言い訳を必死に考えていたが自己紹介の番が回ってきてしまい、また彼女に言い訳をすることができなかった。

「ぼ、ぼくの名前は上田 詩音です…。よ、よろしくおねがいします。」とぼそぼそと無難な自己紹介を終えたのだ。

(緊張で何も言えなかった…。久しぶりに人と話すし仕方ないよね…)そう自分に言い聞かせていると、また隣から「趣味くらい言ったらいいのに」と少し口を膨らませた彼女はそう言ってきた。


(趣味か…)少し考えたが、僕に趣味がなくなったことを思い出し「そうだね」とだけ彼女に告げ外を眺める僕だった。


趣味もなにもない自分自身に改めて嫌悪感を抱き、モヤモヤしながら教師の話を耳に流していた。

書けるときに書けるだけ書こうと思ってます!


長く暖かな目で見ていただけると幸いです…

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