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Magical Wars 2 ~Friends~  作者: 口羽龍
第3章 伝説、再び
29/30

第9話 伝説を継ぐ者(後編)

 5人は集めた石板のかけらを見つめている。これまでに6つ集めた。いよいよあと1つだ。王神龍はすぐそこだ。壁画や幻でしか見た事がない王神龍。


「いよいよあと1つだね」

「頑張ろう!」


 5人は最後の扉に入った。そこはまるで最果ての祠のような場所で、壁も床もここりでできている。とても幻想的な光景だ。だが、ここで見とれてはいけない。これも王神龍が見せる幻だ。


「氷の洞窟・・・」


 シンシアは驚いた。王神龍はこんな幻も見せることができるなんて。


「まるで最果ての祠だ」

「うん」


 5人は進みだした。だが、すぐに敵が襲い掛かってきた。2匹の金色のドラゴンと黒いマグスと4匹のメデューサとドラゴンの賢者だ。


「雪の裁きを!」


 ダミアンは魔法で猛吹雪を起こした。2匹のメデューサは氷漬けになった。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。だが、8匹はびくともしない。


「食らえ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。黒いマグスはびくともしない。


「大地の裁きを!」


 シンシアは魔法で大きな地響きを起こした。それでも8匹はびくともしない。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。1匹のメデューサは体がしびれた。


「グルルル・・・」


 ジーダは強烈な雷を吐いた。ドラゴンの賢者は表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 続けてジーダは強烈な氷の息を吐いた。1匹のメデューサは氷漬けになり、ドラゴンの賢者h倒れた。


「グルルル・・・」


 金色のドラゴンはシンシアに嚙み付いた。シンシアは一撃で倒れた。


「ギャオー!」


 もう1匹の金色のドラゴンは灼熱の炎を吐いた。だが、4人はびくともしない。


「ガオー!」


 黒いマグスは空高く飛び上がり、炎をまとって体当たりした。4人は一気に表情が苦しくなった。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法でシンシアを復帰させた。


「癒しの力を!」


 続けてダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「それっ!」


 豊は4人に分身して、雷を帯びた剣で何度も斬り付けた。1匹のメデューサは表情が苦しくなった。


「えいっ!」


 太一は空高く飛び上がり、氷を帯びた鎌で斬り付けた。別の1匹のメデューサは表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 ジーダは強烈な雷を吐いた。黒いマグスは体がしびれた。2匹のメデューサは倒れ、残った2匹のメデューサは表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 続けてジーダは猛毒の息を吐いた。2匹のメデューサは倒れた。


「ギャオー!」


 金色のドラゴンはジーダに噛み付いた。だが、ジーダはびくともしない。


「グルルル・・・」


 もう1匹の金色のドラゴンは強烈な氷の息を吐いた。それでも5人はびくともしない。


「星の裁きを!」


 ダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。だが、3匹はびくともしない。


「大地の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大きな地響きを起こした。3匹の表情は変わらない。


「覚悟しろ!」


 豊は空高く飛び上がり、毒を帯びた剣で何度も斬り付けた。1匹の金色のドラゴンは毒に侵された。


「炎の裁きを!」


 シンシアは魔法で巨大な火柱を起こした。それでも3匹の表情は変わらない。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。黒いマグスは表情が苦しくなった。


「ギャオー!」


 ジーダは強烈な雷を吐いた。1匹の金色のドラゴンは体がしびれ、黒いマグスは倒れた。


「ガオー!」


 続けてジーダは猛毒の息を吐いた。だが、2匹はびくともしない。


「グルルル・・・」


 金色のドラゴンは目を赤く光らせた。だが、5人はびくともしない。


「星の裁きを!」


 ダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。2匹の金色のドラゴンは表情が苦しくなった。


「とどめだ! 天の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。2匹の金色のドラゴンは倒れた。


 ダミアンはしばらく見とれていた。昨日来たような景色がそこにある。


「昨日行ったので懐かしいな」

「うん」

「早く進もう!」


 5人は周りに注意しながら進んでいく。だが、またしても敵が襲い掛かってきた。金色のドラゴンと2匹の黒いマグスと2匹のメデューサと2匹のヒュドラとドラゴンの賢者だ。


「星の裁きを!」


 ダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。だが、8匹はびくともしない。


「天の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。2匹のヒュドラは体がしびれた。


「食らえ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。だが、黒いマグスはびくともしない。


「雪の裁きを!」


 シンシアは魔法で猛吹雪を起こした。2匹のメデューサは氷漬けになった。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、氷を帯びた鎌で斬り付けた。1匹の黒いマグスは氷漬けになった。


「グルルル・・・」


 ジーダは猛毒の息を吐いた。ドラゴンの賢者は表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 続けてジーダは強烈な雷を吐いた。ドラゴンの賢者は倒れた。


「ギャオー!」


 金色のドラゴンは太一にかみついた。太一は一撃で倒れた。


「グルルル・・・」


 黒いマグスは空高く飛び上がり、炎をまとって体当たりした。4人は一気に表情が苦しくなった。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法で太一を復帰させた。


「癒しの力を!」


 続けてダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「それっ!」


 豊は4人に分身して、氷を帯びた剣で何度も斬り付けた。1匹の黒いマグスは氷漬けになった。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。2匹のメデューサは表情が苦しくなった。


「ギャオー!」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。2匹のメデューサは倒れ、2匹のヒュドラは表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 続けてジーダは猛毒の息を吐いた。2匹のヒュドラは倒れた。


「ガオー!」


 金色のドラゴンは目を赤く光らせた。突然、シンシアと豊は苦しみだし、倒れた。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法でシンシアを復帰させた。


「命の奇跡を!」


 続けてダミアンは魔法で豊を復帰させた。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。だが、金色のドラゴンはびくともしない。


「グルルル・・・」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。3匹はびくともしない。


「ガオー!」


 続けてジーダは強烈な雷を吐いた。2匹の黒いマグスは表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 金色のドラゴンは灼熱の炎を吐いた。だが、5人はびくともしない。


「星の裁きを!」


 ダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。2匹の黒いマグスは倒れた。


「覚悟しろ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。金色のドラゴンはびくともしない。


「天の裁きを!」


 シンシアは魔法で強烈な雷を落とした。金色のドラゴンは体がしびれた。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。金色のドラゴンは少し表情が苦しくなった。


「ギャオー!」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。金色のドラゴンは表情が苦しくなった。


「とどめだ!」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。金色のドラゴンは倒れた。


 しばらく歩いていると、出口が見えてきた。その先には何があるんだろう。ひょっとして、石板のかけらがある部屋だろうか?


「出口が見える!」

「その先には何があるんだろう」

「行こう!」


 5人はその先に行こうとした。だが、あと少しのところで敵が襲い掛かってきた。2匹の金色のドラゴンと黒いマグスとメデューサと3匹のヒュドラとドラゴンの賢者だ。


「天の裁きを!」


 ダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。メデューサは体がしびれた。


「雪の裁きを!」


 ダミアンは魔法で猛吹雪を起こした。2匹のヒュドラは氷漬けになった。


「覚悟しろ!」


 豊は4人に分身して、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。だが、黒いマグスはびくともしない。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。だが、8匹はびくともしない。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、氷を帯びた鎌で斬り付けた。1匹のヒュドラは氷漬けになった。


「グルルル・・・」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。1匹の金色のドラゴンは氷漬けになり、ドラゴンの賢者は表情が苦しくなった。


「ギャオー!」


 続けてジーダは猛毒の息を吐いた。ドラゴンの賢者は倒れた。


「グルルル・・・」


 金色のドラゴンは強烈な雷を吐いた。だが、5人はびくともしない。


「ガオー!」


 黒いマグスは空高く飛び上がり、炎をまとって体当たりした。5人は一気に表情が苦しくなった。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。メデューサは表情が苦しくなった。


「それっ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。メデューサは倒れた。


「天の裁きを!」


 シンシアは魔法で強烈な雷を落とした。3匹のヒュドラは表情が苦しくなった。


「えいっ!」


 太一は空高く飛び上がり、毒を帯びた鎌で斬り付けた。だが、黒いマグスはびくともしない。


「グルルル・・・」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。3匹のヒュドラは倒れた。


「ガオー!」


 続けてジーダは強烈な雷を吐いた。黒いマグスは体がしびれた。


「グルルル・・・」


 金色のドラゴンは灼熱の炎を吐いた。だが、5人はびくともしない。


「大地の裁きを!」


 ダミアンは魔法で大きな地響きを起こした。3匹はびくともしない。


「雪の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で猛吹雪を起こした。黒いマグスは表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 豊は4人に分身して、氷を帯びた剣で何度も斬り付けた。黒いマグスは倒れた。


「天の裁きを!」


 シンシアは魔法で強烈な雷を落とした。2匹はびくともしない。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。それでも金色のドラゴンはびくともしない。


「ギャオー!」


 ジーダは猛毒の息を吐いた。だが、2匹の金色のドラゴンは毒に侵されない。


「グルルル・・・」


 続けてジーダは強烈な氷の息を吐いた。もう1匹の金色のドラゴンは氷漬けになった。


「星の裁きを!」


 ダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。1匹の金色のドラゴンは表情が苦しくなった。


「天の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。1匹の金色のドラゴンは倒れ、残った1匹は表情が苦しくなった。


「とどめだ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。残った1匹の金色のドラゴンは倒れた。




 洞窟を抜けると、そこには氷の橋がある。その先の入り口の先は光り輝いている。その先に石板のかけらがあるんだろうか?


「氷の橋だ!」


 またもやこんな橋を渡るのか。こんなのもう最後でいい。早く王神龍のもとに行きたい。


「気を付けて渡ろう!」

「うん!」


 5人は渡ろうとした。だが、その手前で敵が襲い掛かってきた。2匹の金色のドラゴンと黒いマグスと3匹のメデューサとヒュドラとドラゴンの賢者だ。


「天の裁きを!」


 ダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。2匹のメデューサは体がしびれた。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。だが、8匹はびくともしない。


「食らえ!」


 豊は4人に分身して、氷を帯びた剣で何度も斬り付けた。ヒュドラは氷漬けになった。


「雪の裁きを!」


 シンシアは魔法で猛吹雪を起こした。1匹のメデューサは氷漬けになった。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。黒いマグスはびくともしない。


「グルルル・・・」


 ジーダは猛毒の息を吐いた。ドラゴンの賢者は表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。ドラゴンの賢者は倒れた。


「グルルル・・・」


 金色のドラゴンは灼熱の炎を吐いた。だが、5人はびくともしない。


「ギャオー!」


 もう1匹の金色のドラゴンは目を赤く光らせた。突然、太一とシンシアは苦しみだし、倒れた。


「グルルル・・・」


 黒いマグスは空高く飛び上がり、炎をまとって体当たりした。3人は一気に表情が苦しくなった。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法で太一を復帰させた。


「命の奇跡を!」


 続けてダミアンは魔法でシンシアを復帰させた。


「それっ!」


 豊は空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で何度も斬り付けた。1匹のメデューサは表情が苦しくなった。


「ギャオー!」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。1匹のメデューサは倒れ、2匹のメデューサは表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 続けてジーダは強烈な雷を吐いた。黒いマグスは体がしびれ、ヒュドラは表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 金色のドラゴンは強烈な氷の息を吐いた。シンシアは氷漬けになった。


「ギャオー!」


 もう1匹の金色のドラゴンは目を赤く光らせた。突然、シンシアと豊は苦しみ出し、倒れた。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法でシンシアを復帰させた。


「命の奇跡を!」


 続けてダミアンは魔法で豊を復帰させた。


「えいっ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。ヒュドラは倒れた。


「ギャオー!」


 ジーダは猛毒の息を吐いた。だが、3匹はびくともしない。


「ガオー!」


 続けてジーダは強烈な氷の息を吐いた。1匹の金色のドラゴンは氷漬けになり、黒いマグスは表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 金色のドラゴンは灼熱の炎を吐いた。だが、5人はびくともしない。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。黒いマグスは倒れた。


「覚悟しろ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。だが、金色のドラゴンはびくともしない。


「雪の裁きを!」


 シンシアは魔法で猛吹雪を起こした。1匹の金色のドラゴンは表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。もう1匹の金色のドラゴンも表情が苦しくなった。


「とどめだ!」


 ジーダは灼熱の炎を吐いた。2匹の金色のドラゴンは倒れた。


 5人は橋を渡り始めた。水面までの高さはけっこうある。あの水面にも大量の肉食魚がいる。肉食魚は5人を見つめている。獲物を待っているようだ。


「怖いわね。下には大量の肉食魚がいるね」


 シンシアはおびえている。だが、進まなければ。みんなが待っている、私たちが平和を取り戻す事を。


「滑らないように気を付けよう」

「ああ」


 5人は慎重に進んでいく。この橋は丈夫で、崩れないようだ。そう思うと、少し安心する。

 数分かけて、ようやく渡った。その先には部屋に続いている。


「やっと渡ったね」

「早く進もう!」


 5人は進もうとした。だが、扉が閉まった。今までの流れから見て、強い敵が出てくるんだろうか?


「えっ、閉まった!」

「また敵が襲い掛かってくるのか?」


 そう思うと、ダミアンは拳を握り締めた。俺はいつでも戦う準備ができている。どこからでもかかってこい!


「きっとそうだ!」

「かかってこいや!」


 その時、水面から黒い肉食魚が襲い掛かってきた。黒い肉食魚は巨大で、人間を一口で飲み込めそうなほどだ。


「来たぞ!」


 黒い肉食魚が襲い掛かってきた。5人は戦いの構えを取った。


「天の裁きを!」


 ダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。だが、黒い肉食魚の体はしびれない。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。黒い肉食魚はびくともしない。


「食らえ!」


 豊は4人に分身して、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。黒い肉食魚の表情は変わらない。


「天の裁きを!」


 シンシアは魔法で強烈な雷を落とした。それでも黒い肉食魚の体はしびれない。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。それでも黒い肉食魚の表情は変わらない。


「グルルル・・・」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。黒い肉食魚は氷漬けにならない。


「ギャオー!」


 続けてジーダは猛毒の息を吐いた。黒い肉食魚は毒に侵されない。


「ガオー!」


 黒い肉食魚はシンシアに嚙み付いた。シンシアは一撃で倒れた。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法でシンシアを復帰させた。


「これでも食らえ!」


 続けてダミアンは雷を帯びた三叉槍で一突きした。黒い肉食魚は不敵な笑みを浮かべている。


「それっ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。黒い肉食魚には全く効いていないようだ。


「えいっ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。それでも黒い肉食魚の体はしびれない。


「グルルル・・・」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。黒い肉食魚の表情は変わらない。


「ガオー!」


 黒い肉食魚は目を赤く光らせた。突然、シンシアと豊は苦しみだし、倒れた。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法でシンシアを復帰させた。

「命の奇跡を!」


 続けてダミアンは魔法で豊を復帰させた。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。黒い肉食魚は不敵な笑みを浮かべている。


「ギャオー!」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。黒い肉食魚は全くひるまない。


「ガオー!」


 続けてジーダは強烈な雷を吐いた。それでも黒い肉食魚の体はしびれない。


「グルルル・・・」


 黒い肉食魚は太一に噛みついた。太一は一撃で倒れた。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法で太一を復帰させた。


「癒しの力を!」


 続けてダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「覚悟しろ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。黒い肉食魚は少し表情が苦しくなった。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。黒い肉食魚は表情が苦しくなった。


「とどめだ!」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。黒い肉食魚は大きな音を立てて倒れた。


 開いた扉の先には、光り輝く部屋がある。そこは、まるで談話室のようだ。


「石板のかけらはどこにあるんだろう」

「早く探そう!」


 5人は石板のかけらを探し始めた。どこにあるんだろう。早く探さなければ。


「どこだろう・・・」


 1分も経たないうちに、豊は見つけた。氷のテーブルの下の引き出しだ。


「あった! これだ!」


 その声を聴いて、4人が集まってきた。今回は比較的早く見つける事ができた。


「早く取ろう!」

「ああ」


 豊は石板のかけらを取った。その瞬間、大きな地響きがした。何かが襲い掛かってくるんだろうか?


「ん?」

「何か来る!」


 と、部屋の天井を破壊して、黒いマンモスがやって来た。黒いマンモスは5人を倒そうとしているようだ。


「こいつが襲い掛かってくるのか!」

「かかってこいや!」


 黒いマンモスが襲い掛かってきた。5人は戦いの構えを取った。


「天の裁きを!」


 ダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。黒いマンモスはびくともしない。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。黒いマンモスの表情は変わらない。


「覚悟しろ!」


 豊は空高く飛び上がり、雷を帯びた剣で何度も斬り付けた。それでも黒いマンモスはびくともしない。


「大地の裁きを!」


 シンシアは魔法で大きな地響きを起こした。黒いマンモスは全く鳴かない。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。黒いマンモスの体はしびれない。


「グルルル・・・」


 ジーダは猛毒の息を吐いた。黒いマンモスは毒に侵されない。


「ガオー!」


 続けてジーダは灼熱の炎を吐いた。黒いマンモスの体に火が点かない。


「ギャオー!」


 黒いマンモスは強烈な氷の息を吐いた。5人は一気に表情が苦しくなった。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「これでも食らえ!」


 ダミアンは雷を帯びた三叉槍で一突きした。それでも黒いマンモスの体はしびれない。


「それっ!」


 豊は4人に分身して、雷を帯びた剣で何度も斬り付けた。黒いマンモスの表情は変わらない。体力が高いようだ。


「天の裁きを!」


 シンシアは魔法で強烈な雷を落とした。黒いマンモスの表情は変わらない。


「えいっ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。黒いマンモスの体に火が点かない。


「ギャオー!」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。それでも黒いマンモスの体に火が点かない。


「グルルル・・・」


 ジーダは猛毒の息を吐いた。黒いマンモスは毒に侵されない。


「ギャオー!」


 黒いマンモスは目を赤く光らせた。突然、シンシアと豊は苦しみだし、倒れた。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法でシンシアを復帰させた。


「命の奇跡を!」


 続けてダミアンは魔法で豊を復帰させた。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。黒いマンモスの表情は変わらない。


「グルルル・・・」


 ジーダは灼熱の炎を吐いた。黒いマンモスはなかなか倒れない。


「癒しの力を!」


 続けてジーダは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「ガオー!」


 黒いマンモスはシンシアに嚙み付いた。シンシアは一撃で倒れた。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法でシンシアを復帰させた。


「覚悟しろ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。黒いマンモスは少しひるんだ。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。黒いマンモスは熱がった。


「ガオー!」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。黒いマンモスは表情が苦しくなった。


「とどめだ!」


 続けてジーダは灼熱の炎を吐いた。黒いマンモスは大きな音を立てて倒れた。


 ダミアンはため息をついた。これでやっと7つの石板のかけらがそろう。ようやく王神龍の所に行ける。


「やっと倒したな」

「さぁ、早く石板のかけらをはめよう!」

「待ってろよ王神龍」


 ジーダは拳を握り締めた。待ってろ王神龍。今夜が封印される時だ。絶対に伝説を繰り返すんだ。




 5人は大広間に戻ってきた。いよいよ全ての石板のかけらを集めた。早くはめて王神龍のもとに向かおう。着々と時間は迫っている。早く行かねば。


「いよいよ全部集まった!」


 5人は石板のかけらをはめる場所にやって来た。いよいよ全てのかけらが集まる時だ。どんな事が起こるんだろう。


「はめよう!」

「うん!」


 ジーダは石板のかけらをはめた。すると、すべての石板のかけらが強く光る。そして、王神龍の絵が光り輝く。何が起こるんだろう。


「な、何だ?」


 突然、後ろの壁が上に動き、扉が現れた。暗くてその先が見えないが、ここから王神龍の元に行くんだろうか?


「これが、王神龍の場所へ続く道?」

「そうだ!」


 シンシアは唾をのんだ。この先に、王神龍がいるんだ。そう思うと、閃光神ルーネの事を思い出した。ここまで育ててくれた彼のためにも、頑張らなければ。


「この先に、王神龍がいるんだな」

「ああ」


 ジーダはその先をじっと見つめている。待ってろ、王神龍。今から封印してやるからな!


「行こう!」

「うん!」


 5人はその先に進み出した。その中はらせん階段になっていて、その先が見えない。200年前も、この道を通って王神龍の元に行ったんだろうか?


「どこまでも続いてるように見える」


 シンシアは上を見上げた。だが、何も見えない。どこまで続いているんだろう。


「200年前も、こんなんだったのかな?」

「きっとそうだろう」


 5人はどんどん上がっていく。そして、大広間の部分の屋根が見下ろせる所までやって来た。こんなにも高く上ったんだと5人は実感した。だが、まだまだ上る。いったいどこまで登るんだろう。こんな高い所に王神龍がいるんだろうか?


「どんどん上がっていく」

「こんな大きな城なんだ」


 だが、ジーダは前向きだ。早く進もう。進まなければ、世界の明日はない。


「見ている暇なんてない。早く進もう!」

「ああ」


 数分歩いていると、出口が見えてきた。外からは強い風が吹いている。ここに王神龍がいるんだろうか?


「出口が見えてきた!」

「早く行こう!」

「うん!」


 5人はらせん階段を抜けて、外に出た。そこは、城の一番高い所にあり、城に入った場所がとても小さく見える。その周りには、海のような雲が広がり、幻想的な光景だ。


「ここは?」

「塔のてっぺんだ」


 ジーダは辺りを見渡した。だが、そこに王神龍はいない。どこにいるんだろう。王神龍がここにいるというのは、嘘だろうか? また探すのはごめんだ。


「でも、誰もいない」

「本当だ」


 その時、笑い声がした。王神龍の声だろうか? 5人は耳を澄ました。


「お待ちしてましたよ、新たな5人の英雄たち」


 そして、白い服に白いフードで目以外を覆った男が現れた。それを見て、ダミアンは拳を握り締めた。こいつが王神龍だ。学校で習った通りの姿だ。これが人間としての姿だ。


「こいつが」

「王神龍?」


 シンシアはじっと見つめている。壁画や絵本でしか見た事がない。これが王神龍なんだ。


「いかにも私が王神龍、明日からこの世界の創造神となる存在である」


 王神龍は地震気な表情だ。今度こそ自分は世界の創造神となり、魔族が支配する理想郷を作るんだ。200年の恨み、今こそ晴らしてやる! 王神龍は執念に燃えていた。


「そ、創造神だなんて」


 ジーダは驚いた。創造神だなんて、許せない。人間を滅ぼそうとしているのに。こんなの創造神じゃない。邪神だ。


「何を言っている。理想郷にするだけさ」


 王神龍は絶対的な自信を持っていた。魔族だけの世界こそ、私の理想なんだ。愚かな人間は、この世界からいなくなればいいのだ。


「お前の理想郷は、俺たちの理想郷じゃない! 人間と魔族が共存する世界こそ、理想郷なのだ!」


 王神龍は怒って、強烈な雷を落とした。5には素早くよけた。彼らの考え方がおかしいと思っている。自らの理想郷を作ろうとしているのに。


「黙れ! 人間など、この世界からいなくなればいいのだ! 愚かな人間どもは、この世界の害悪に過ぎないのだ!」


「そんな事ない! 人間も素晴らしいわ。なのに、どうして絶滅させようとする!」


 シンシアは反論した。人間と魔族が共存する世界こそ、理想の世界だと思っている。なのに、どうしてそれを崩そうというのか。こんなの許せない。


 だが、王神龍は反論して、再び強烈な雷を落とした。5人は再び素早くよけた。


「うるさい!」

「やめて!」


 王神龍は不敵な笑みを浮かべた。これが犬神から授かった、神の力だ。神の力を得たことによって、私は絶対に負けない。200年前は封印されたが、今回は絶対に勝つ。


「思い知ったか、これが世界の創造神の力だ!」


「こんなの許せない! こんな奴が世界を支配するなんて、許せない!」


 豊も許せないと思っている。この世界から人間がいなくなるなんて。もっと人間と一緒にいたいのに。世界が作り直されて、突然いなくなるなんて、絶対に許せない。


「私は魔族の敵ではない。なのにどうして魔族のお前らは私を封印しようとするのだ!」

「人間を守りたいからだ!」


 ジーダは拳を握り締めた。僕らが人間を、世界を救うんだ。そして、僕らが世界の歴史に名を刻むんだ。


「愚かな人間を守って、何の得があるのだ!」

「人間と魔族が生きる世界こそ、理想郷だからだ!」


 だが、王神龍はその考えを聞き入れようとしない。王神龍は塔の周りに強烈な雷を落とした。先ほどの2回より大きく、強烈だ。


「それそろ黙れ!」

「どうしてそんな事をするんだ! 答えろ!」


 問われると、王神龍は素直に答えた。王神龍は下を向いている。今までの恐ろしさがまるで嘘のようだ。よほど苦しい過去があるんだろう。


「私はかつて人間だった。だが、人間にいじめられるがあまりに、人間を絶滅させたいと思うようになった。そんな私の願いを、犬神様がかなえてくれたのだ。そう、神の力を与える事で!」


 王神龍はかつて、ロン・メンスという人間だった。だが、人間にいじめられ、人間を憎むようになった。そして、この世界を作り直したいと思うようになった。そんなロンに手を差し伸べたのが、犬神だった。同じく人間を憎み、滅ぼそうと考えていた犬神は、そんなロンを見込んで、神の力を与え、創造神王神龍となった。


「そんな・・・。そんなことで神になるなんて、許せない!」

「そう思うか? 私はそれ以上に許せない奴らもいる。サラだ」


 そして王神龍は、200年前にさらに敗れた事も思い出した。あれは今でも忘れていない。あと少しで自らの理想郷を作れると思ったのに、封印されてしまった。度々予言で封印されると言われてきたが、まさか本当に封印されるとは。あまりにも無念だった。


「サラ・・・。あの女神竜サラか」


 5人は知っている。あの女神竜サラの事だ。魔獣の英雄のリーダーだったサラは、その功績をたたえられ、幾万の人間の守り神、女神竜サラとしてこの世界を見守る事になった。


「ああ。私は200年間、その恨みでいっぱいだった。いつか、魔獣の英雄に復讐したいと思っていた」


 王神龍は200年前の出来事を思い出した。今でもあの屈辱を忘れてはいない。封印されている間、復讐の事しか考えていなかった。




 王神龍は7つの首の巨大なドラゴンになった。これが神の力よって得た力だ。絶対に私は負けない。王神龍は自信に満ちていた。


「フッフッフ…、思い知ったか?これが私の手に入れた神のフォースの真の力。これが新たな世界の最高神たる由縁。思う存分味わうがよい。そして、永遠に地獄をさまようがよい。それが私からの最高の贈り物だ。覚悟せよ、小童ども!」


 王神龍は神の力を解き放った。すさまじい波動によって、サラ以外の4人は倒れた。そして、サラは表情が苦しくなり、前かがみになった。


「サラよ、なぜ私を封印する。そんなに耐えられる」

「守りたい人がいるんだ!」


 だが、サラは力強い表情をしている。世界を救うまで諦めきれないようだ。


「誰だ?」

「この世界の全ての人々を守りたいんだ!」


 王神龍は高笑いをした。どうして愚かな人間を守ろうとするのだ。


「そんな愚か者を守って何の徳がある?」

「みんな大切な命なんだ!たとえ愚かであっても、それも大切な命。そんな命を滅亡させるなんて、無茶な事はさせない!」


 サラは強く訴えた。お前の理想郷は、私たちの理想郷ではない。人間と魔族が共存する世界がいいに決まっている。


「フッ・・・、地獄に落ちるがよい! 終わりだ、サラ!」

「偉大なるドラゴン族に秘められしカイザーフォースよ。今こそそのフォースを解き放ち、我がドラゴン族に力を与えよ!」


 その時、サラの体が金色のベールに包まれた。何が起こったのか、全くわからないまま、サラはベールを浴びている。王神龍はその様子をじっと見ている。その間、人々の思いがさらに届き、そして、サラは両親の夢を見たという。そして、金色のベールが収まった時、そこにいたのは巨大な金色のドラゴンだった。それこそ、邪神を封印する力を持つカイザードラゴンだ。


 サラは母の声に押されて、カイザーブレスを吐いた。王神龍はとてつもなく大きなダメージを受けた。そして、王神龍は封印されてしまう事を察した。


「よくもやったな。だが、これだけは覚えておけ。私は神だ。神は死なない。永遠に生きる。またいつか現れよう。その時こそ、人間の最後の時、つまり滅びの時、そして、新たなエデンを迎える時だ。覚悟しろ!」


 こうして、王神龍は封印された。そして、世界に平和が訪れたという。




 王神龍は拳を握り締めていた。今度こそ、世界をわが手にするんだ。


「あの時の屈辱、あの時の無念を胸に、封印されてきた。必ず今度こそ、世界を支配してやる!」

「そんなこと、させるか!」


 ジーダは力強い目で王神龍をにらみつけた。お前の好きなようにさせるか! 再び封印してやる!


「王神龍、絶対に封印してやる!」

「できるものなら、やってみろ!」


 王神龍は自信気な表情だ。できるものならやってみろ! お前はサラとは違うんだ!


「絶対にお前の好きなようにさせない!」


「さぁかかってこい! 世界の創造神となる我の力を思い知るがよい! そして、血の海でおぼれるがいい!」


 王神龍が襲い掛かってきた。5人は戦いの構えを取った。




「天の裁きを!」


 ダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。だが、王神龍の体はしびれない。


「炎の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で巨大な火柱を起こした。王神龍の体に火が点かない。


「食らえ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。王神龍はびくともしない。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍の表情は全く変わらない。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。それでも王神龍の体はしびれない。


「ガオー!」


 ジーダは灼熱の炎を吐いた。それでも王神龍の表情は変わらない。


「グルルル・・・」


 ジーダは強烈な雷を吐いた。王神龍の体はしびれない。


「これで勝てると思ってるのか? 天の裁きを!」


 王神龍は魔法で強烈な雷を落とした。豊は一撃で倒れた。


「炎の裁きを!」


 続けて王神龍は魔法で巨大な火柱を起こした。だが、4人はびくともしない。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法で豊を復帰させた。


「癒しの力を!」


 続けてダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「雪の裁きを!」


 シンシアは魔法で猛吹雪を起こした。王神龍は氷漬けにならない。


「それっ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。王神龍は不敵な笑みを浮かべている。


「グルルル・・・」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。王神龍の表情は全く変わらない。


「ギャオー!」


 続けてジーダは灼熱の炎を吐いた。王神龍はクールな表情で見ている。


「星の裁きを!」


 王神龍は魔法で大量の隕石を落とした。5人はびくともしない。


「大地の裁きを!」


 続けて王神龍は魔法で大きな地響きを起こした。それでも5人の表情は変わらない。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍の表情は変わらない。


「えいっ!」


 豊は4人に分身して、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。王神龍はびくともしない。


「炎の裁きを!」


 シンシアは魔法で巨大な火柱を起こした。それでも王神龍の表情は変わらない。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、毒を帯びた鎌で斬り付けた。王神龍は毒に侵されない。


「ギャオー!」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。王神龍は氷漬けにならない。


「グルルル・・・」


 続けてジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。王神龍の体に火が点かない。


「炎の裁きを!」


 王神龍は魔法で巨大な火柱を起こした。5人はびくともしない。


「雪の裁きを!」


 続けて王神龍は魔法で猛吹雪を起こした。太一は氷漬けになった。


「雪の裁きを!」


 ダミアンは魔法で猛吹雪を起こした。だが、王神龍は氷漬けにならない。


「食らえ!」


 豊は空高く飛び上がり、毒を帯びた剣で何度も斬り付けた。王神龍は毒に侵されない。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍はびくともしない。


「それっ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。王神龍の体はしびれない。


「グルルル・・・」


 ジーダは猛毒の息を吐いた。それでも王神龍は毒に侵されない。


「ギャオー!」


 続けてジーダは灼熱の炎を吐いた。王神龍の表情は変わらない。


「星の裁きを!」


 王神龍は魔法で大量の隕石を落とした。5人はびくともしない。


「天の裁きを!」


 続けて王神龍は魔法で強烈な雷を落とした。太一は一撃で倒れた。


「命の奇跡を!」


 ダミアンは魔法で太一を復帰させた。


「癒しの力を!」


 続けてダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「食らえ!」


 豊は空高く飛び上がり、雷を帯びた剣で何度も斬り付けた。王神龍の体はしびれない。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍は不敵な笑みを浮かべている。


「ガオー!」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。王神龍の表情は変わらない。


「グルルル・・・」


 続けてジーダは強烈な氷の息を吐いた。王神龍は氷漬けにならない。


「サラ同様、なかなかやるな。では、これではどうだ?」


 王神龍は強烈な光を放った。すると、王神龍の体が変化し、長くなっていく。そして、生贄を捧げる時に現れる3つ目の白い龍に変化した。子が王神龍の本来の姿だ。


「これが、本来の姿・・・」

「そうだ、これが私の本来の姿だ。その神々しい姿に、ひれ伏すがいい!」


 王神龍は自信気だ。俺は絶対に勝つ! 負けない! 今度こそは世界をわがものにしてやる!


「ひれ伏すもんか!」

「邪神なんかに従わない! 俺たちが俺たちの未来を創る!」


 5人は決意した。自分たちがみんなの未来を創るんだ。そして、世界を平和に導くんだ!


「小生意気な! かかってこい!」


 王神龍は再び襲い掛かってきた。


「神の炎を受けるがよい!」


 王神龍は神の炎を放った。5人は一気に表情が苦しくなった。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「これでも食らえ!」


 続けてダミアンは雷を帯びた三叉槍で一突きした。だが、王神龍はびくともしない。


「食らえ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。それでも王神龍の表情は変わらない。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍は不敵な笑みを浮かべている。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、毒を帯びた鎌で斬り付けた。王神龍は毒に侵されない。


「グルルル・・・」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。王神龍の体に火が点かない。


「ギャオー!」


 続けてジーダは灼熱の炎を吐いた。王神龍の表情は変わらない。


「これで勝てると思ってるのか? 凍てつく冷気で氷漬けになるがよい!」


 王神龍は凍てつく冷気を吐いた。だが、5人は氷漬けにならない。


「神の裁きを受けるがよい!」


 王神龍は巨大な竜巻を起こした。5人は表情が苦しくなった。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「雪の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で猛吹雪を起こした。王神龍は氷漬けにならない。


「それっ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。王神龍の体に火が点かない。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍は不敵な笑みを浮かべている。


「えいっ!」


 太一は空高く飛び上がり、炎を帯びた鎌で斬り付けた。それでも王神龍はびくともしない。


「グルルル・・・」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。王神龍の表情は変わらない。


「ガオー!」


 続けてジーダは灼熱の炎を吐いた。それでも王神龍の表情は変わらない。


「神の裁きを受けよ!」


 王神龍が両手を上げると、強烈な雷がいくつも落ちてきた。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「神の炎を受けよ!」


 続けて王神龍は神の炎を吐いた。5人は表情が苦しくなった。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「これでも食らえ!」


 ダミアンは雷を帯びた三叉槍で一突きした。王神龍の体はしびれない。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。


「食らえ!」


 豊は4人に分身して、氷を帯びた剣で何度も斬り付けた。王神龍は氷漬けにならない。


「天の裁きを!」


 シンシアは魔法で強烈な雷を落とした。王神龍の体はしびれない。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。それでも王神龍の体はしびれない。


「グルルル・・・」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。王神龍は氷漬けにならない。


「ギャオー!」


 続けてジーダは灼熱の炎を吐いた。王神龍の体に火が点かない。


「ここで死ね! 神の炎を浴びよ!」


 王神龍は神の炎を吐いた。だが、5人はびくともしない。


「これでも食らえ!」


 続けて王神龍は強烈な雷を何発も落とした。5人は表情が苦しくなった。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「炎の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で巨大な火柱を起こした。王神龍の表情は変わらない。


「それっ!」


 豊は空高く飛び上がり、雷を帯びた剣で何度も斬り付けた。王神龍の体はしびれない。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍はびくともしない。


「えいっ!」


 太一は空高く飛び上がり、毒を帯びた鎌で斬り付けた。王神龍は毒に侵されない。


「ガオー!」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。王神龍の体に火が点かない。


「ギャオー!」


 続けてジーダは強烈な氷の息を吐いた。王神龍は氷漬けにならない。


「神の裁きを受けよ!」


 王神龍はいくつもの強烈な雷を放った。それでも5人はびくともしない。


「ここで終わりだ!」


 続けて王神龍は神の炎を吐いた。5人は表情が苦しくなった。


「癒しの力を!」


 ダミアンは魔法で自分と他の4人を回復させた。


「星の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍は不敵な笑みを浮かべている。


「覚悟しろ!」


 豊は4人に分身して、氷を帯びた剣で何度も斬り付けた。王神龍は氷漬けにならない。


「大地の裁きを!」


 シンシアは魔法で大きな地響きを起こした。王神龍の表情は変わらない。


「食らえ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。王神龍の体はしびれない。


「ガオー!」


 ジーダは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。王神龍は高笑いしている。


「グルルル・・・」


 続けてジーダは灼熱の炎を吐いた。王神龍は不敵な笑みを浮かべている。


「よくやるな! これが魔獣の英雄なのか? では、我も真の姿を見せるとしよう!」


 その声とともに、上空に雲が集まる。王神龍はその雲の中に消えていった。5人はその姿をじっと見ている。何が起こるんだろう。今度はどんな姿だろう。


 しばらくすると、そこに現れたのは、7つの首を持つ巨大なドラゴンだ。まさか、これが王神龍の真の姿。200年前、サラはこいつと戦ったんだ。今度は、僕らがそれを再現するんだ。


「見たか、知ったか? これが我の真の姿。私は負けない。明日から我がこの世界の支配者になろう。さぁ、かかってこい、魔獣の英雄たちよ!」


 真の姿になった王神龍が襲い掛かってきた。


「天の裁きを!」


 ダミアンは魔法で強烈な雷を落とした。だが、王神龍には全く効かない。ダミアンは焦っている。


「炎の裁きを!」


 続けてダミアンは魔法で巨大な火柱を起こした。王神龍はこれも全く効かない。


「これでも食らえ!」


 豊は空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬り付けた。それでも王神龍はびくともしない。


「星の裁きを!」


 シンシアは魔法で大量の隕石を落とした。王神龍の表情は変わらない。


「覚悟しろ!」


 太一は空高く飛び上がり、雷を帯びた鎌で斬り付けた。王神龍の体はしびれない。


「ガオー!」


 ジーダは強烈な氷の息を吐いた。王神龍は氷漬けにならない。


「グルルル・・・」


 続けてジーダは強烈な雷を吐いた。それでも王神龍の体はしびれない。


「わが神の力、思い知るがよい!」


 その声とともに、雲が集まり、猛烈な風が起こった。さらに、火柱が起こり、次に強烈な雷が落ちた。そして次に猛吹雪が起こり、足場が大きく揺れた。これが神の力だろうか? あまりにも強すぎる。ジーダ以外の4人は瀕死になり、動けなくなった。


「これが、王神龍の真の力?」


 唯一立っているジーダは呆然となった。だが、ひるんではならない。この世界を救うんだ。


「ジーダ、お前はどうして耐えるのだ!」


 王神龍は不敵な笑みを浮かべている。ジーダはその表情に腹が立った。


「俺は、俺たちは、この世界を救いたいんだ!」

「こんな憎しみであふれた世界を救ってどうする?」


 王神龍は憎しみにあふれたこの世界をもう一度作り直して、平和な世界を作ろうとしている。だが、憎しみばかりを生む人間は排除すべきだと思っている。ジーダはそれが許せないと思っている。


「この世界は、悪い人間ばかりじゃない! いい人間もいる!」

「そんなわけない!」


 王神龍は再び神の力を解き放った。だが、ジーダは必死に耐えている。耐えている力は、人間を救いたという思いそのものだ。


「これでも食らえ!」


 王神龍は再び神の力を解き放った。それでもジーダは耐えている。俺はこの世界の最後の希望だ。絶対に死んではならない。


「ジーダ、ジーダ、今こそ解き放ちなさい!」


 ジーダは顔を上げた。そこには女神竜サラがいる。サラも見守っている。女神竜サラのためにも、今こそ伝説を繰り返さなければ。


「偉大なるドラゴン族に秘められしカイザーフォースよ。今こそそのフォースを解き放ち、我がドラゴン族に力を与えよ!」


 その声とともに、ジーダは光に包まれた。王神龍は驚いた。まさか、カイザードラゴンになろうというのか。またもやあの伝説が繰り返そうというのか。絶対にしてはならない。また封印されたくない。




 世界中に、奇跡の光が降り注いだ。200年前のあの時のように。


 サイカシティでは、教会に人々が集まっていた。その中には、ジーダに救われた人々もいる。それだけではない。生き残った人々がここに避難している。


 突然、辺りが明るくなった。何事だろう。人々は雪の降る外に出た。すると、オーロラよりもまぶしい光が降り注いでいる。


「この光は?」


 人々は呆然となった。何事だろう。それを見て、クラウドは息をのんだ。


「これが奇跡の光だよ!」


 クラウドは知っている。これが200年前に起こった奇跡の光だ。この世界に危機が訪れる時に降り注ぎ、世界の平和を祈る時だ。


「本当に?」

「うん」


 教会の子供たちもその様子をじっと見ている。これがクラウド神父の言っていた、奇跡の光なんだ。ジーダがいよいよ、世界を救おうとしているんだ。


「200年前もこんなんだったのかな?」

「きっとそうだ」


 ベニーはジーダやダミアンの事を思い出した。2人やその仲間たちは今、王神龍と戦っているんだ。


「ジーダ兄ちゃん・・・」

「ジーダ、頑張れ! これまで俺たちがしてきた事は、この日のためにあるんだ!」


 クラウドもジーダの事を考えた。これまで私は、この子がいつか、世界を救うと信じて育ててきた。そして今、その時が来た。お前に秘められた力を発揮して、この世界に平和を取り戻してくれ!


「あの子、ジーダっていうのか? この子が世界を救おうとしているなんて」

「頑張れー!」


 ジーダに救われた人々も応援している。自分たちはジーダに救われた。今こそ、その恩返しをする時だ。


「王神龍なんかに負けるなー!」

「世界を救って、ここに戻ってきて!」


 ベニーは力強く祈った。そして、真の聖魔導となったダミアンのためにも祈った。


「ジーダ、世界を救ったらここに再び戻ってきてね! そして、旅の思い出話を話してよ!」

「世界が再び平和になりますように」


 サイカシティの人々は世界の平和のために祈った。王神龍が封印され、再び世界に平和が訪れますように。




 シナビレッジはすでに焼き討ちに遭っていたため、そのままの状態だ。そこには、生き残ったスエや海斗、真由美や滝越がいた。スエ、海斗、滝越は、がれきの中でかろうじてそばをやっている状態だ。この村が完全に復興するにはあと何年かかるかわからない。だけど、立ち止まってはいけない、復興して、再び活気を取り戻すまでは。


「こ、こんな暗いときに何だこの光は!」


 突然、海斗は声を上げた。空を見上げると、まばゆい光が降り注いでいる。このまばゆい光は何だろう。全く想像できない。


「き、奇跡の光だ!」


 真由美は知っていた。世界が救われる時に降り注ぐという光だ。昔話で何度も聞いた。だけど、本当に起こるとは。


「あの、世界が救われる時に起こるという?」

「ああ」


 それを見て、スエは感じた。いよいよ太一が世界を救おうとしているんだ。そして今、人々の心が1つになり、世界が平和への祈りに包まれるんだ。


「いよいよ太一が世界を救おうとしているんだ!」

「太一、かわいいわが子」


 滝越は太一の事を思った。自分の息子ではないが、まるで息子のようにかわいがっている。様々な事を学び、成長してくれた。そして今、世界を救おうとしている。


「またおいしいそばを作ってよ!」

「必ず世界を救って、また帰ってくると信じてる!」


 彼らは願っていた。必ず再びここに帰ってきて、ここでおいしいそばを作ってくれると。


「太一、頑張れ! あと少しだ!」

「負けるな! 俺が負けないように、太一も負けるな!」


 真由美も太一の事を思い浮かべた。また小学校に戻ってきて、冒険の話をしてほしいな。


「この世界のためにも、必ず封印して!」

「太一、お前はこの世界の希望そのものだ! 負けるな!」

「この世界を救うと信じてるぞ! 頑張れ!」


 そこにいた人々は願った。太一なら必ず王神龍を封印してくれると。




 焼き討ちに遭ったエムロックタウンの住民は、閃光の祠に避難していた。普通なら入ることができないが、今は非常事態だ。閃光神ルーネは世界が救われる時まではここに来ることを許可し、ここで避難するように指示した。


 ティムは祠の入り口で外を見ていた。今頃、シンシアは何をしているんだろう。世界を救うために、王神龍と戦っているんだろうか?


「これは?」


 ティムはまばゆい光が降り注ぐのを見た。昼間よりまぶしい。一体何だろう。まさか、昔話で知った、奇跡の光だろうか?


 と、閃光神ルーネがやって来た。シンシアの事が心配になって、入り口に来たようだ。


「これが、奇跡の光だ!」

「まさか、あの伝説の?」


 ティムは驚いた。やはりこれは奇跡の光なんだ。いよいよ王神龍が封印され、世界が救われる日なんだ。


「ああ」

「伝説じゃなかったんですね!」


 奇跡の光を見て、閃光神ルーネもシンシアの事を思い浮かべた。これまでの日々が走馬灯のようによみがえる。


「忘れ去られているが、本当の話なんだ」

「いよいよこの世界が救われる日なんですね」


 ティムはその様子をじっと見ている。その声を聴いて、避難していた住民が入り口にやって来た。いよいよ世界が救われる日だ、世界の平和のために祈りを捧げる時だ。


「シンシア・・・」

「お父様も待ってるぞ!」


 閃光神ルーネは空を見上げた。シンシアに届かないかもしれないけど、ここからエールを送りたい。あと少しだ。必ずお前なら世界を救ってくれると信じている。


「必ずこの世界を救って、帰ってきてくれ!」

「シンシア、頑張れ! 天国からレイラも見ているぞ!」


 ティムはレイラの事を思い出した。レイラを救われなかった。だが、天国から見ているはずだ。レイラは、王神龍と戦っているシンシアをどう思っているんだろう。


「そうだそうだ! 負けるな!」

「またここに戻ってきて、冒険の話をしてくれ!」


 近所の人々は願った。シンシアが再びここに帰ってきて、冒険の話をしてほしいな。


「私は今まで、シンシアに色んな事を教えてきた。それは、今日のためだ。今こそ、お前の力を発揮する時! 時は来た! 見せてみろ、お前の力を!」


 閃光神ルーネはこれまでの思いをシンシアに伝えた。これまでに自分が教えてきたのは、今日、この時のため。今こそ教えてきた力を発揮して、世界を救うのだ。


「シンシア、負けるな!」

「シンシア、お前はこの世界の希望そのものだ。負けるな!」

「また平和な世界が訪れますように」


 人々はシンシアのために、そしてシンシアと共に戦う4人のために祈った。




 アズマの地も焼き討ちに遭った。生き残った人々は白雪坊の洞窟に避難して過ごしていた。辛くて、暗い日々だけど、必ず再び元の生活に戻れると信じながら生きていた。


「おお、これはまさしく奇跡の光だ!」


 突然、白雪坊は声を上げた。奇跡の光が降り注いでいる。白雪坊は呆然となった。いよいよ、世界が平和への祈りに包まれるんだ。


「本物?」


 その声に反応して、避難していた人々がやって来た。確かにそれは、昔話で知った奇跡の光だ。


「ああ」

「豊がいよいよ世界を救う日が来たのだ!」


 白雪坊は豊の事を思い出した。かわいい愛弟子で、これまでに多くの事を教えてきた。どれもこれも、将来のためだ。白雪坊は豊が世界を救う運命だと知っていた。だが、それを考えずに、のびのびと生きてほしいからだ。


「200年前もこんな感じだったのかな?」

「そうだった! 私は今でもその時の事を覚えてる。みんな、サラに祈りを捧げたんだ」


 白雪坊は200年前の事を知っている。あの時も世界中が平和への祈りに包まれたんだ。そして、世界に平和が戻ったんだ。


「だから、あの時のように祈りを捧げないといけないの?」

「ああ。この世界の平和を祈って、みんなで祈りを捧げるんだ!」

「はい!」


 翼の両親は、豊や翼は必ず帰ってくると信じている。そして、豊は世界を救うと信じている。


「きっと豊がこの世界を救ってくれるさ」

「豊くん、必ず世界を救って帰ってきて!」


 翼や豊の担任の先生は豊の事を思い浮かべた。豊なら、世界を救ってくれると信じてる。


「僕らが待ってるぞ!」

「必ず帰ってきてください!」


 人々は両手で祈りを捧げた。この世界に再び平和が訪れるように。


「この世界が平和になりますように」

「200年前のように、世界は再び復興するんだ!」


 白雪坊は空を見上げた。空のかなたで豊と4人の仲間が戦っている。空に向かって、祈りを捧げないと。


「そうだそうだ! 諦めない!」

「さぁ、皆の者、祈るのだ! この世界に再び平和が訪れるように!」

「この世界に平和が再び訪れますように」


 洞窟の前で、彼らは豊と4人の仲間のために祈った。5人なら再び世界を平和に導いてくれると信じながら。




 その頃、ベリーはインガーシティに戻ってきた。だが、ダミアンはいない。だけど、いつかは帰ってくる。そして、再びバイク旅ができるだろう。その時まで待とう。


 と、外が騒がしい、こんな深夜に何があったんだろう。ベリーは外に出た。すると、まばゆい光が降り注いでいる。伝説の通りだ。この世界に危機が訪れる時に降り注ぐ。その光が降り注ぐ時に平和を祈る事で、世界が平和に導くという。


「き、奇跡の光?」

「ダミーの言ったとおりだ! 伝説の通りだ!」


 インガーシティに戻ったダミアンは、あの伝説が本当にあったと聞かされた。本当にそんな事があったのかと信じがたくなった。だが、目の前に奇跡の光が降り注いでいる。確かにあの伝説は本当だったんだ。


「ダミー、お前が聖魔導だったとは、驚きだった。とても信じられなかった。今はこんな友達を持てて誇りに思っている」


 ベリーはダミアンと出会った時の事を思い出した。まさか、ダミアンが聖魔導だったとは。それも、世界を救う真の聖魔導だっとは。共に歩み、友達になれて本当によかった。これからも仲良くしてほしい。また帰ってきたら、冒険の話を聞きたいな。


「この世界が再び復興しますように。そして、ダミーと再び一緒にバイク旅したいな。必ず帰ってきて! そして、この世界に再び平和が訪れますように」


 ベリーはダミアンと4人の仲間のために祈った。それとともに、彼らも5人に祈りを捧げた。




 ナツメビレッジはがれきの山と化していた。ここの住民はほとんど空襲でなくなり、数人が残ったぐらいだ。とても静かだ。


「長老! この光は?」


 隣にいる少女はその光を見て、驚いている。レオナルドは奇跡の光を見てじっとしている。まさか、あの光は世界を救うと言われている奇跡の光だろうか?


「おお、これが奇跡の光じゃ!」

「これが、世界を救う奇跡の光!」


 レオナルドはその光の事を知っている。この世界に危機が訪れた時に降り注ぐという、奇跡の光だ。世界の平和への祈りを捧げる時、再び世界に平和が訪れるという。


「200年前に世界が救われたというあの光!」


 少女は昔話を思い出した。まさか、あれは本当にあった話だったとは。そして今、その神話が再現されようとしているとは。


「いよいよ奇跡が起こるの?」

「ああ。いよいよ世界が救われようとしているんだ!」


 レオナルドはジーダの事を思い出した。あの子はやはり世界を救おうとしているのだ。今こそ、世界の平和を祈る時。そうしなければ、この世界に再び平和は訪れない。


「世界を救うために、みんなで祈るのだ!」

「はい!」


 レオナルドや少女は両手を握り、ジーダとその仲間に祈りを捧げた。


「祈ります!」

「世界が平和になりますように!」

 その思いは、天高く、王神龍と戦っているジーダと4人の加仲間に届いた。




 エリッサシティでは、わずかに残った人々が公民館に避難していた。多くの人は身内を失い、悲しい思いをしている。だが、再び進まなければ。だけど、こんなにも多くのがれきの中からどうやって復興すればいいんだろう。


 と、アマンダとジョナサンが公民から出てきた。まばゆい光に誘われたようだ。辺りには奇跡の光が降り注いでいる。


「お母さん、これは?」


 その声とともに、アマンダの母がやって来た。母は公民館でじっとしていた。


「これは、奇跡の光?」


「奇跡の光だ!」

 その声に反応して市長がやって来た。市長は、奇跡の光の事を思い出した。これは本当にあった話だが、誰も信じてくれなかった。だけど今、本当に奇跡の光が降り注いでいる。


「伝説は本当だったんだね!」

「ああ」


 4人はじっとその様子を見ている。次第に生き残った市民全員が公民館から出てきて、奇跡の光を見ている。200年前、サラが世界を救った時も、こんな光が降り注いだんだ。そして、その時の奇跡を僕らで再び再現するんだ。


「いよいよ世界が救われる日なんだ!」

「みんなで祈ろう!」

「うん!」


 市民全員は5人に祈りを捧げた。この世界の平和を。エリッサシティの復興を祈って。


「ジーダ兄ちゃん、世界を救って! そして、またここに帰ってきて!」

「ジーダ、再びこの世界を平和に導いて!」


 アマンダとジョナサンはジーダの事を思い出した。ジーダは再びこの地に帰ってくるはずだ。その時はその後の冒険の話を聞きたいな。




 キュラータビレッジでは、わずかに生き残った人々が海岸で過ごしていた。海はいつもと変わらない。だが、背を向けると、そこにはがれきの山がある。信じられないが、これが現実だ。だが、立ち向かい、復興しなければならない。だけど、本当に世界は復興するんだろうか? あの奇跡の光は伝説でしかない。もう復興しないだろう。


 と、ジュリアは降り注ぐ光を見た。その光は一体何だろう。まさか、奇跡の光だろうか? いや、それは昔話だけの事だ。そんなのあるわけがない。


「どうしてこんなに明るいのかな?」

「な、何だ?」


 その光に誘われて、住民がみんなやって来た。彼らは、奇跡の光を見て、茫然としている。あの昔話がいよいよ再現されるんだ。


「これは、奇跡の光?」

「そうだ! これが奇跡の光だ!」


 と、ジュリアは思った。200年前にサラが世界を救った時も、こんな光が降り注いだんだろうか?


「200年前もこんな感じだったのかな?」

「きっとそうだろう」


 住民は空を見上げた。空しか見えないけれど、どこかで世界を救う5人の英雄が戦っている。彼らのために、そして世界の平和のために祈ろう。


「今、伝説が繰り返そうとしてるのね」

「ジーダさん、大丈夫かしら?」


 ジュリアはジーダを思い出した。必ず世界を救って、再び帰ってきてくれると信じてる。


「きっと、世界を救ってくれると思ってるよ」

「ジーダ、再び帰ってきて! そして、世界に平和が戻った喜びを共に分かち合おう!」

「この世界に、再び平和が訪れますように」


 住民はこの世界に再び平和が来るように祈った。200年前のあの時のように。




 天国では、ジーダの家族やレイラ、太一の家族、豊、ダミアンの両親がいた。彼らは天国からこの世界を、そして5人を見守っている。


 突然、まばゆい光が降り注いだ。その光は、奇跡の光だ。200年前に起こった、世界を再び平和に導くという。


「グレセルア様、これは?」

「まさしく、奇跡の光だ!」


 竜帝グレセルアは驚いた。まさにこれは、奇跡の光だ。200年前と同じだ。世界が平和の祈りに包まれる瞬間だ。


「まさしく、これは200年前に私が起こした、奇跡の光だ!」


 天国にいた人は奇跡の光をじっと見ている。いよいよ世界の平和を祈る時なんだ。


「いよいよ、この世界に平和が再び訪れるんだね!」

「ああ」


 ジーダの両親は、ジーダに向けて読んだ昔話の事を思い出した。いよいよ昔話が再び再現されるんだ。それも、今回はジーダがその主役だ。まさか、こんな子に育ってくれるとは。全く予想できなかった。もう死んでしまったけれど、天国からエールを送りたいな。


「200年前もこんな感じだったのね」

「ジーダ・・・、最後まで倒そうとしてごめんね。こんなお姉ちゃんを許してね」


 キャサリンは申し訳ない気持ちでいっぱいだ。大好きだったのに、洗脳されて、ジーダと4人の仲間と戦って、本当に申し訳なかった。本当は戦いたくなかったのに。


「キャシー、もういいんだ。この世界の平和のために祈ろう!」

「うん!」


 キャサリンは両手を握り、ジーダのために祈った。一緒に入れた時間は少ししかなかったけれど、祈る事で償えないかな?


「ジーダ、お前、大きくなったな。そして、お前が世界を平和に導くドラゴンだったとは」

「私も驚いたわ」


 ジーダの両親もいつの間にか祈っていた。この世界に再び平和が訪れるように。そして、ジーダが王神龍を封印するように。


「ジーダ兄ちゃん、みんなの思いを胸に、この世界を平和に導いて!」

「この世界が、再び平和になりますように」


 いつの間にか、天国にいる人々はみんな、ジーダと4人の仲間のために祈っていた。その祈りは、ジーダに届いた。




 意識を取り戻したジーダは、自分が光に包まれているのに気が付いた。自分の体に一体、何が起こっているんだろう。想像はできないが、これが奇跡の光に違いない。いよいよ自分が世界を救うために立ち上がるんだ。


「な、何だこれは?」

「ジーダ・・・」


 4人は意識を取り戻した。ジーダが見た事のない光に包まれている。ジーダの身に何が起こっているんだろう。全くわからない。


「こ、これが奇跡の光・・・」


 ダミアンはその様子を真剣な目で見ていた。これが奇跡の光、世界が平和の祈りに包まれる瞬間だ。今頃、世界中の人々が平和を祈っているだろう。


「うわっ!」


 突然、ジーダは再び意識を失った。




 ジーダが気付くと、そこはペオンビレッジだ。どうしてペオンビレッジの幻を見ているんだろう。まさか、家族の夢だろうか?


 と、そこには両親がいる。両親はベッドで寝ているジーダを見て、嬉しそうな表情を見せている。やっと生まれた初めての男の子、大切に育てよう。


「ジーダ、かわいい子だね」

「かわいい顔して寝てるね」


 両親は生まれたばかりのジーダを見つめている。子どもの寝顔を見ていると、なぜが心が和らぐ。


「ああ」

「どんな大人になるのか、楽しみだよ」


 2人はジーダの未来に期待していた。それを見て、ジーダは思った。だけど、それを見ることなく、みんな死んでしまったり、いなくなってしまう。どうしてそんな目に遭わなければならないんだろう。だけど、それによって、私は大切な人に、大切な仲間に会う事が出来た。だけど、やっぱり家族でいた方がよかったな。


「いろんな事を学んで、いい大人になってほしいね」

「そうだな」


 そこに、1人の赤ん坊がやって来た。キャサリンだ。キャサリンは生まれた弟を見て、喜んでいる。弟が生まれたのが、嬉しいようだ。


「いつか、この村を離れていく事になるかもしれないけど、大きく成長してほしいね」

「うん」


 そして、再び光に包まれた。何が起こっているのか、全くわからない。ジーダは呆然としていた。




 ジーダが気が付くと、宙に浮いていた。そして、体が光に包まれている。目の前には王神龍がいて、その下の床には、4人がいる。


「こ、これは・・・」


 シンシアは宙に浮いている金色のドラゴンをじっと見ている。黒いドラゴンのジーダがこんな姿になるとは。


「カイザードラゴンだ!」


 ダミアンは知っている。これが金色のドラゴン、カイザードラゴンだ。金色のブレスを吐き、邪神を封印するという伝説のドラゴンだ。サラもカイザードラゴンとなり、世界を救ったと言われている。今、ジーダがそれを再現しようとしている。


「ジーダ、この世界を救うために現れる、カイザードラゴンだ!」


 それを聞いて、ジーダは感じた。自分は邪神を封印するカイザードラゴンになったんだ。ジーダは決意した。俺が世界を救うんだ。


「ジーダ・・・」

「自分を信じろ!」

「うん!」


 ジーダは金色のブレス、カイザーブレスを吐いた。王神龍はとてつもなく大きなダメージを受けた。またもやカイザードラゴンに撃破されてしまうとは。またもや世界をわがものにすることができなかった。


「くそっ・・・、またもや封印されるのか・・・。だが、今度はもう止められない! なぜならば・・・」


 王神龍は消えていった。王神龍は封印された。再び世界に平和が戻った。


「終わった・・・」


 突然、城が轟音を立てて落ちていく。主を失ったからだろうか? このまま海か陸に落ちていくんだろうか?


「えっ・・・」

「崩れてく!」


 4人はジーダの背中から、その様子を見ていた。このまま落ちたら、大きな被害が出るかもしれない。何とかしないと。


「そんな・・・」

「このままでは世界が津波に飲まれてしまうかもしれない!」


 突然アカザ城が光に包まれた。そして、その周りに、4大精霊と女神竜サラの幻が現れた。彼らが力を与えられると、アカザ城の落ちるスピードが落ちた。このスピードなら落ちても大丈夫だ。5人はほっとした。


「私たちの力で、落下する力を抑えましょう・・・」


 女神竜サラは優しそうな表情だ。これまでの冒険の疲れが取れそうだ。


「あ、ありがとうございます」

「いえいえ、200年前もこうでした。あなたたちは見事、伝説を繰り返しました。あなたたちの伝説は、いつまでも受け継がれていく事でしょう」


 そして、伝説は繰り返された。5人は、ゆっくりと落ちるアカザ城をじっと見ている。200年前もこうやって落ちていったんだ。そして、あの時と同じように世界が救われたんだ。

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