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それでも、あなたを  作者: ひかり
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教会の天辺にある大きな鐘がゴーンゴーンと音を立てて鳴る。



今日はずっと延期されていたパパとママの葬儀の日だ。


エミリオさんと話した後、疲れていたのか二日眠り続けて目が覚めたら葬儀の日だった。

パパとママは怪我をしていたけど今は綺麗にお化粧されていてただ眠っているだけに見える。

今にも、起きて「おはよう」って言いそうなのに触って見ると冷たい。

分かっていたのに、本当に死んじゃたんだ。これで、お別れなんだと思うと何だか苦しかった。

パパとママはお友達がいっぱいいたのか沢山の人がお別れを言いに来ていた。

中には何度か私と遊んでくれた人もいた。


みんなが花を添えて蓋を閉めて一握りづつ棺に土をかけて解散になった。

私はエミリオさんに連れられて食堂に行ってお昼ご飯を食べることにした。


食堂でオムライスを食べているとエミリオさんが今後の予定を話してくれた。


「満月ちゃん。本当はもう少しお休みをさせてあげたいんだけど、そうもいかなくてね。

明日から、少しずつエクソシストに必要な勉強をしてもらうこになる。」


「はい。何か必要なものはありますか?」


「特にないよ。必要なものはこちらで用意しておく。

明日は、朝九時に部屋へ迎えが行くからそれまでに準備を済ませておくこと。いいね?」


頷いた私を部屋まで送ってくれて今日はもう休むように言われたから着替えて布団にもぐったら直ぐに寝てしまって目が覚めたら朝になっていた。

ご飯を食べて準備を済ませたら迎えが来るのを部屋で待っていた。



九時ちょうどになると部屋のドアがノックされて開けたらプロミネンスの職員の人が立っていた。

その人についていくと大きな図書室に着いた。

図書室には真っ白な髭を生やしたおじいちゃんがいて、私を招き寄せて椅子に座らせてくれた。

おじちゃんは自分をフゥジイだと言って普段は老師と呼ぶようにて言われたから老師って呼ぶことにした。


老師は私に最初にレリックとは何かを教えてくれた。


レリックとは遥か昔から存在する特別な力を持つもので色々な形をしていていつからあるのかわからないらしい。

ただ、こんなに力のあるものを造れるのは神様以外にいないだろうから教会が聖なるもの聖遺物として保護して悪いことに使われないように集めているらしい。

そして、レリックを集め守るのがプロミネンスの仕事でレリックを使うことのできる人がエクソシストと呼ばれる。


一度選ばれるとレリックはエクソシストが死なない限り離れないし他の人が使うことは出来ない。だから、エクソシストは特別らしい。

エクソシストなれば、沢山お金がもらえるし怪我や病気だって最優先で見てもらえる。我儘だって物凄く大変なことじゃなければ聞いてもらえる。


けれど、良いことばかりじゃない。世界のどこかにレリックがあるかもしれない場所があれば、どんなに遠くでも探しにいかないといけない。

レリックを狙うテロリストは沢山いてその人達に渡さないために戦わないといけないしエクソシストを邪魔だと思って殺しに来る人たちだっている。

テロリストや犯罪者は関係のない人を巻き込んでも殺しても気にしない。

そんな悪い人から守るのエクソシスト仕事でだから、エクソシストの人達は怪我が絶えないし亡くなる人も多い。


だから、エクソシストは中々続かないし長生きできない人が多い。だから、エクソシストとして仕事を始めれば十年働けば引退することも出来る。

常に命の危険がある仕事十年も続ければ十分だと言うこと。

十年も経てば年だから最前線では、身体が着いていかないち言うこと。


そして、一番の理由が精神の磨耗。レリックの力と精神力は関係があってどれだけ頑張っても平気そうに見えてもレリックは力が弱くなっていく。


人によって弱くなっていく速さ違うけど大体、十年で影響が出始めてその後は、全線で戦いに出すのが危険になるからエクソシストは定期的レリックの検査をする。

検査で戦いに出せないと言われたらプロミネンスに残るかどうかを決めてプロミネンスを去る場合プロミネンスが管理する場所でなら好きに余生を過ごしていい。


ただし、管理している場所に限定しているのは引退してもレリックはその人と共にあるからで臨終時、亡くなるときはエクソシストが立ち会いレリックを回収するのが決まりになっている。


次に、プロミネンスに働く人たちのことを話そう。


プロミネンスの本部には日常生活を助ける管理人。

レリックを調べたりエクソシストの役に立つもの制服とかを開発している研究員。

世界中の情報を調べたりしている分析間。

世界中に直接行って情報を集めたり戦いを手助けしてくれるスフラージュ

そして、エクソシストがいて中でも戦闘を中心に行うチームをタクティクス。

タクティクスでも精鋭中の精鋭であるエクソシストの上位五名と五人が率いるチーム、ホリックと呼ばれる存在がいる。

エクソシストのほとんどがタクティクスに所属し私も訓練を終えたら所属する予定だそうだ。


他にも、教えられたが正直もういっぱいいっぱいだった。

そんな私に気がついたのか今日の勉強はこれで終わりだと言われた。

次からは、一般的な勉強もすると言われて今日の勉強は終わった。

お昼を食べたら部屋に帰ろう。そう、思っていたけど、これで終わりではなかった。


昼食後、食堂でゆっくりしていると三十代後半位のエクソシストの人が迎えに来て午後からは戦闘訓練だと言われ連れていかれたのは地下にあるエクソシスト専用の訓練場だった。


私に戦闘を教えてくれるエクソシストの人は、セルジャン・ドノバンと名乗った。


どんな、訓練をするのだろうかと思っていると。まずは、自分のレリックで何が出来るか知って使いこなすのが一番大切だと言われてレリックを出そうとしたら、前に準備運動だと言われて広い訓練場を五週走らせられた。

ヘトヘトになって最後は歩いてるのと変わらない速度だったけど最後まで走った。

毎日走って速度を上げろって言われたけど。


少し休憩して漸くレリック訓練が始まった。


二つとも出そうとしたけど使いこなせるようになるまでは一つだけにしなさいって言われたから靴の方を出した。

自分のレリックが何が出来るか、どれくらい出したままでいられるか、限界を探ってどうすれば少しでも長く使えるか


毎日、午前中は勉強をして午後は夜まで訓練してヘトヘトなって部屋に帰ってきて眠ってを繰り返していた。


みんな、私が毎日訓練でヘトヘトで他のことなんて考えれないと思っていたのだろ。

私がいても気にせずに色んなことを話していた。

そうやって勉強以外の知識を蓄えていたときに聞いてしまった。


パパとマを殺したテロリストの拠点らしき場所と今までわからなっかたテロリストのリーダーを見つけたと。


その話を聞いて私はすぐに行動した。


プロミネンスの拠点があるのは海に囲まれた孤島だ。ここから、出るには船に乗るしかないけれどそうすればすぐに見つかってしまう。

でも、私のレリックは空が飛べる。

どうやって、敵を倒すか作戦を練ってその日の夜にレリックで祖とに出て決行した。




いま、私の目の前にいるのは血だらけになって蹲る大きな男が一人。

周囲には護衛だった男達の屍と暴れたせいでぐちゃぐちゃなった部屋。


「こ、殺さないでくれ!」


「何を言っているの?自分は散々、人を殺してきたでしょ?今まで何人そう言った人を殺してきたの?死にたくない?殺されても文句をいえないでしょ?みんな、死にたくなかったはずだよ。私のパパとママだって死にたくなかったはずだよ。私のパパとママを覚えてる?」


震える男の顔を覗き込むと男は私の顔を見て目を見張った。

お前は、あのエクソシストの…小さな声でそう呟くのが聞こえた。

ママのことを覚えていたんだ。


「あなた達がパパとママを殺した時、私はあの場所にいたんだよ。パパとママに隠されて守られて、見ていたんだよ。パパとママを殺したあなた達を私は許さない。」


恐怖に顔を歪める男の首を扇子のレリックで跳ねた。


そして、部屋にあるPCの情報をすべてコピーして空破壊した後、生きてる者が誰もいなくなった建物を置いてあった爆薬て全て吹き飛ばした。


崩れて瓦礫になった建物を確認した後、私はプロミネンスに帰った。




プロミネンスに帰るとエミリオさんが待ち構えていて私が口を開くより先に頬を叩かれた。


「無事でよっかた。いないと聞いてすぐにどこに行ったのかわかった。君はエクソシストだがまだ、子どもだ。返り討ちにあって殺されていた可能性の方が高かったんだよ。もう二度とこんなことはしてはいけない。約束できるね。」


そう、言って。私を抱き締めたエミリオさんは震えていた。

エミリオさんは私が死んじゃうかもしれないって怖かったんだ。怖くて震えるくらい心配してくれたんだ。


よかった。よかった。おかえり。そう、言って私を抱き締めるエミリオさんを抱き締め返すと涙が出てきた。

パパとママ敵を打った。人を殺した。

そして、ここに帰ってこられた。そう思うと涙が溢れて止まらなかった。


泣いて泣いて、泣きつかれた私はそのまま眠ってしまった。


お腹が空いて目が覚めたら次の日のお昼だった。

お昼を食べた後、エミリオさんの執務室に行って何があったか、何をしたのか全部話して持って帰ってきた目ピーしたメモリーを渡した私は情報を整理して処分が決まるまで部屋で謹慎しているように言われた。


部屋に帰る途中、老師とセルジャンがいた。二人とも起こった顔をしていて拳骨をされた。

部屋でしっかり反省するんだ。その後はもう、バカなこと出来ないくらい厳しく指導してやる。

そう、言って去っていく二人を見て頭を擦りながら部屋に帰った。


そして、謹慎十日目。

「処分が決まった」と言われた。


エミリオさんの執務室にいくとエミリオさんが

「君の処分が決まったよ。君は、これからーー」






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