よん
「あのね、ママから預かった大事なものがあるの」
二人は大事なものがなんなのか予想がついたのだろう。頷きながら
「見せてくれるかい」
だから、私は二人の前に手を出した。そうしたら、見ることができると何となく思った。
二人の前に出した掌が光って眩しくて目を瞑った。
光が消えて目を開けたら、私の手には青みを帯びた白銀の綺麗な扇子があった。
二人は真剣な顔で
「これがママから預かったものかい?」
「うん。こんな綺麗なものだって知らなかったけど、そう。これが、ママをママから預かったの。でも、ママからは二つ預かったはずなのに一つしかない。」
私がそう言うと二人は私が座っていたベットから支えながら立たせてくれた。
ベットから出で分かったもう一つは私の足にあった。綺麗な黒の靴。縁に色んな色の刺繍がある綺麗な靴。
見とれていた私と違って二人はちょっと驚いたでも、悲しそうな顔でいたけど私を見てハッとしたあと真剣な顔でエミリオさんが話し出した。
「いいかい。よく聞くんだ。満月ちゃん。もう、自由にはしてあげられなくなった。
さっき僕はこれから君は教会の管理する施設に行くことになると言ったがそれはできない。今、満月ちゃんの持っているその扇子と靴はレリックなんだ。
レリック選ばれた者はエクソシストになることが決まっている。断ることはできない。教会にプロミネンスに所属し任務をこなしてもらう。レリックに選ばれた者が任務しないのは動くことの出来ない怪我をしたときか亡くなった時だけだ。」
「任務って何?」
「任務はお仕事の事だよ。」
「私が任務?て言うのをするの?パパとママは私の仕事はたくさん遊ぶことと寝ることとお勉強。それから、ちょっとのお手伝いだって言ってたよ」
「そうだね。これまではそうだったけれどこれからは違う。レリックに選ばれた者はエクソシストだ。エクソシストの仕事はレリックを見つけて持って帰ること。レリックの力をを悪いことに使う者達から力のない者達を守ることだ。満月ちゃん君のその靴のレリックはママが使っていたものだよ。だから、大切に扱うんだよ。」
「ママの?私もママ同じ仕事をするのね」
「そうだよ。でも、永遠にって訳じゃない。エクソシストもレリックを使い続けると疲れてしまうんだ。だから、基本的にエクソシストの任期は十年なんだ。十年経ったら絶対辞めないといけない訳じゃないんだよ?十年以上続ける人もいる。続けられるかの基準はその内教えてあげるよ」
黙り込んだ私に怖がっていると思ったのだろう。
エミリオさんもおじさんも大丈夫。仲間がいるから一人じゃないよと声をかけてくれたけど、私は違うことを考えていた。
ママと同じ仕事をする。それって、つまり。パパとママを殺した悪いヤツ等戦うってことでしょ?
こう言うのを敵討ちって言うんでしょ?
「決めた。私、エクソシストになる。エクソシストになって強くなってパパとママの敵を打つの!」
「そうか。君が大きくなったらそう言い出すんじゃないかなと思っていたけど、随分と早かった。早すぎだ。
そうだね。君が大きくなって力を付けたらいつか、二人を殺したテロリストとも戦う日が来るだろうね。
でも、今はゆっくり休んでそれから訓練をして力をつけるのが先だよ。後、勉強ね。
随分、長く話しちゃってたね。今日はもうゆっくり休むといいよ。おやすみ」
エミリオさんにベットに寝かしつけられて頭を撫でてからエミリオさんとおじさんは部屋を出ていった。
寝かしつけられた私は怒っていた。すぐにでも、敵討ちに行きたいのに訓練と勉強をしてからだと。それも、絶対だとは約束してくれなかった。
いいわ。やってやる。沢山、訓練してすぐに強くなってやる!エミリオさんが驚くぐらい強くなってやるんだから!勉強だってパパとママが天才だって誉めて誉めてくれたんだもん。直ぐにできるようになるわ。
それで、絶対に敵のこと教えてもらうんだから。もし、教えてくれなくても自分で調べて見せる。
だから、心配しないで。安心して休んでねパパ、ママ。
思いつきで書き始めたから早くもネタが尽きそうです( ノД`)…