第一章
「やっべ、遅刻する…」
7時30分。佐川葉は急いでいた。なぜ急いでいたかと言うと、俺は通っている学校で、理事長に呼び出されたからだ。休日だっていうのになんで呼び出されなくちゃいけないのか、わけもわからず俺は学校に向かった。
学校に着くと、すぐさま理事長室に向かった。
「失礼します」
そう言って部屋には入ろうとすると。後ろからものすごいスピードで駆け出してくる少女を発見した。
その少女は俺の目の前で止まった。
「あー、ギリセーフだ!よかったぁ」
彼女は俺に気づいたのか、目があった。が、スルーして理事長室に入っていった。俺もそれに続いて入る。
俺と先ほどの少女、理事長以外に4人の少女もいた。
「来たわね」
「遅れてすみません」
「別に遅れてはないわ。まだ約束の一分前、7時59分。でも、五分前行動。気をつけてね」
そう言って笑顔で笑う。
やっぱり理事長って若いよなぁ。
見た目、20歳くらいに見える。
でも、実年齢は三十路を超えてるんだとか。
それと、この学園はマジカライズを使える人だけが通う、リオアル学園だ。
「来月、マジカルライトっていうマジカライズを競う大会があるのは知ってる?」
マジカルライト。毎年恒例の学園内大会のこと。
「君たちがそのマジカルライトに出場するには6人必要。でそのチームのメンバーがこの六人よ」
『え?!』
チームって自分たちで決めるんじゃ…?
「チームは今年からこちらで決めることになったの。だから、私のほうであなたたちにしたの」
ということで、俺たちでマジカルライトに出場することになった。