↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR

現代日本にダンジョンが現われたが、異世界現地採用枠で採用されたアラフォーおっさんの話

作者: 山田 勝
掲載日:2026/11/01

「君、解雇ね。いや、あちらの世界で言えば追放か」



 解雇された。一方的にだ。こいつは年下上司、平間・・・

 俺はアラフォーの斉藤だ。


 一方的な解雇、日本ならダメだが、ここは異世界で俺は異世界枠なのでOKだ。


 何故なら俺は異世界で採用されていることになっている・・・・日本の法は届かない。

 平間は自衛隊の装甲車でこちら側にやってきた。



 二十年前に突然、日本の富士山の山梨県側に異界に通じるトンネルが現われた。

 ゴブリン、オークが出現し。日本国政府は自衛隊を使い封鎖。


 後に探索したら異世界に通じていることが判明。

 特殊時空災害と名がついた。

 トンネルの向こう側は異世界だ。


 トンネルは魔物が出る。ダンジョンというらしい。


 ダンジョンを通じて異世界と接触し。異世界の地に日本企業の団地設立が許可された。


 俺はそこの駐在員だ。

 就職氷河期時代だった。


 採用方法も。


『君、現地採用枠でいいなら入社してよ』


 と言われた。月給八万円だ。


 入社するしかなかった。

 俺は日本人だが、異世界人と同じ待遇。

 いや、八万円でも向こうの通貨なら暮らして行ける。


 年下上司に言われたものだ。


『斉藤さん。いくら不景気だったとしても努力しなきゃ』


 と俺よりも格下の大学の平間に言われたが、黙っていた。


 俺は異世界の事情に少し通じているだけの男だ。


 話は戻る。



「でさ。斉藤さん。申し送りをしてよ」

「はい?」

「契約に書かれているよ。これだから氷河期世代は・・・」


 何でも平間とその同期達が代わりにダンジョンに潜るらしい。


「斉藤さんのとってくる鉱石は少ないからさ。もっと効率的にやらなきゃ。それに配信もするのだよ」


「ああ、分かった。だが、こちらもチームがある。おい、サーシャとミデア、リリー」


「「「はーい」」」


 異世界人だ。サーシャはエルフ族の弓手、ミデアはダークエルフの魔道師。リリーは人族の聖女、俺はポーター兼盾役やっている。

 俺以外全員女だ。



「へえ、斉藤さんの部下?なら、引き継いでもいいよ。俺たちのチームに入りなよ」


「「「は?何言っているの?このサル!」」」


 3人はハモった。


「平間さん。彼女らは俺の妻だ。変な事を言わないでくれ」

「はああああーーーーーー!何で。こんなさえないおっさんが?!」




 この世界は肩書きだけでは動かない。信頼が大事だ。


「なら、斉藤さんでも3人の美女なら、俺なら簡単だ」


「ああ、そうかもな」



 申し送り当日、平間は仲間を連れて来た。

 配信をするからカメラを持って来ている者もいる。

 日本側から異世界に潜るのだ。



「あれ、戦闘員は?」

「俺と坂本と稲田の3人、他は撮影スタッフだよ」


 撮影班の方が多いのか。合計八名か。

「そうか、なら、行こうか・・・」



 俺たちがいつも日本企業から依頼されて向かう採掘場はゴブリンが多く住む階だ。

 俺たちは平間達の先を行く。


 注意事項を言う。


「武器、銃は禁止なのはもちろん。最新の武器が奪われたら真似するから原始的な武器を使う事」


「分かっているよ」


「平間さんたちの武器は・・・・」


 何だか、警棒と盾と、強力なライトだ。

「ゴブリンでも油断はしないぜ」

「ネットでプロがやっていた最新の護身術だ」


「ああ、そうか」

ネットを鵜呑みか・・・


「斉藤さんは?その背負っている大盾だけ?」

「ああ、そうだ」


「武器がないのウケるな。女に守ってもらっているのかよ」


 聞こえないふりをして

 さっそく中に入る。

 俺たちは平間達の先を行く。


 さっそく配信をしてやがる。

 ここがどんなところか分からないのにな。



「え~と、日本ダンジョン探索公社の平間チームです。今、ゴブリン階に向かっています。撮影してくれるのは三木さんです」


「あれ、三木さん。返事してよ。おい!後ろから来たぞ!」

「ヒィ、平間、百人以上いるぞ!」

「大丈夫だ。ゴブリン種、身長1メートル。臆病だから、大声で逃げる!ライトで威嚇しよう!」


 配信部隊はとっくに全滅したらしい。


 ゴブリン達は後ろから襲って来たのだ。


 俺たちは。


「リリー、結界」

「はい、サイトー」


 米をまく。ただの米ではない。リリーが聖魔法をかけたのだ。

 日本では米は歴史があり多くの思念が積もっている。聖魔法が貯まりやすいと分かった。


 それを円にまけばゴブリンはよってこない。


「皆、俺の後ろに」


 大楯を構えて皆を庇う。

 時には俺が囮になって皆を逃がしたことがある。



「おい!斉藤助けろよ!」

「ヒィ、痛みがない。かじられているのに・・」

「本社、本社、助けてよ!」



 3人はあっという間に亡くなった。



「ギギ、ギィ!ギィ!」


「ああ、必要以上に取らないさ。通らせてもらうよ」


 サーシャは短弓を構えている。

 ミデアもいつでも魔法をかけられるようにしている。


 俺が後方を歩く。何かあったら、俺が犠牲になる。それで良い。

 こうして少しずつ信頼関係を築いてきた。


 その結果がいわゆる結婚だ。

 男は早く死ぬ世界だから女あまりなのもある。



 こうして、鉱石を採掘し・・・・



「どうする?サイトー」

「日本企業に売っても買いたたかれるしな。もう、新会社作るか」

「「「賛成だわ!」」」



 こうして俺はトンネルの向こう側で貿易会社を設立した。日本ダンジョン探索公社を通さずに直接企業に売却したが、何の不都合がなかった。

 たんに中抜きをする会社だったのだ。法律で公社で一元的に管理しなければいけないが、まあ、ここは異世界だ。日本の法は通らない。


最後までお読み頂き有難うございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。