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アメイジング・グレイス 〜幼き女神は斯く語りき〜  作者: タカトウ ヒデヨシ
第一章 精霊の弟子?  第六話 入学前の慌ただしい日々

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6−11 模擬戦 3

※ このお話の中には過激な表現の描写があります、ご注意下さい。

「……やっぱり私一人だと効率が良くないかもしれない」


 当たり前といえば当たり前なのだが、私はふとそんな事を思ってしまった。

 このままのペースでも夜明けまでかかる事はないだろうけど、私の睡眠時間はなるべく多く確保しておきたい。

 となるとこちらの人数を増やすのが一番手っ取り早いが、クリスは審判だし他の精霊は観戦に夢中だしな。それに最初に「貴方達枢機卿全員と私で模擬戦を行いましょう」なんて言っちゃってるし。ここで人数を増やすことはルール違反になるのかな?

 私は次々と襲い掛かってくる眷属達をかわしながら考えていた。

 眷属を今創ったらルール違反にはならない?けど、戦ってる相手が眷属達だし相手が気を悪くするかもなぁ。

 神霊術で作ったゴーレムとかなら大丈夫か?けど、ゴーレムとかは可愛くないしなぁ。

 そうだ、ぬいぐるみのゴーレムならルール違反にもならないし良いんじゃない。幸い以前メグにプレゼントした実績があるから創るのにそれほど苦労はしないしね。

 私は『煤竹の笛』と『叡智の書』を起動して早速ぬいぐるみゴーレムを製作することにした。

 前回は朱色熊だったが、今回は何の動物にしよう?

 そういえば今まで動物と触れ合う機会があまりなかったな。前世では病弱で入院生活が長かったからペットを飼う事も出来なかったし、動物園にも行けなかった。今世では、魔物が蔓延る世界だから迂闊に町の外に出られない。唯一まともに触れ合った(?)動物(魔物だけど)が朱色熊だけだなんてあんまりだ。そうだ!前世では元気になったら犬を飼おうと思っていたのだった。あれ?そういえばこの世界に来てから犬のような動物に出会っていないな。こんなに生態系が似通っているのだから犬はともかく狼みたいな動物はいてもおかしくはないと思うのだけど?後で父さんにでも聞いてみよう。今はぬいぐるみのゴーレムの製作に集中しなければ。けど、頭の中が犬で埋め尽くされちゃったな。こうなったら犬のぬいぐるみでいいか。そうだな、八体くらいいたら十分だろう。

 そうして光の中から現れた八体の犬のぬいぐるみゴーレムは私の前でお座りして行儀よく並んでいた。


「よく来てくれたわね、これから貴方達のことは八犬士と呼ぶことにするわ。左からモリタカ、ヨシトウ、タダトモ、ノブミチ、ヤスヨリ、マサシ、タネトモ、マサノリと名乗りなさい」

「「「「「「「「「ワン!」」」」」」」」


 そしてモリタカに八犬士のリーダーとして日本刀を模した刀を授け、刀の名前を「村雨」と名付けた。そう、このワンちゃん達は「南総里見八犬伝」から名前をいただいたのだ。

 モリタカが口に剣を咥えながら敵の軍勢に突っ込んでいくと、続けて他の犬士達も一斉に飛び掛かっていった。


「がんばれー!八犬士たちー!」


 私は八犬士達の造形から敵に戯れてキャッキャウフフしているようなファンシーな光景を期待していたのだが、目の前に広がる光景は私の想像の斜め上をいく衝撃映像だった。

 モリタカが口に咥えた剣を使って原初の眷属達の踵の腱、いわゆるアキレス腱を切り裂いて次々と原初の眷属達を転ばしていく。そこへ他の犬士達が一斉に襲い掛かり喉笛やお腹などに噛みついて仕留めていくのだ。犬士たちに襲われた眷属達は首から大量の血を流しているか、お腹から内臓を引きづり出されて倒れていた。


 ……こんなグロい光景はは予想していなかったよ。


 観戦している精霊達からも時折悲鳴らしき声が聞こえてくる。

 そんな中、最前列で観戦していたダグザが感心して犬達を褒め称えていた。


「流石は姫様が創り出した犬っころ達だ、犬の集団戦闘を熟知しておるわい」


 ……褒めるところってそこなの?

 確かにこのまま放っておいても勝敗がつきそうな勢いで八犬士達は敵を倒しまくっている。

 原初の眷属達は八犬士達とは距離を取りたいのか神霊術で牽制しつつ徐々に後退している。

 うーん、そろそろ降参を勧告したほうが良いのだろうか?

 ざっと確認してみた所、戦闘不能になっている眷属達は二百人を超えている。眷属軍の戦闘行動の継続はすでに不可能な状態だ。彼らに出来るのは退却するくらいしか出来ないだろう。

 クリスを見てみると彼女も眷属軍の敗北は確定的だと思っているみたいだが、クリスの苛烈な性格からして全滅以外の敗北は認めないかもしれない……。

 はてさて、どうしたものか?

八犬士達も加わり、原初の眷属達を圧倒していくアリア。


次回も模擬戦の続きとなります。

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