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アメイジング・グレイス 〜幼き女神は斯く語りき〜  作者: タカトウ ヒデヨシ
第一章 精霊の弟子?  第六話 入学前の慌ただしい日々

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6−7 伯父さんの貰い事故

魔術師学校の入学準備で忙しい日常での一コマ的なお話です。

 トゥルー教の枢機卿連中が帰った翌日、私は母さん達と一緒に魔術師学校に入学する際に着るドレスの仕上がりの確認と普段着を買いにドレスメーカーの工房に足を運んでいた。

 本来なら、貴族の女性がこの様な工房に来ることなんて無いのだが、私の魔術師学校の入学が急遽決定してしまったのでドレスメーカーにかなり無理を聞いて貰っているのだ。その為、我が家に移動する時間さえも捻出出来ないと言う事でこちらから工房にお邪魔したという寸法だ。

 このドレスメーカーは辺境伯夫人から紹介してもらったので工房も領都であるナヴァンにあるのだが、普通に馬車で移動していたら二日は掛かるが当然私達にそんな時間の余裕はなかったので今回は私の転移術を使って大幅に行程を短縮したのだった。


「このようなむさ苦しい所に足を運ばせてしまい申し訳ありません、クーパー子爵夫人、ニュートン男爵夫人、そして男爵令嬢」

「いえ、こちらが無理を言っているのです、急がせてしまって申し訳ないわね」

「いえ、その分の料金は割り増していますのでお気遣いなく」


 ……見た目はナヨナヨしていても流石は商売人という事か、ちゃっかりしているね。


 今回は入寮式で着るためのドレスだ。お茶会やパーティーで着て行く様な華美な装飾は施されてはおらず、落ち着いた雰囲気がある濃紺色のアフタヌーンドレスだ。これならば格式高い王都での入寮式に着て行っても大丈夫だろう。


「素晴らしい出来栄えだわ!アリアの魅力が十二分に引き出されているのに、とても落ち着いた雰囲気に見えるわ。これを着ていたらアリアも立派の淑女ね!」

「……伯母さん大袈裟だよ。でもこの服とても着心地もいいから普段着を着ているくらい楽に感じるわ」

「お嬢様の年齢でしたら、まだコルセットを着用しなくてもよろしいですし、お嬢様はその必要も感じませんでしたのでサイズも多少余裕を見ておりますから」


 ……つまりは私がお子様体型だと言いたいのか。大丈夫……、お母様も母さんもスタイル抜群なんだ、私も大人になったらきっとボンキュボンなスタイルになるはずなのだ。


 それから、普段着で使えるようなワンピースやチュニックやスカートなどを買ってドレスメーカーを後にした。

 下着や肌着などはクーパー邸で働いているメイド達が一生懸命に縫ってくれているので買わなくてもよかった。

 次は靴屋だが、こちらももうすでに採寸や注文は前に済ませておいたので引き取りに行くだけで済んだ。


「予定も早めに済ませられましたし、どこかでお茶でも飲みましょうか?」


 伯母さんの提案で、私達はオウルニィに帰る前に喫茶店でお茶をいただくことにした。




「それにしても、もう少ししたらアルウィンもアリアもいなくなってしまうのね」

「そうですわね、寂しくなりますね……」


 ええっ、喫茶店について開口一番で言う事がそれなの?おかげで、すっかりとしんみりムードになっちゃったよ。


「随分前にも同じ事を話していたけど、あの時はアリアは準男爵の娘で貴族学校に通わせるかどうかも決まっていませんでしたし、それがまさか二人同時に我が家からいなくなるのよ、寂しく感じるのは当然でしょう」

「……私もアリアはもうしばらくは手元で育てたかったわ。でもアリアはいつも元気に過ごしていてくれたから心配はしていないけど、私が寂しくなるのはどうしようもないものね」


 まあ、私がいなくなって清々するわと言われるよりも寂しがってくれた方が私も嬉しいが、目の前で言われたらとても居た堪れない。


「私とアル兄さんが同時にいなくなって寂しい気持ちはわかりますが、お二人ともお若いのですから二人目をお産みになられたらよろしいではありませんか」


 私がそう言ったところ、伯母さんと母さんは顔を真っ赤にして俯いてしまった。……七歳の子供の言葉ではなかったか?ちょっとやらかしてしまったかも。


「……ちなみに聞くけど、アリアは子供の作り方は知っているのかしら?」

「……あ、あのっ、つ、作った事はありませんが、作り方なら本を読んで学習しましたけど……」


 ……嘘です、前世からの知識です。


「まだ作らなくていいから!そう言う知識は婚約してから覚えなさい!」


 伯母さんや母さんの寂しい気持ちがなくなったのは良かったが、ここからが大変だった。

 急遽、オウルニィに帰宅し所謂そういった本が私の目の届く所にあるのかを確かめるためにメイド達が一丸となって家探しが始まり、伯父さんの書斎にあった裸婦画や官能小説が見つかって伯父さんは伯母さんの前に正座をさせられていた。……因みにだが父さんはそう言ったものは持っていなかった。

 伯父さんが持っていた裸婦画や官能小説は焼却処分となり、伯父さんは反省文を書かされ小遣いも減らされることになった。


 ……伯父さん、ごめん!つい口が滑ってしまったんだよ!

このお話は、後日伯父さん視点から見た短編を投稿する予定です。

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