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アメイジング・グレイス 〜幼き女神は斯く語りき〜  作者: タカトウ ヒデヨシ
第一章 精霊の弟子?  第五話 お披露目パーティー開催

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5−8 お披露目パーティー 6

前回に引き続き、またまたまたまたまたお披露目パーティーの続きです。

 私は辺境伯閣下や父さん達に駆け寄って、現状を把握する事とした。


「あの、国王陛下が参加されるなんて聞いてませんけど!」

「もちろん陛下には招待状を渡してはいない。と言うより、国王陛下はどのパーティーでも自由に参加できる。この国の貴族で陛下の参加を断るような貴族はいないからな。しかし、陛下はご自身が主催されたパーティー以外では出席などされないのだ。下手に他家のパーティーに参加すると、後の調整が面倒だからな」


 ああ、あそこのパーティには参加したのに、こっちのパーティには参加しなかったとか言い出す貴族を出さない為か。国のトップに立つと言うのも面倒なものだね。


「とりあえず、会場に移動だ。主催者である我々が国王陛下を出迎えないという事はあってはならんからな」


 このパーティーの主催者である私の家族と後見人である辺境伯は国王陛下に挨拶をしなくてはいけないので、速やかに会場に戻っていった。すでにメグは家族の元に戻っていた。


「只今より、ケルト王国国王ブライアン・デ・ダナーン陛下並びに精霊のモリガン様が御入場なされます」


 その言葉を聞いた男性陣は一斉に跪き頭を垂れ、女性陣は膝を深く折り最上位のカーテシーで国王の入場を待った。……身体強化をしたから平気だけど、この体制を長く続けるのはかなりきついわね。

 重々しくドアが開けられ国王と、国王にエスコートされたモリガンが入場してきた。


「ウェズリー辺境伯、クーパー男爵、先ぶれもなく訪れた事、すまないな」

「国王陛下並びにモリガン様にはご機嫌麗しく、このような場に足をお運びいただけた事、誠に恐悦至極にございます」

「ああ、皆も楽にしてくれ。今日は我が国の新たな魔術師の卵のお披露目という祝いの席だ。大いに楽しみなさい」


 国王の言葉を聞いた人達は頭を上げたが、まだ跪いたりカーテシーの姿勢を崩していなかった。

 えっと、まだ姿勢を戻してはいけないの?と疑問に思っていた所、クリスが念話を飛ばしてきた。


『皆様、今回のパーティーの主役である姫様の挨拶を待っているのです。主役を差し置いて国王と接するのはマナー違反ですから』


 えっ!私が挨拶しなくちゃこの茶番は終わらないの?

 私は心の中でぐちぐちと文句を言いながら、国王の前で深く膝を折り挨拶をし始めた。


「国王陛下、モリガン様、本日は私のお披露目に来て頂けた事、誠にありがとうございます」

「うむ、ひと月振りだなアリア。まずはアリアのお披露目とウェズリー辺境伯の後見人就任おめでとう」

「ありがとうございます。偏に国王陛下の御威光の賜物でありましょう。謹んで御礼を申し上げます」

「アリア……お披露目おめでとう。妾も嬉しく思いますよ」

「……モリガン……様におかれましても、日頃より誠にお世話になっております。本日は《《ごゆるりと》》お寛ぎくださいませ……」


『……モリガン……、後でじっくりと話を聞かせてもらいます。今のうちに言い訳を考えておきなさい……』


 私は事前に精霊達に今回のお披露目には顔を出すなと念押ししておいた。

 本来、精霊達は人と関わらないで今迄過ごしてきた。

 それなのに最近、ダグザもモリガンも簡単に人前に出てくる様になってしまったのだ。しかも、私関連の事だと本当にフットワークが軽いのだ。……まったく、今まで引きこもりのニートだったくせに。


 国王陛下のお付きの人達の中に宰相のレナードさんがいる事に気がついた。

 スペンサー公爵は私に挨拶をして、国王の訪問について真相を語ってくれた。


「アリア嬢、すまないね。モリガン様が突然王宮に現れてアリア嬢のお披露目に連れて行けと仰ってね。私は国王が臣下のパーティーに参加するのはマナーに欠けると進言したのだが、モリガン様に聞き入れられなくてね。この有様というわけだ」


 やはりモリガンの仕業だったか。ずっと、お披露目に行きたいって駄々を捏ねていたからね。……全く、私よりもずっと年上なはずなのに、権力を使って強引に参加するなんてなんて大人気ない!

 この後、パーティーは恙無く閉会したのだが、国王陛下や精霊がお披露目に参加した事によって私が国王に太いパイプがあると誤解されたり、精霊を顎で使っているとか言われる事になるのだが、それはもう少し先の話だった。




「……さて、モリガン。申し開きを聞きましょう」

「……姫様、ごっ、誤解です……」

「その根拠は?」

「……妾は偶々あの会場を通りかかっただけなのですが、国王がどうしても妾をエスコートしたいと申しまして……、妾は仕方なく付き合っただけです」

「スペンサー公爵が仰るには、モリガンが王宮に乗り込んできて国王陛下を半ば脅す様に引っ張って行ったと聞いているけど」

「……そ、それは……」

「私は以前からお披露目には顔を出さない様にと釘を刺していたはずだったわよね。モリガン、まさか聞いていなかったのかしら?」

「まさか、妾が姫様の言葉を聞いていないなんて事があるはずございません!……と、言いたい所ですが……、そっ、そう!あの時は偶然、突発性の難聴を患いまして……」

「なるほど、では健康状態に不安があるという事ですね」

「いやー、不安と言いますか……」

「わかりました。私からお姉様にお願いしてモリガンを精霊界に帰還させる様に手配しましょう。この所、モリガンに色々とお願いしっぱなしだったからストレスが溜まっていたのね。大丈夫よモリガン、ゆっくりと精霊界で療養して来てちょうだい」

「姫様!妾の身体は健康そのものです!それに精霊が病気になんて掛かるはずが……」

「……へえ、モリガン。貴方、私に嘘をついたという事ですか?」

「………………姫様、誤解ですが…………もっ、申し訳ありませんでしたーーーー!」


 モリガンは私からきついお仕置きを受けたのだが、その話は私とクリスとモリガンだけの内緒としておこう。

アリア視点でのお披露目パーティーのお話はこれにて終了です。


次回はアリアの父さんであるジョン視点のお披露目パーティーのお話となります。

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