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アメイジング・グレイス 〜幼き女神は斯く語りき〜  作者: タカトウ ヒデヨシ
第一章 精霊の弟子?  第五話 お披露目パーティー開催

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5−7 お披露目パーティー 5

前回に引き続き、またまたまたまたお披露目パーティーの続きとなります。

「アリアは貴族学校には入学しないのでしょう?せっかくお友達になれたのに寂しいわ……」


 メグってば、私と一緒に貴族学校に入学したいだなんて可愛らしい事を言ってくれるじゃないか。その言葉だけで、私は報われたような気分だよ。


「メグが悲しんでくれるのは嬉しいけど、魔術師学校を卒業するには十年近くかかるらしいし、流石に貴族学校の入学には間に合わないよ。残念だけど、本当に残念だけど……」

「何で残念って二回も言う必要があるのかはわからないが、魔術師学校ではどんな事を勉強するんだ?まあ、魔術を勉強するのはわかるが、それ以外は全く知らないから」

「……魔術師学校の学習内容は国家機密扱いなんです。だから私も入学するまでは教えてもらえませんでした。だけど、初等科の授業内容だけは少しだけなら教えてもらえましたよ」


 魔術師はこの国における最強戦力になるので、魔術師の質や知識は全てトップシークレットとなる。私がこの前見学させてもらった魔術師塔も本来なら私が魔術師になるまでは立ち入り禁止だったのだが、国王陛下から特例という事で許可が降りたのだ。……父さんは私の保護者という事で許可が降りたのはわかるが、じゃあ、アル兄さんは何で許可が降りたんだろうね?


「初等科ではどんな勉強をするんだ?何か特別な授業とかはあるのかな」

「初等科では、文字の書き方や読み方や算数、礼儀作法、軍事行動が出来るようになる為のトレーニング、魔術の基礎知識を勉強します」

「最後の魔術の基礎知識以外は何だか普通というか……」

「アル兄さん、魔術師学校に入学してくる人のほぼ全員が平民出身者です。その中には文字の読み書きや簡単な計算ができない人もいますし、魔術師になるという事は今後貴族と関わり合う事になるので礼儀作法は必須なんですよ」

「そうか、平民では学校に通っていない人も多いからな。確かに必要な授業になるのか」


 平民の間でも一応学校らしき施設は存在する。だが、殆どが私塾の様な扱いであり、それなりに裕福な家庭でしか学校には通えないのだ。平民の殆どが十歳になったら、親や親戚などから紹介された職場で見習いとして働いている。そして仕事に必要な知識だけを職場の上司や先輩が教えているのだ。なので、当然知識の質や量はまちまちで、偏りも酷いのだ。


「でも、アリアは全部出来ているから免除とはならないのか?」

「さあ?そもそも貴族の子供が魔術師学校に通う事が稀ですし、もう何年も貴族からは一人も魔術師が誕生していませんでしたから。それと、初等科から高等科に進級するには何か魔術を一つ披露しなければいけないみたいです」

「アリアは魔術も使えるじゃないか」

「えっ、アリアって魔術が使えるの!すごい、すごい!ねえ、今、魔術って使えるの?私、見てみたい!」


 メグは興奮しながら質問してきた。……それはそうか、魔術師という職業は一般的に浸透しているが、実際に魔術を見た人はごく僅かだからな。


「……そうね、簡単な魔術だけどいい?」

「うん、何でもいいから見てみたいわ!」


 私はティーテーブルに向かって手を翳し、神霊力を流した。

 テーブルの上で何かフワフワな物が集まり、徐々に熊の形になっていく。そして熊の形をしたぬいぐるみに色が付いてこの熊が朱色熊だという事がわかるようになった。そして、朱色熊のぬいぐるみが立ち上がり、テーブルの上でダンスを踊り出してクルクルと回り始めた。


「すごい!すごいわ!ぬいぐるみがダンスをしているわ!」

「……よりにもよって、朱色熊か」


 まあ、アル兄さんにとっての朱色熊はオウルニィを襲撃したし、自分も襲われた事があるから複雑な心境だろうな。

 そして、メグが大きな歓声を上げた事によってパーティーの招待客がテラスに集まり出しちょっとした騒ぎになってしまった。

 私は朱色熊のぬいぐるみを抱き上げて、メグに差し出した。


「メグ、このぬいぐるみはお友達になった記念にプレゼントするわ。可愛がってあげてね」

「えっ!いいの!」

「うん、このぬいぐるみは私が魔術で創ったから実質タダだしね」

「……アリア、プレゼントにタダとかそういう事は言わない方がいいよ」

「ううう、確かにそうかも……。ごめんね、嫌な気分になっちゃった?」

「そんな事ない!私、このぬいぐるみを一生宝物にするわ!ありがとう、アリア!」


 それから、私は大勢の大人達に詰め寄られ、質問や何度もぬいぐるみを創る羽目になってしまった。

 人垣の向こう側には父さん達や辺境伯が頭を抱えていた。……違うんだよ、別に目立とうと思ってやった訳じゃないんだよ!

 すると、テラスに辺境伯家の使用人の男性が駆け寄ってきた。


「皆様!これより国王陛下と精霊のモリガン様がご入場されます!直ちに会場にお戻りください!」


 はあっ!国王とモリガンがやって来ただってー!

 そんなの聞いてないわよ!

目を離した途端、どこかでやらかしてしまうアリアさん。


次回でアリア視点でのお披露目パーティーは終了となります。

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