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アメイジング・グレイス 〜幼き女神は斯く語りき〜  作者: タカトウ ヒデヨシ
第一章 精霊の弟子?  第五話 お披露目パーティー開催

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5−6 お披露目パーティー 4

前回に引き続き、またまたまたお披露目パーティーの続きです。

 私とメグはテラスに出て色んなお話をする事になった。


「ねえ、メグはいつもはどこに住んでいるの?マクドナルド男爵家は領地持ちではないのでしょう?」

「うん、私のお家は王都にあるの。お父様は王宮にお勤めだから」

「確か父さんが王宮に勤めている貴族は優秀な人が多いって言ってた。メグのお父さんはすごく優秀なんだね」

「そうなのかな?よくわからないけど、お父様はいつもお母様に怒られてばかりだから」

「ふふっ、私の父さんは伯母さんに怒られてる事が多いよ。ウチは伯父さんと一緒に暮らしているから我が家の女主人は伯母さんなの」

「そうなの?お父様はジョンは俺よりも優秀だったっていつも言っていたけど……。お父様は、ジョン様が王宮で働かない事をずっと悔しがっていたの」

「父さんは母さんと結婚する為に領地に戻ったの。母さんは元は平民出身だったから、父さんは結婚の為に平民になろうとしていたくらいなんだから」

「……えっと、そう言う事を行ってもよかったの?その、平民出身とか……」

「結構みんな知っているわよ。オウルニィでは有名なシンデレラストーリーだから」

「しんでれらすとーりーってなに?」

「……えっと、シンデレラって言うのは、簡単に言うと平民の女の子が王子様と恋に落ちて、幾多の困難を潜り抜けて結ばれたラブストーリーの事なんだけど、そのお話みたいに身分の高い男性と結ばれた恋物語みたいなお話をシンデレラストーリーって言うの」


 ふう、危ない危ない、そう言えばここにはシンデレラのお伽話は存在していなかったね。今度、ヴェニス商会から童話とか御伽噺とかを出版してみようかしら?


「そうなんだ。でも、そんな話って憧れちゃうよね。私も将来はかっこいい人と結婚したいもん」

「……そうかもねー。でも、メグにはまだちょっと早いんじゃないの?」

「そんな事ないわ。私達もあと三年経ったら貴族学校に入学するのよ。貴族令嬢にとって貴族学校で一番大事な事はより良い婚約者を見つける事だってお母様が言っていたもの」

「……へー、そうなんだ。貴族令嬢って大変なんだねー」


 メグのお母様であるルイーザはメアリー伯母さんと同じ感性の持ち主に違いない。

 けれど、七歳の子供に教える事として、この内容は正解なのか?私にはこの世界の常識がまだうろ覚えなので正解がわからないんだ。

 そうだ、ここはアルウィン兄さんを売り込むチャンスではなかろうか。メグほどの可愛い子ならアルウィンの婚約者として申し分ないだろう。


「じゃあ、アルウィン兄さんはどうかしら?年齢も十歳と七歳だと丁度いいのではないかしら。それに顔もハンサムだし、最近は剣の稽古もしているから身体付きもがっしりとしてきたし」

「……アルウィン様はアリアの婚約者ではないの?私はアリアと知り合ったのはついさっきだけど、アルウィン様はずっとアリアの事を気にしておられたわよ?」

「私とアルウィン兄さん?ナイナイ、私とアルウィン兄さんは従兄弟同士よ。それにずっと一緒に暮らしてきたし、私の事は妹としか思っていないんじゃないかしら」

「……確かに、ずっと一緒に暮らしてきたならそうかもしれないわね。けれど、アルウィン様なら貴族学校に入学したらきっとおモテになるわよ」

「そうかしら?アルウィン兄さんの父親のウィリアム伯父さんも父さんも、貴族学校でモテたって話を聞いた事はないけれど」

「……君達は何の話をしているんだ?」


 後ろを振り向くと、アルウィン兄さんが腕組みをしながら私を睨みつけていた。


「あら、アルウィン兄さん。丁度良い所に、今、メグにアルウィン兄さんを売り込んでいた所だったの」

「そんな話はしなくてもいい!マーガレット様も従姉妹がご迷惑をお掛けしました」

「いえ、アリアとはお友達ですから。アルウィン様も私の事はメグとお呼び下さい」

「わかりました。では、僕の事はアルと呼んでください」

「……アルウィン兄さん、私は兄さんの事を一度もアルだなんて呼んだ事はないのだけど?」

「この呼び方は母上が時々しか使わないからな、知らないのは当然だ。けど、今更呼び方を変えても意味はないだろう」

「そんな事はないわよ。もし、伯母さんとメグだけが兄さんの事をアルって呼んだら、メグが兄さんの婚約者だと思われるかもしれないわよ」

「確かに、そうなってはメグに迷惑がかかってしまうかもしれないか……。じゃあ、アリアも今日から僕の事はアルと呼ぶように」

「はーい」

「それとさっきの話だけど、父上も叔父上も貴族学校でモテていなかった訳ではないぞ。ただ、父上は座学の成績が悪かったのと母上が周囲の令嬢達を牽制していたから誰も父上に対してアプローチをしなかったらしい」

「じゃあ、父さんは?」

「叔父上は叔母上にしか興味がないじゃないか。他の令嬢がアプローチを掛けても全く見向きもしなかったらしい」

「まあ、素敵ですね!」


 メグは母さんにゾッコンな父さんに好感度が上がったみたいけど、私には他の令嬢をバッタバッタと斬りまくっている情け容赦ない父さんが容易に想像出来た。

 ……まあ、父さんらしいと言えば、父さんらしいか。

 それにしても貴族学校時代の伯母さんは騎士爵令嬢だったはずだ。貴族としては最下層なのに令嬢達を黙らせていたのか。……どんだけ、武闘派なんだよ!ある意味、お似合いなカップルなのかもしれない。

子供の頃によくある結婚に憧れる少女のお話でした。アリアは実質年齢百歳を超えているので、そのノリについていけません。


次回もメグとの会話の続きとなります。

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