かざぐる舞(かざぐるま)
物語のあるリボン作家『いろいと』です
私の作るリボンには、1つずつ名前と物語があります
手にとって下さった方が、楽しく笑顔で物語の続きを作っていってもらえるような、わくわくするリボンを作っています
関西を中心に、百貨店や各地マルシェイベントへ出店しております
小説は毎朝6時に投稿いたします
ぜひ、ご覧下さい♡
Instagramで、リボンの紹介や出店情報を載せておりますので、ご覧下さい
hhtps://www.instagram.com/iroit0
境内に子どもの声が響き渡る
いつも見る光景だ
たまに神主さんに『気を付けなさいよ』と言われながら
かくれんぼと鬼ごっこのあとは
大きな木の下にあるベンチや地面に座りお喋りに花を咲かせていた
ふとお社の隣に目を向けた
同じ空間にあるはずなのに、そこだけは異世界のよう・・・
朱に染まる森というのがしっくりくる
いくつもの鳥居が並んで山の上まで立っているのだった
頂上まで並ぶ朱色の鳥居の先にはお稲荷様
あれ?と同時に視線をハッキリ感じていた
ここからじゃ見えるはずのないお稲荷様がいる
こちらをしっかりと見据え目が合ったと思ったら
白く幻想的なその神々しい姿は静かに空を見上げた
ハッとして自分も空を見上げた
いつの間にか陽は落ちている
辺りは美しい茜色に染まっていた
もう一度、鳥居の先を見たのだが
そこにいたはずの姿はもうなかった
くるくるくるとお社近くに飾られた風車が勢いよく回り出す
『そろそろ帰ろうか!』
『そうだね!また明日ね!』
『みんなばいばい』
口々に今日の別れの言葉を紡ぎ出す
鈴と音が鳴るように騒がしかった境内が静まり返る
茜色の空が今日も静かに子どもたちを見送った
最後まで読んで下さり、ありがとうございます
色々なお話を書いておりますので、どうぞごゆっくりとしていってもらえると嬉しいです
また明日、6時にお会いしましょう♪