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嘘つき人間

作者: アリシナ

俺は嘘を覚えた。

人と話すために。

俺は嘘でしか他人と関われなかった。

共通のものが何もなかった。

俺には何もなかった。

でも嘘をつけば誰とでも関われる。

だから俺は嘘をついた。

何もない自分を隠してきた。

嘘がバレそうになればさらに嘘を考えた。

いつも言い訳を考えて生きてきた。

いつしかこの口は嘘しかつけなくなっていた。

ある日、俺の嘘で1人の人間が死んだ。

俺の目の前で飛び降りた。

彼女は泣いていた。

そんな時も俺は嘘をつくことしかできなかった。

そんな自分にずっと引け目を感じていた。

どんなに嘘をつこうがこの罪悪感が晴れることはない。

俺を形作るのは厚い嘘の皮と空虚な黒い液。

俺は呪われるべきで、俺が呪っていいのは俺だけだ。

俺は人を救いたかったんだ。

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