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第26話 Dランク昇級試験~乱戦~

感想の部分に、25話と26話が同じとあり、確認したところ確かに、同じものでした。

申し訳ない、確認不足でした。

というわけで、修正しました。

 ボイデルが洞窟の内部に潜入してからしばらくの時間が経った。

 キルス達は、一応周囲の警戒をしながらもリラックスしながら待っていた。


 ボイデルが戻ってきた。


「戻った」

「おう」


 ボイデルが戻ったことを告げると、突然の出現にハンナとマイナは驚き声を殺すのに苦労していた。しかし、キルスは気配でわかっていたので全く驚くこともなく対応した。


「それで、内部の状況は?」


 そんなキルスの対応に少し不満げな顔をしたがすぐに気を取り直して報告を開始した。


「内部は、そこまで複雑じゃないし、盗賊の数も全部で34ってところだな」

「囚われている人とかは?」


 盗賊というものは馬車を襲ったり、村を襲ったりする。その際奴隷商に売るためや、自分たちの慰めの為にさらったりする。


「いや、居なかったな」


 どうやら、今回の盗賊は誰も捕らえてはいないようだ。もしくは、すでに売り払った後だろうか。

 なんにしても、誰も捕らえられてはいないということは、それを気にしなくてもいい分かなり楽となる。


「なるほどな。それで、作戦はどうする」


 ダンがリーダーを務めるボイデルに尋ねた。


「そうだな。敵はまだ、俺たちの存在には気が付いていない。となると」

「奇襲ね」

「そうなるな」


 マイナがボイデルの言葉を奪い、ボイデルもそれに同意した。


「それがいいだろうな。っで、やつらの場所は?」


 キルスも同意したところで、敵の居場所を尋ねた。


「通路に5人、奥の広場に残りが全員ってところだな」

「全員?」


 普通は何か所に別れているはず、にもかかわらず通路の5人はともかく残りが同じ場所に集まっているのはおかしい。


「どうやら、最近何かを襲ったらしい、その宴会だな」

「宴会ねぇ、となると、チャンスか」


 宴会をしているということは、かなり油断している。奇襲をかしけるならまさに今がチャンスであった。


「襲ったって、ねぇ、何か知っているの」


 襲ったと聞いて、マイナは近くでキルス達の会話を聞いていたギルド職員に尋ねた。


「いや、こちらではその情報はつかんでいないな。といっても、昨日今日での襲撃なら俺までは来ないが」


 この質問は今回の試験にはかかわったことではないために職員も応えてくれたが、知らないようだった。

 それはそうだろう、一昨日までならいざ知らず、昨日今日となるとこの職員が知らないのは無理もない。


「それもそうか。それで、どうする、どう考えても今がチャンスよね」


 マイナがやる気満々でそういってきた。


「だな、確かに、今は酒とか入っているだろうし、通路の連中は、連中でその宴会に参加できなかったことで、士気も低いだろうし」

「それには俺も同感だ。実際、この目で見てきたが、潜入も楽に出来たくらいだからな」

「となると、さっそくいくってこと」


 ハンナは少し不安そうにしながら尋ねた。


「そういうことだ。みんな準備はいいか」

「おう」

「ああ」

「わかったわ」

「ええ」


 ボイデルの号令にダン、キルス、マイナとハンナが応えたことでさっそく盗賊襲撃となった。



「ぐはぁ」

「ぼほぉ」

「よっと」


 洞窟内に入った5人の隊列はまず案内役であるボイデルを先頭に剣士であるダンとマイナがその背後につき、魔法使いであるハンナが後列、キルスは剣も魔法も使えるということで遊撃ということで間に入っていた。


 こうして通路にいる盗賊をボイデル、ダン、マイナの3人で次々に討伐していった。


 そうして、通路を進みついに広場が見えてきた。


「確かに、宴会だな」


 キルスは確認するようにそういった。


「どうする、行く?」

「もちろん、行くぞ」



 こうして始まった盗賊襲撃。


「な、なんだ、敵か」

「誰だ!」

「敵襲」

「クソッ」


 まず先陣を切ったのは当然剣士であるダンとマイナ、ダンは近くにいた敵を斬り伏せると、続いて次の敵も斬り伏せる。そうしていると別の敵がダンに斬りかかる。

 しかし、それを見抜いていたダンは素早くその剣を受け止め、その膂力をもってはじき返して斬り捨てた。

 一方、マイナもまた近くの敵を斬り伏せた後、近くの敵を2人続けざまに素早く斬り捨てて行った。

 また、幾度となく反撃を受けるも、その軽い身のこなしによって紙一重によけつつ斬っていった。


 それから、ハンナはある程度の距離を保ちつつ後方より魔法での援護として、敵を得意の風魔法で貫いていった。

 ボイデルはというとシーフの技能を駆使して、まるで暗殺者のごとく敵の背後から近づき首筋にナイフを走らせている。


 そんな仲間の活躍の中キルスは剣で無双しながら、今だ遠くいる敵を魔法で討伐していく。


『風よ 汝は鋭き刃、その刃をもって我が敵を斬れ 風刃』

「ぐはぁ」


 剣士の恰好をしているキルスが魔法を使ったことに盗賊は驚愕し、恐怖した。

 それはそうだろう、そもそも魔法と剣を両方使いこなせる人間はかなり少ないからだ。


「おっと、逃がすかよ」


 そんな中、盗賊の頭目らしき人物が数人と洞窟の奥に逃げようとしていた。

 それを横目で見たキルスは素早く呪文を構築。


『大地よ 汝は硬い、硬き杭、その硬さをもって我が敵を貫け 土杭』


 キルスが構築した魔法土杭は、その大地の硬さと鋭さをもっていくつもの杭を作りだし、逃げ出そうとしていた頭目や数人の盗賊を串刺しにした。


 自分たちの頭目や幹部たちが一斉に串刺しになった光景を見せられた盗賊は恐れ、中には腰を抜かしたものまでいた。

 それを見たキルス達は当然それをスキとみて、討伐していったのだった。


 その後はあっという間にキルス達は盗賊を討伐した。

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