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第35話 良薬口に苦し?です。

 良薬口に苦しと言う言葉があるが、苦いくらいならまだ我慢が出来る。


今、俺の目の前にある液体・・・・・・。


どす黒い液体で、立つ湯気も黒い。


そして、とてつもなく臭い。


どのくらいかの臭さかって?シュールストレミングと、一日働いた営業のおじさんの足の臭いとカメムシを大量投入して煮込んだ物をさらに熟成させたかのような?腐らせたような臭い。


「御主人様、これをお飲み下さい」


と、持ってきたアリエッタは毒マスクをしていた。


「こんなの飲めるわけないだろ。一体何なんだよ」


「スライムの心臓、ゴブリンの金玉、イエティの脳、サッキュバスの子宮、ウロボロスの鱗の粉末、オーガの唾液、ガーゴイルの翼・・・・・・」


まだ説明を続けようとするアリエッタ。


要はモンスターの煮込みだ。


「これを飲んだら魔力回復するって言うの?」


「そりゃーもう、魔力回復特効薬の最高級品です。さっ、一気に」


飲みたくはない、カップを持つ手が震える・・・・・・手は脳からの拒否反応でこぼそうとしている。


そんな手をギュッと握るアリエッタ。


力一杯に俺の顔に近づけてきた。


だが、鼻に入る臭が強烈すぎて口が開かない。


「やめ、やめてくれー」


全身が拒否反応を示していると、


「ハイトン、御主人様を抑えて」


と、ハイトンは頭をがっつり抑え顎に手を当てると口を開けようとしていた。


「師匠ごめんなさい。師匠の為ですから」


この男女、どこにそんな力があるんだよ、細い体だって言うのに・・・・・・・。


無理矢理唇に当てられるカップ。


アリエッタが飲まそうとカップを斜めにする。


唇に触れる液体・・・・・・電気が流れるように痺れる。


うぷっ、うぷっ、うぷうわわわわわわわわ


口に入ってくる未知の液体、鼻の神経など死んだかのようになり臭は感じない。


どろっと入る液体、舌の味蕾心だな。


ゲボ理想になりながらもそのカップを飲み込んだ。


この世界の薬、『妙薬味覚殺し』・・・・・・。


気が遠くなりながらも堪える、枕元に用意されていた水差しの水を一気に飲みながら口をゆすいだ。


胃袋から出てくる臭にハイトンは、鼻を摘まんでいた。


頭の中が真っ白になるくらいの苦痛の薬・・・・・・。一時間呆然としたあと


「ステータス」


と、唱えた。


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職業:勇者

    体力54400/99999

    魔力19194/99999


   能力:大賢者レベル∞

     :剣聖レベル∞

   

 得意魔法:火炎系∞

     :水氷系∞

     :雷電系∞

     :風気系∞

     :精神系∞

     :精霊系∞

     :回復系∞

     :召喚系∞

  

 特殊魔法『妄想の具現化』『他力本願』『一日一万文字』『エゴサ』

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魔力は全体の2割ほど回復するが体力がすり減る薬だった。


毒薬だろ、これ。

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