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郵便小包からの…声

作者: 神名代洸
掲載日:2019/06/19

いつものように郵便で買い物を届けてもらうことがよくある僕は一人暮らしだから仕方がないかと思う。

でもさ〜、今回のは結構ビビったよ。

マジで。


送り主がそもそも知らない。

でね?確かに宛先はうちになってるんだ。

一体誰?

携帯を持っていたのですぐに検索をかけたが、ヒットせず。

てっきりパソコンをやってない個人の会社か何かかと思っていたが、不気味で仕方がない。

それだけじゃないんだ。

この郵便物が届いてから変な音が聞こえる気がするのだ。

カチッカチッっていう音なんかじゃなく、まるで誰かがそこに居て喋っているような感じなんだ。

怖くね?


箱を開けるのも怖くてできずにいる。

今は玄関に起きっぱなしの状態だ。

箱自体は軽いんだよ?でも覚えのないものだからどうしたものかと思案していた。


これはもしかして宅配を装った新手の詐欺じゃないかとも思ったよ。だから書かれている電話番号に電話するのもためらわれていた。なので、怖いからどうしたものかと考えた時閃いたんだ。警察に持っていけばいいんだって。そうじゃない?

だって、本当に知らないんだもの。

これがもし爆弾だったらって考えたら怖いし。

思い立ったら吉日って言うじゃないか。だから直ぐに警察に持って行ったよ。

そしたらさ〜、お巡りさんが僕のことを怪しんだんだ。なんでかって?

そりゃ音がする箱なんか持ってきたからさ。

お巡りさんも緊張で手が震えていた。

耳を近づけるとジッとしていた。

緊張が走る。


「おかしいですね〜。何の音もしないですよ?」

「んなバカな!確かに音が…。」

「テレビの見過ぎじゃないんですか?でも宛先に心当たりはないんですよね?なら箱…開けましょうか。」

「は、はい。お願いします。」

お巡りさんは慎重に箱に貼られているシールから剥がし始めた。

テープが全部はがされると蓋をゆっくりと開け始める。途中箱の隙間から何かが見えないか確認してゆっくり開けた。

中に入っていたのは…日本人形だった。

髪は腰まで伸びていた。

まるで笑っているような顔。

今にも喋り出しそうだ。

その人形を触ろうとした時、静電気のようなものでバチッとした。

まるで触るなと言っているかのようだ。

その時だ。


ケタケタケタと笑う声が全員の耳に聞こえた。

皆その場であちこち振り返るが皆が見ている場所からは何も見えず、声がする方を見てみると何と人形が笑っているではないか。

皆が恐怖に取り憑かれた時、1人のお巡りさんがその人形をつかんだ。

笑い声は消え静かになっていた。


「この人形…変ですね。何なんでしょう…。」


あんたの方が何なんだ?と言いたかったがあえて言わずにどうするか様子を見ていた。


「この人形、署の方で処分するという事で良いですか?もう少し調べてみたいので。」

「えっ?それはありがたいですけどいいんですか?お巡りさんの仕事の範疇を超えてる気がするんですが…。」

「大丈夫ですよ。特別大したことはしませんから。」

そう言われたらもうお願いしようという気になり、お願いして自宅に帰ってきてしまった。

人形はあのお巡りさんの手元にある。

どうなるのか不安の方が大きかったが、怖かったから…つい…ね。


それから1週間が経った頃、僕はどうなったのか不安だったのでまた警察に行ってみることにした。

するとあの時のお巡りさんが。

でもまてよ?1人いない…。


「こんにちわ。先週お世話になったものです。」

するとビクッとしたお巡りさん。

どうしたんだろう…。

「あの時は本当に助かりました。ありがとうございます。あの時預かっていただいたお巡りさんがどうなったのか気になりましてやって来たんですが、今日は休みですか?居ないようなので…。」

「…ました。」

「エッ?」

「死にましたよ2日後に。」

「えっ?な、何で?」

「それはこっちが聞きたいですね。仕事を無断で休んだのは初めてだったから同僚に頼んで独身寮に見てもらいに行ったら人形の髪が伸びて首に巻きついていたんだからな。何でそうなったのかはわからん。あんたが持って来なければそんなことにはならなかったはずだ。だからな、あの人形は持って帰ってくれ。」

そう言って紙袋に入った人形を渡された。

髪は所々跳ねておりまっすぐだった綺麗な髪はそこにはなかった。

ただその人形が人を死に追いやったとわかっただけだった。だからその足で神社に持っていった。勿論供養してもらって焼いてもらう為だ。手元には置いとけない。怖いからさ。

またあの不気味な声を聞きたくはない。

事情を住職に知ってもらい何とかお祓いを頼むことができ、ホッとして肩の荷が降りた気がした。



それ以降、郵便は宛先を確認して受け取るようにしている。また知らない場所から送られてくるなんてのはやだからね。

こんな怖い目には2度と会いたくないし。

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