2Game 守るべきもの
『3…2…1…Game Start!』
こうしてMuteki Gamerのゲームが始まった。
各地では色々な人が戦っていた。
「始まった…なんとかして終わらせないと!」
創汰はこうして街を探索しに行った。
だが途中で敵に出くわしてしまった。
「おいお前!俺のために死んでくれ!」
そう言ってその男は創汰に襲いかかった。
創汰は避けてすかさず男にパンチをお見舞いした。
男はそのまま倒れたがゲームオーバーにはならなかった。
「この力は…」
『君にはアクションゲームの力があるようだね…その力で無敵の力を勝ち取りな!』
ブラッドはそう言って消えていった。
「アクションゲーム…つまり…格闘戦ができるってわけか…」
そうブツブツ言っているとその間に男は立ち上がった。
「おいお前…」
「名前は!」
「な…名前か…黒田 悠也だ。」
「そうか…悠也。俺はお前の相手をしている暇はない。死にたくなけりゃ去れ!」
そう言って創汰は逃げた。
「くそっ…」
「全く…どこに行っても敵がいるな。」
そう言って路地に逃げ込むとそこには友達の絵麗奈がいた。
「絵麗奈!」
「創汰くん!」
創汰は絵麗奈のところへ行こうとすると絵麗奈は
創汰から離れた。
「なんで逃げるんだ…」
「私を…殺そうと。」
「してるわけない!っていうかできるわけないからな…」
「そうだよね…」
絵麗奈は安心して創汰に近づいた。
すると外で大きな爆発が発生した。
「爆発か…そういえば絵麗奈はなんの能力を?」
創汰がそう聞くと絵麗奈は首を傾げた。
「分からないか…人にはそれぞれゲームの能力があるらしい。」
「ゲームの能力…」
「あぁ…その力で他にいるプレイヤーたちを倒すらしいんだ。」
「なるほど…」
絵麗奈は辺りを見渡して壁を見た。
そして壁を殴った。
するとその壁はぶち壊れて穴ができた。
「これはなんの能力かな?」
「多分…俺と同じアクションゲームの…」
「おい!」
創汰が話していると誰かが路地に入ってきた。
絵麗奈は創汰の背中に隠れた。
「何をいちゃついてんだよ…殺してやる。」
突如現れたプレイヤーの霧ヶ峰 鎧は腰についている
2つの銃を取り創汰たちに向けて発砲した。
創汰は銃を持っていることに素早く気づいたため避けることができた。
「危ない…」
そう言っていると絵麗奈のことに気づいた。
「絵麗奈!」
絵麗奈は腕を少しすっていた。
「私は大丈夫…」
創汰の中で怒りが爆発した。
「よくも…僕の…いや俺の友達を傷つけてくれたなぁ!」
そう言って足にすべての力を注ぎ込んで空高く飛んだ。
鎧は創汰がそこにいるか分からなくなった。
辺りを警戒していると創汰の声が真後ろから聞こえた。
「ここだよ…」
鎧はおそるおそる後ろを振り返ると創汰は
拳にすべての力を注ぎ込んで鎧の腹を殴った。
「うっ…」
鎧は倒れ消えていった。
「これが…ゲームオーバー。」
絵麗奈の目から涙がこぼれ落ちた。
創汰は絵麗奈の頭を撫でた。
「大丈夫…俺が必ずこのゲームをこれ以上人が死ぬ前に終わらせる。」
「そんなこと…」
「出来ない事は…分かってる。でも可能性はあるから。」
そう言って創汰は絵麗奈に手を差し伸べた。
絵麗奈は創汰の手を掴んで立ち上がった。
「取り敢えず…路地から出よう。」
「そうだね…」
2人はおそるおそる路地から抜け出して
誰もいない場所から探索して行くことにした。
2人は誰もいない住宅街に来た。
「ここから探っていこうか…」
「偶然だな…」
創汰は絵麗奈を守ろうとした。
家の中からプレイヤーの桐山 天晴が出てきた。
「お前は…」
「我が名は…天晴。」
天晴は刀を抜いた。
「チャンバラゲームか?」
「その通り…お主の力試してやろう!」
そう言って天晴は刀を振るった。
創汰はすばやく刃を両手で挟んだ。
「あんた…人を殺そうとしてるんだぞ!」
「無敵の力が手に入るんだぞ?チーターになれるだろ?」
「あんた…」
天晴は刀を振り回し創汰を斬ろうとした。
だが創汰はアクションゲームの能力を持っているためよけるのが
うまく中々当たらなかった。
「お主やるではないか…」
「こんなところで時間は潰してられない!」
創汰はすべての力を拳に注ぎ込んだ。
「終わらせる!」
そう言って創汰は天晴の方へ走った。
天晴も刀を構えて創汰の方へ走った。
2人がすれ違うと絵麗奈はドキドキした。
「お主の負けじゃ…腹を切ったからな。」
「お前の方じゃないか?負けたのは。」
そう言うと天晴は倒れ気を失った。
「なんとかゲームオーバーまでは抑えられたか…」
「死んじゃったの?」
「大丈夫だ…消えない限り死んだわけではないみたいだ。」
創汰は辺りを見渡して絵麗奈の腕を掴んだ。
「早くいこう…誰かに見つかったら大変だ。」
「そうだね…」
2人は誰もいない場所へとまた走り出した。




