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76、歌のレッスンは終わって

 歌のレッスンは進んでいく。

 得られることは多い。自分に足りないこともわかる。

 予測できる可能性は幅広い。


 危険なことに踏み込まないでいることは安全とは限らない。

 知ることで危険になることもあるが、最低限知らないと危険なこともある。

 教会に関しては予測している邪教フラグをまだ見つけられない。

 誰が危険で近づくのが危ないのか、そういった事が知りたい。

 危険な人だとすぐに判断できるような人であればいいのだけど、そういった事はわかるものじゃない。

 顔を広げ信頼できる人を増やせば「この人は危ないから近寄らない方がいいよ?」とか言ってくれる人がいるかもしれない。


 そういう風に言ってくれる人は俺を身内だと認識してくれた、危険な目にあってほしくないなって思ってくれた人だけになるだろう。

 赤の他人、そんな深い付き合いもない他人も同然の人がパッと見ではわからない危険な人に近づいたからと言って注意しに行くのはリスクが大きい。

 その危険な人に要注意人物だと教えた自分が狙われる可能性があるのだから。

 下手に言いふらしていくような注意喚起の人がいたら、それはその人に悪印象を植え付けるがための手段だったりするかもしれない。


 お金をどこかからもらってやっているんじゃないかな? なんて疑うくらいのムリのある批判を繰り返すところとか、色々とひどいネガティブキャンペーンを見ていたからこそ注意しないといけない。

 あそこまでわかりやすい印象を悪くしようという動きは現実的に見て少ないだろうから。

 あのニュース関係ばかり流れるモノだから政治がどうなっていたのかを新聞で追いかけることが出来なくなって読む気がなくなったな。

 SNSで政治関係を見ていた方が余程色々な情報を集めて精査できる。


 悪い人だ! 悪い人だ! と叫んでいる人を悪者に、自分たちはちょっと狂犬に絡まれているだけなんですよ? と見せつける。

 狂犬に絡まれているからといってそれは悪人ではないとは限らないのだけど。

 狂犬に絡まれている部分自体は痛くない悪くない部分でいくら噛まれても大丈夫、ただ他の黒い部分は目が行き届かなくするために行っていると考えたら……ねぇ?

 一度悪くない人だと頭の中で見てしまえば、いい人なんじゃないかな? と想像する。

 そんなマッチポンプも出来てしまいそうだ。

 政権としてみればいい人だと思ってもらえる程政治を優位に進められるのだから。


 どこかがお金を渡してあのわざとらしいネガティブキャンペーンをやっていたのか、それに関しては本当に気になるかな。

 もしかしたら政権側からも反日陣営からもお金をもらってやっているのかもしれないけど。


 それに後援者こそお金を持っているから政治家自身はそこまでお金を持っているイメージが俺にはない。

 政治献金のように記載される、政党のために使えっていうお金なんて限られているのだから。

 百万、二百万は庶民としては大金だけれど事業資金としてみたら端金にしかならない。

 そのお金で何人の職員が動かせるのか? 土地や機械などを借りられるのか? それで何ができる?

 どう考えても額が足りない。

 個人で使うにしても食事か? 後ろ暗い金でできることなど限られているから色々ムリがある。

 そんな端金のために右往左往している様は見ていて白々しくてしょうがなかった。

 他にもっと今後に関係しそうな議題だとか強行採決とられたことだとかあっただろう。

 そちらはあまり大きく取り上げられた記憶がないぞ。

 こんなことありましたよ? ってさらっと新聞では流されただけだったと思う。


 ……とりあえず、声の大きい人を過剰に信じるのは危うい。

 聞いた事実で人を批判するよりも、見たり聞いたりした話を共有しより正確な実態を知ることができるようにすることが重要だと思う。

 それでも正確な実態はわからないかもしれないが、それでも情報が増えるにつれて予測できる未来は幅が狭まり、自分がそれに対してできる行動を決めやすくなる。


 それに実際に動くのは自分なのだ。情報に踊らされて落とし穴にはまるのは勘弁したい。

 まずはとにかく知ることが重要だ。

 自分の事だけ考えて、のほほんと生きられる人は限られているのだから。 




「今日のレッスンはここまでお疲れ様。

 それじゃご褒美の飴、上げるからみんなちょっと待っててね~」


 カナ先生が教会の奥のドアに向かうと子供達はベンチに座って待った。

 1時間程のレッスン。

 小さい子は30分くらいからベンチで休憩をして、大きい子達のレッスンを見ていた。

 大きい子達は聖歌を歌いきるところまで練習すると大分疲れたようだ。

 音程のレッスンは今日はなかったようだ。

 音程のレッスンってどうやるんだろ? 個人レッスンになる気がしてならない。

 いや、そもそもここで音程のレッスンまでするとは思えない。

 そこまで気にしても声変わりが来たら声の高低はまた変わってしまう。

 だからここは息継ぎやリズムや腹式呼吸、口の動かし方など声変わりの前でも変わらない部分を重点的に練習しているのだろうか?


 推測にすぎないし、そこまで気にしなくてもここは問題ないのか?

 いや、ここで音程のレッスンをしないとしたら音程を含めた練習をするのは先の学校か。

 もしかしたら専門学校? それとも普通の学校で音楽の授業の感覚でいくのかな?

 選択制の授業だったりするかもしれない。わからないな。

 そういえば学校はあるのだろうか?

 ここもわからないな。


「それじゃ、飴が欲しい人は1列に並んでくださ~い」


 カナ先生の間延びした声が響いた。

 飴……。どんな飴なのだろう?


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