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11、魔力の暴走

 励起した魔力はしばらくすると治まり、体を覆う褐色の光は消えた。

 母さんは俺を触り、どこか変なところがないか確認すると、安心したようで抱きしめた。

 少し苦しかった。でも母さんは不安だっただろうしそのままの状態で我慢した。


「1等級より上の等級ですね……」


 シスターはそうつぶやくと興味深そうな目で母さんの後ろから俺を見つめていた。


 等級。魔力の強さを測る単位だ。

 星の明るさを示す単語だったのでそういう風に翻訳した。

 絵本では水の星級(1等級)、火の星級(2等級)、木の星級(3等級)、金の星級(4等級)、土の星級(5等級)と分類されていた。


 なんで等級で表すのかってさっきの魔力の鑑定でようやく分かった。

 あの方法で鑑定したら光の強さで魔力を測ることができるからだろう。


 水の星が1番明るく、土の星が1番暗い。

 太陽や4つの衛星、北極星は明るいけれど、光り方が違うとかなんとかで別枠らしい。


 ……と言われてもまだ星空どころか空すら見たことがないのでよくわからないのだけどね……。


 絵本でよく出てくる星はこれだけ。

 他にも色々と星があるけれどあまり話には出てこない。

 星座もあるみたいで、1つ1つ話があるようだけどまだ詳しく聞いていない。


 星座は船乗りにとって重要だから覚えるために話が作られているだろうな。


「あの人の子ですもの。当然です」


 母さん鼻高々。


「エリさんは3等級と高いですし、ケンさんも2等級でしたよね。

 リク君はとりあえず等級は土の計測不能。

 0等級としておきますね」

「もう英雄並みの力があるのね、リク君」

「えぇ。……魔法は誰が教えるんですか?」

「私。……って言いたいけど魔力量が違いすぎるから厳しいわね……」

「王都。行きませんか?」

「うーん……。あの家を離れるのはちょっとイヤなの」

「あの魔力の量だと……暴走した時軽く街が吹っ飛びますよ?」


 ……。3等級で赤ん坊入りの乳母車ごと空が飛べるなら、測定不能な俺はそれをはるかに上回る力が発揮できるのは確実だろう。

 街が吹っ飛ぶのも理解できないわけじゃない。


「でも……」

「魔力の扱い方を覚えてもらわないと、ガス抜きができないので暴走の危険性があります」

「……それはいつくらいまでにできないとダメですか?」

「私もここまで魔力が多い子に出会ったのは初めてなのではっきりわからないです」

「それでも強いて言うなら?」

「5歳でしょうか?

 暴走は5等級の子で30歳、4等級の子で20歳、3等級の子で8歳、2等級の子では7歳、1等級で6歳頃には起きていることが報告されています」






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