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学校の脇の図書館  作者: 理科準備室
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学級うんこ

ぼくは毎日夕ご飯を食べてからうんこするけど、きのうの夜は山奥で農家をやっている「山のじいちゃん」がトラックで持ってきたおいしいとうもろこしを食べながら「宇宙の誕生を探る」という教育テレビのドキュメンタリー番組に熱中して、ついうんこするのを忘れていた。

今日の朝も、朝は普通うんこしないし、寝坊してしまって大急ぎで朝ごはんを食べ学校に行く支度をしていたから、前の日の夜、していなかったことなんか、ぼくは忘れていた。

そんなうんこのことをぼくのおなかが思い出したのは、ついさっきの4限目の国語の授業中だった、毎週金曜日のその時間は、授業の最後に学級文庫の本を事に貸し出すことになっていた。その日はぼくが貸し出し係で、学級文庫の近くの机に座っていた。

そのとき二つ前の席の腰帯こしおびくんは絵本「スーホの白い馬」を「これ貸して」と持ってきた。ぼくは「うん、腰帯くんいいよ」といって本を受け取って貸出ノートに本の番号と名前を書こうとしたときに、突然ぼくのおなかが痛くなり、おしりにうんこが押し寄せてきた、一昨日からずっと忘れていたおなかの中のうんこが動き出したんだ。まさか、学校でうんこがしたくなるなんて・・・

そのとき、ぼくの頭は不意にちょっと前にクラスで流行した「学級うんこ」という遊びを思い出した。

まず、友だちのくちびるの両端を左右両方の人差指で広げさせて、「がっきゅうぶんこ」と言わせる。するとどうしても「がっきゅううんこ」と聞こえてしまう遊びだった。この遊びを友だちにやらせてみんな笑っていたけど、ぼくも、おかしくてつい笑った。

何よりも「学級」と「うんこ」の組み合わせが笑ってしまうくらい考えられないことだった。

もともと穴実小では学校ではうんこ禁止、トイレにしゃがむ方があっても使わないのが1年生から6年生までの男子児童共通のオキテだった。

ぼく自身、入学以来そのときまで、学校でうんこしたくなったことはなくて、卒業するまでこの穴実小男子児童のオキテを守ると思ってきた。

それに、仮にどうしてもうんこがガマンできなくてオキテが守れなくて、ただ学校のトイレですることになったと想像しても、みんなに見られているようで恥ずかしいのに、「学級うんこ」はわざわざ教室にいるみんなの目の前で公開うんこするみたいで、その光景はものすごく恥ずかしくておかしかった。

でも、今、みんなが図書を借りたり、借りた本を読んでいる最中。本当に「学級うんこ」になってしまいそうだった。ぼくは全身の力を思い切りおしりの穴を閉めつけてうんこをおなかの中に押し込んだ。そのときはうんこも奥の方へ引っ込んでおとなしくなった。ぼくは「学級うんこ」から元の文庫係に戻れてほっとした。

気が付くと腰帯くんが目の前に立っていて「早く貸してよ!」と言ってきた。ぼくはあわてて「スーホの白い馬」の番号と腰帯君の名前を書き込んだ。4限の国語の時間はそれで無事に終わった、



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