第四十三話
後、二話で完結予定。
将「マジ?」
ネタが出なかったからなぁ。
とりあえず新作はあるけどまだ第一話しか出来てないけどな。
ヒュルルル……ズシャアァァァーーンッ!!ズシャアァァァーーンッ!!
長門の周辺を、ビスマルクから放たれた三十八センチ砲弾が海面に叩きつけられた。
「………今のは近かったですな」
叩きつけられた海面を見ていた松田が呟いた。
「うむ」
ズガアァァァーーンッ!!
その時、長門の後方で爆発音が鳴り響いた。
「山城が被弾しましたッ!!」
見張り員が宇垣に報告してきた。
「被害を知らせろ」
「ハッ!!」
それから二分が経って、山城から発光信号が来た。
「山城より発光信号ですッ!!右舷中部副砲群に砲弾が命中ッ!!死傷者多数出ている模様ですッ!!」
この時、山城には敵二番艦であるティルピッツからの三十八センチ砲弾が右舷の中部副砲群である十四センチ単装砲のケースメートに命中した。
砲弾はそこで爆発をして、大量の副砲員を死傷させた。
更に、山城には砲弾が集中した。
二発が命中して、一発は陸奥の水上機用の飛行甲板に命中。
カタパルトを吹き飛ばして、水上機用のクレーンを薙ぎ倒した。
もう一発は艦尾付近に命中して舵を破壊した。
「山城より緊急電ッ!!『我、舵損傷。我、操艦不能』ッ!!」
「………回避運動が出来なくなるな」
宇垣は忌々しくドイツ艦隊を睨んだ。
「………松田。重巡と水雷戦隊に突撃を告げろら、しぶとい奴の横っ腹に突き刺してやれェッ!!」
「ハッ!!」
松田は宇垣に敬礼をして、宇垣の命令を直ぐ様伝えた。
―――軽巡矢矧―――
「長門から入電ッ!!『水雷戦隊ハ突入セヨ』ッ!!」
「………全艦突撃ッ!!」
水雷戦隊司令官である木村昌福少将は即座に動いた。
軽巡矢矧は最大速度の三十五ノットにまであげて、配下の駆逐艦を従えて突撃する。
それを見ていたドイツ艦隊は軽巡ニュルンベルクを旗艦とした部隊を差し向けた。
「ほぅ。奴さんらヤル気だな。砲撃用意だ」
「了解。砲撃用意ッ!!」
矢矧と能代の前部六十口径十五.五サンチ連装砲がニュルンベルクに照準する。
対するニュルンベルクは矢矧と能代に対して砲撃を開始していた。
ヒュルルル……ズシャアァァーンッ!!ズシャアァァーンッ!!
ニュルンベルクからの砲撃が矢矧と能代を夾叉していた。
「用意完了ッ!!」
「撃ェッ!!」
ドオォォォーンッ!!
矢矧と能代が一斉に砲撃を始めた。
初弾は至近弾となって外れたが続く第二斉射で命中弾を出した。
ズガアァァァーーンッ!!
「命中ッ!!」
「撃ち込めッ!!」
矢矧と能代はニュルンベルクに砲弾を叩き込む。
そしてニュルンベルクは炎上した。
しかし、ニュルンベルクは炎上しながらも撃ち返して能代を大破、戦闘不能にさせた。
だが、その隙を突いて矢矧以下八隻が防衛線を突破した。
更にドイツ艦隊に不幸が訪れる事になる。
ズガアァァァーーンッ!!
金剛が被弾した。
金剛と榛名は巡洋戦艦であるシャルンホルストとグナイゼナウを砲撃していたが、山城を事実上撃破したティルピッツは金剛に照準を変更したのである。
ティルピッツの三十八センチ砲弾は金剛の後部指揮所を破壊させ、後部三番砲搭を旋回不能にさせた。
「ゴハァッ!!」
金剛の防空指揮所にいた艦魂の金剛は被弾の影響で、左腕が吹き飛び、大量の赤い液体である血を床にぶちまけた。
「……はぁ…はぁ…はぁ……」
思わず倒れそうになるが、金剛は何とか踏みとどまってティルピッツを睨みつける。
「……旧式艦であろうと、私は沈まんッ!!」
しかし、旧式艦であるが故に艦齢が三十年を越している金剛の各所で小規模ながら浸水をも発生していた。
「日本帝国海軍の巡洋戦艦を舐めるなァッ!!」
ズドオォォォーーンッ!!
金剛の叫びと共に砲撃をして、ティルピッツに命中させた。
日独の艦隊が死力を尽くす中、ビスマルクの周囲に何十発の至近弾が出た。
「何ッ!?」
長門の艦橋で宇垣は思わず叫んだ。
そこへ見張り員が歓喜の声をあげた。
『イギリス艦隊ですッ!!イギリス艦隊が接近してきますッ!!』
それはロレンス中将が指揮をする自由イギリス海軍の戦艦部隊だった。
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