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第三十七話 攻撃

こんなに連日更新が出来るのは奇跡や……。





―――旗艦マンフリート・フォン・リヒトホーフェン―――


『敵攻撃隊が戦闘機群の包囲網を破りましたッ!!』


 レーダー員が報告をしくてる。


「全艦対空砲火開けッ!!一機たりとも輪形陣の中に入れるなッ!!」


ドンドンドンドンッ!!


ドドドドドドドドッ!!


 各艦艇の高角砲や対空機銃が日本の攻撃隊に対して猛烈なお出迎えをした。




ズガアァァァンッ!!


「四番機被弾ッ!!」


 低空飛行をしていた一機の天山が高角砲弾に右翼をもぎ取られて、機体は回転しながら海面に叩きつけられた。


「もっと低くだッ!!」


 橋口は操縦桿を少し押して高度五メートルを維持する。


 列機も橋口を見習って高度五メートルを維持する。


 それを双眼鏡で見ていたフリードは思わず絶賛してしまった。


「何て奴らだッ!!うちの雷撃隊より低く飛行しているぞッ!!」


「長官。敵を褒めてどうするんですか?」


 トリンタスは思わず溜め息を吐いた。


「しかし、奴らのは勉強になるな。流石空母先進国と言うべきか……」


 フリードがそう呟いた時だった。


「て、敵機急降下ァッ!!」


 フリードは反射的に上空を見上げた。


 そこには彗星が一斉に急降下爆撃を開始した。





「行くぞォッ!!」


 垂井少佐率いる彗星三六機がダイブブレーキを開いて一斉に急降下を開始する。


ドンドンドンドンッ!!


 彗星隊の急降下に気づいた高角砲が慌てて俯角をとって弾幕を展開する。


三六機の彗星は対空砲火をものともせずに急降下をする。


「投下ァッ!!」


 垂井が投下索を引いた。


ヒュウゥゥゥーーッ!!


 垂井少佐が放った五百キロ徹甲爆弾は、見事にマンフリート・フォン・リヒトホーフェンの中部飛行甲板に突き刺さり、格納庫の床に当たった瞬間に爆発をした。


ズガアァァァーーンッ!!


 中部飛行甲板は爆風でめくりあがり、一瞬にしてマンフリート・フォン・リヒトホーフェンの発着艦機能を不能にさせた。


 さらに列機が放った五百キロ徹甲爆弾二発も前部と中部飛行甲板に命中した。


「前部飛行甲板に一発、中部飛行甲板に爆弾二発命中ッ!!」


「……それくらい分かる」


 伝令の報告にフリードは苦笑した。


「日本軍も中々やりますな……」


 飛行甲板が炎に包まれながらも、トリンタスはノホホンとしながら喋る。


「それだけ奴らは本気さ……」


「敵雷撃隊接近ッ!!」


 見張り員が叫んだ。





「距離九百ッ!!」


「ヨーソロー」


 偵察席に座る二飛曹が距離を測定する。


「八百ッ!!」


「ヨーソロー」


 機体の外では対空砲弾が炸裂して機体を襲うが、機体に当たらない。


「七百ッ!!」


「投下ァッ!!」


ヒュウゥゥ……ザブゥンッ!!


 橋口機が魚雷を落とすと、四機に減った列機が次々と魚雷を落としていく。


 投下した天山は投下時の反動を利用して上昇していく。


ズシュウゥゥゥーーンッ!!


ズシュウゥゥゥーーンッ!!


 マンフリート・フォン・リヒトホーフェンの右舷に二本の水柱が上った。


「命中命中ッ!!」


 機銃手が叫ぶ。


ズシュウゥゥゥーーンッ!!


 さらに、別の空母からも水柱が上った。


「よしッ!!その調子だッ!!」


 橋口は機体を操りながら部下に鼓舞をする。


「隊長。あらかた攻撃は終了したようです」


 機銃手が橋口にそう報告してきた。


「分かった。全機帰還する」


 第一次攻撃隊は小型空母一、駆逐艦三隻を撃沈。


 大型空母二、巡洋戦艦一を中破、もしくは大破にせしめた。





―――マンフリート・フォン・リヒトホーフェン―――


「被害は?」


「旗艦マンフリート・フォン・リヒトホーフェンは爆弾三発、魚雷二発が命中。オズワルド・ベルケは爆弾四発、魚雷三発が命中。巡洋戦艦グナイゼナウに魚雷一発が命中。グナイゼナウは魚雷がスクリューに命中して速度二三ノットしか出せません」


「……………」


 トリンタスからの報告にフリードが腕を組んでただ前方を見ていた。


「……迎撃機を上げろ。また奴らは来るぞ」


「了解です」


 フリードの言葉にトリンタスは頷いた。





御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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