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第十三話 成都、重慶攻略作戦

お久しぶりです。





―――1940年4月5日宜昌―――


宜昌の航空基地には陸海軍の航空機が集結していた。


……いや、発進しようとしていた。


航空機達は己が飛び立つために、プロペラを回していた。


その時、発着指揮所から青旗が振られた。


『発進せよ』の合図だ。


零戦が発動機を唸らせながら離陸していく。


また一機、また一機と……。


その光景を指揮所で陸海軍連合航空隊司令官の大西瀧治郎少将は出撃していく攻撃隊に無言の敬礼をしていた。


攻撃隊の数は零戦一二〇機、九六式陸攻八十機、九七式重爆九十機の二九〇機である。


目指すは、中華民国の臨時首都―――成都と重慶である。


さらに、成都攻略の要である陸軍部隊も万県に十八万。


貴陽に十五万が待機しており、攻撃隊が成都と重慶の到着次第進撃する予定である。





―――将機―――


「やっと此処まで来たな……」


操縦席で将が呟く。


周りは銀翼を連ねた攻撃隊がいる。


史実では有り得なかった成都、重慶攻略。


それが今、行われようとしている。


攻撃隊は約1時間で成都に来た。


『重慶は陸軍が爆撃せよ』


連合航空隊飛行隊長の入佐少佐が告げる。


陸軍機はバンクを振りながら重慶に向かう。


キランッ!!


「……お出ましやな。全機に告ぐ。敵機のお出ましや。1時の方向や」


1時の方向に、I―16、I―15、と見慣れぬ戦闘機がこちらに向かっていた。


戦闘機は液冷エンジンの戦闘機である。


「……アメリカ義勇軍フライング・タイガースのP―40かッ!!」


この時、迎撃に向かった中国機はI―16が三十機、I―15が十四機、P―40が四五機いた。


「しくったな。制空隊を分けるんやなかった」


将は操縦席で舌打ちをする。


攻撃隊は二カ所の爆撃のために、零戦も半分に分けていたのだ。


「陸攻隊は密集体形をしてくれ。零戦隊は笠置中尉の一個中隊を陸攻隊の護衛にする。後は戦闘機を駆逐やッ!!」


『了解ッ!!』


将は最大速度にして敵戦闘機群に突っ込む。


将の突っ込みに、敵戦闘機群はものともせずに陸攻隊に向かおうとする。


「させるかよ」


将は零戦を敵戦闘機群の真正面に移動して乱射に近い形で機首の十二.七ミリ機銃と二十ミリ機銃を発射した。


ダダダダダダダダダッ!!


ドドドドドドドドドッ!!


乱射の機銃弾は、たまたま一機のI―15に当たり、煙を噴きながら墜落していく。


さらに、誉やセイバー達も加わって乱戦となる。


しかし、何機かのP―40らが空戦の場を抜け出して陸攻隊に迫る。


が、陸攻隊の周囲には護衛に残した零戦九機がいた。


零戦九機は陸攻隊を守るために奮戦するが、三機のP―40が陸攻隊後方にたどり着いた。


陸攻隊は七.七ミリ旋回機銃で応戦するが、七.七ミリより破壊力が大きい十二.七ミリ機銃は砂を掴んで投げるように、大量の機銃弾を陸攻隊にばらまく。


ダダダダダダダダダダッ!!


瞬く間に三機が火を噴いて墜落していく。


四機目が狙われようとした時、三機のP―40は炎に包まれた。


いつの間にか零戦がいた。


重慶に向かった零戦十八機が応援に来たのだ。


「……助かったで」


二機目のP―40を落とした将は陸攻隊の周囲を飛行する零戦に呟く。





攻撃隊は対空砲火のも合わせて陸攻隊七機を失ったが、成都の軍事施設の大半を焼き払った。


重慶に向かった陸軍機も同様の報告をしてきた。


攻撃隊が帰還後、成都と重慶の攻略作戦が始まった。


中国軍は応戦するが、戦車を前衛にした日本陸軍部隊に敵わず、成都と重慶を攻略開始から三日で占領されてしまった。


中国国民党の蒋介石も脱出する寸前に捕虜となってしまった。


しかし、中国共産党の毛沢東、朱徳らは攻撃前に脱出しており、モンゴルに逃走した。


だが、蒋介石を捕まえたので日本軍の戦闘は停止した。


御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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