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全界を巡る旅

二話です。

よろしくお願いします。

『全界を巡る旅』

これは小説家になれるに投稿され爆発的な人気を得た小説のタイトルだ。

独特の世界観と緻密に組まれた設定が様々な層にうけたこの小説は様々な異世界を旅する物語となっている。


全界最強の武闘家にして天地無双の王と呼ばれた少女、ストレリチア。


第三位階の天使にして振り回されてばかりの苦労人、テンシ。


彼女らを天界から監視する観測者にして神、ウォッチャー


この三人が中心となって物語は展開されていく。

ひたすら強者との闘いを求めて世界の崩壊寸前まで暴走するストレリチア。

それを必死に止めようと時に殺されながら振り回され続けるテンシ。

その様子を天界から見て爆笑するウォッチャー。

異世界を巡る中でストレリチアとテンシが出会う様々な人々もそれぞれ人気のキャラクターだ。

その中でも特に人気なのはストレリチアと激闘を繰り広げた二人。

一人は雷撃を操る神速の剣士、立花 深雪だ。

圧倒的な力を見せるストレリチアに次々と倒れていく仲間たち。

それでも世界を守る守護者の一人として、その責務を果たすために立ち向かう深雪。

そんな深雪にストレリチアが語り掛ける。


「もうわかっているだろう、お前たちでは私に勝てない。それなのになぜまだ立ち上がる?なぜ立ち向かう?お前たちをそこまでさせる理由はなんだ」


「確かにわたし達ではあなたに勝てないのかもしれない。それでもこの背中は人々の希望、未来、願いを背負っているんだ。だからあきらめない。人々の思いをわたしは裏切らない!」


「認めよう、お前は強い!その熱き魂気に入った、ここからは本気で相手をしよう」


今まで冷静に皆を見守るお姉さんキャラだった深雪が熱い思いを叫び、ストレリチアに認められる姿は読者に手に汗握らせ感動させた。

その後のストレリチアが初めて見せた本気はあり得ないくらい圧倒的で、読者をとても熱くさせると同時にあまりにもな深雪の負けっぷりに思わず、手加減してくれよと言わせたという。

最終的にはその世界にいられる滞在可能時間を使い果たしてストレリチアたちが別世界に飛ばされてしまう、という終わり方で深雪たちの世界は救われた。

少し不完全燃焼感はあるがこれがのちに最高の展開を生み、この戦闘はすべてが作中屈指の名シーンとして語られている。


そして今まさにそんな名シーンを雑誌を広げ、神作画と名高い漫画で楽しんでいた二人組。

高校二年生のシゲルとマサキは大興奮で漫画を読んでいた。


「かっー、やっぱおもしれーな全旅は。なっマサキ」


「その通りだけど何よりすごいのはこの神作画で作者が原作と同じってとこだと思うな。そのおかげで漫画が確実に原作のいいところわかってるってなるからね」


「あーそれわかるわ。だって漫画になるならこうあってほしいってところ完璧だもんな」


因みに時刻は早朝、彼らはこの作品が連載されている雑誌がコンビニの棚に並んだ直後に買って読んでいた。

といっても彼らが特別というわけでもなくほかにも並んでる客はたくさんいた。

それくらい人気の話題沸騰中の作品なのである。

シゲルが全界を巡る旅、通称全旅に出会ったのは漫画の連載が始まるころだ。

マサキはネットで小説が連載されていたころからファンだった

元々はシゲルが仲のいい情報通の兄から全旅が漫画化されるのを聞いたの最初だ。

今まで漫画しか読まなかったシゲルは全旅が話題になっているのは知っていたが小説ということで嫌煙して読んでいなかった。

しかしそれが漫画化されるというので漫画は好きなので読んでみることにした。

そうして雑誌に連載された一話を読んでその世界に引き込まれた。

興奮覚めぬシゲルはすぐに友人のマサキに話した。

話を聞くとマサキは漫画が最高の出来であることとこれからもっと面白くなることをいった

まさにその通りで二話三話と連載されていく中でシゲルはどっぷりはまっていった。

さらに続きが気になって我慢できなくなったシゲルは小説版も兄に借りて読むようになった

そこでもシゲルは見事にはまった。

他にない表現でありながらだれにでも想像しやすい文章。

一ページごとに続きが気になる展開。

特に漫画でも感じたが登場人物たちが皆魅力的であった。

それからというものシゲルとマサキの会話は全旅一色になり、漫画の連載している雑誌をいち早く買うために二人して早起きして並ぶようになった。

あまりにもはまりすぎて勉強がおろそかになってテストで赤点を取りそうになったのもご愛敬だ。

学校中の生徒がファンで平均点ががくっと下がったおおかげで助かった。

クラスメイト全員がファンなので全旅のおかげで仲良くなった友人もいるくらいだ。

そんな全旅は二人にとって青春そのものになろうとしていた。


それから少したって学校の授業終わり。

クラス全体が今日発売された全旅の話で盛り上がっているとそれは起きた。

全員のスマホが通知を知らせたのである。


「なんだ?二戸陣 聖のツブヤイターの更新?」


二戸陣 聖というのは全旅及びそれら関連作品の作者の名前だ。

あまりSNSを更新しないことで有名な二戸陣の突然のつぶやき。

これは何かあるぞ、だれもがそう思った。

そしてそのつぶやきは


二戸陣 聖@*******

全界を巡る旅この度アニメ化が決定しました


「「「「「「「「「「「「「マジでかッ!!!!」」」」」」」」」」」」

今回も読んでくださってありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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