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敗北


「この度はご成婚、誠におめでとうございます」



誰かから飛び出した言葉に思考が急停止する。

ゴセイコン?

なにそれ、美味しいのです?


いやまさかとは思いますけど、婚姻が成り立つと書いてせいこんと読むあの成婚のことじゃないでしょうね・・!?


「王太子妃殿下、誠におめでとうございます」


面と向かってそう言われれば、もうとぼけたフリは出来ない。

おうたいしひでんか!ですって・・?

目の前、背の低い髭のお方をじっとみつめ、精一杯の作り笑顔で会釈をする。


すべてを理解して深く息をした。

そして王子の腕をぎゅっと握る。端からみれば、仲睦まじくうつっているのだろうか。



はやく、はやくこの時が終わればいいのにと祈っていた。



"「貴女の敗北を宣言する」"


ああ、何度目だろう。

また私は王子に敗北してしまったのだ。


そして、今回とどめの一撃をふるわれた。

私はきっともう王子から逃げられない。



********************************



国の重鎮たちが集められた私たちの成婚式は滞りなく終了した。

イシュネの見事な進行で。



いまは控室に通された私の体を侍女が2人、付きっきりでメンテナンスしてくれている。


「妃殿下、あたたかいカモミールティーはいかがですか?」


「・・そうね、いただくわ」


「妃殿下、こちら力加減はどうですか?」


「完璧、百点!最高よ」


「妃殿下、髪を梳かしますね」


「うん、お願い」


「妃殿下・・「ああっもう!!」」


侍女の言葉を遮るように叫んだ私に、彼女が目を丸くする。


「・・妃殿下はやめてくれない?リリアンヌでいいから」


「えっと・・承知しました、リリアンヌ様?」


「うん、それがいい」


本当は、はらわたが煮えくり返るほど怒っているのだ。

なんで私が王太子妃に・・・っ。

あんの、腹黒サディスト王子ー!!



ぜったいに復讐してやるんだから。



そんなことを考えていたら


「やあ、リリアンヌお待たせ」


・・待ってないですわ!


颯爽と現れたのは、もちろんイシュネ・リバー・カーライルその人だ。

厚い仮面に甘い笑顔を貼り付けて、自分の利益の為なら平気で人の尊厳を奪っていく。


ほんっとうに大嫌いな人。


リリアンヌは決して王子に屈しない、と鋭い視線を投げつけた。


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