〜第二話〜 「こ…告白ぅ!?」
キーンコーンカーンコーン
ガラッ!!
「おっはよぉ〜★」
「あぁ〜さくら!おはよ〜今日もギリで遅刻だね〜。」情け笑いをしながら言ったのは、さくらの親友。天宮ゆきだ。
「ゆきりんはいいよね〜。家から3分もかからないで学校に来れるんだから!!」ちょっとふくれた顔でさくらは答えた。
「へへん!!いいでしょ〜。」わざとエラそうに胸を張るゆきは、教室の黒板を見て慌てて自分の席に走った。
「どしたの!?」
何もわからない、さくらは黒板の前で睨む先生を見て自分の席に逃げるように座り込んだのだ。
すると教室は笑いで包まれ、さくら自身も笑うしかなかったのだった。
「あ…あはは〜」(陸が見てるっていうのにあたしったら!!どうしよぉ〜恥ずかしいよ。」恥ずかしい気持ちを引きずったまま、さくらは授業を受けた。でも陸は憂鬱なさくらに声をかけてくれた。
「おい!本城!(さくらの名字)さっきのは先生が悪いんだよ!!まぁそんなに気にすんなって★」明るい陸の笑顔は偽者では無かった。
(やっぱり、あたしは陸の事が好きなんだ。恋ってこうゆうもんなんだ。)
その時から、さくらの心は陸の物だった。
それから毎日がドキドキで、さくらは胸がいっぱいでたまらない。
「陸!陸!あたしは、陸が大好きだよぉ〜」
「は?何言ってんだよ本城!!ありえねーだろ?」
(え?陸…今何て…)バッ!!
夢だった。(な…なんだろう。今の夢。なんかわかんないけど涙が勝手に出てくるよ。夢なのに。あたし…陸に告白しても振られないかなぁ。)サァァァァァァ
冷たい風がさくらの涙をさらう。
ピロピロピロ♪
携帯だ。
「こんな時に誰からよ!!」
陸からだ。
「陸?」
よぉ★本城!あのさぁ明日学校終わってから時間ある?まぁ無理ならまた今度にするけどさ〜♪どう?また返事くれよな!んじゃあ、その話はまた学校で★朝早くにゴメンな。俺今からサッカーの朝練あってさ、帰って来るのが夕方なんだ。だから今メールした訳。言いたい事はそれだけ!
ポロポロっ
「それだけかよ。陸はやっぱり馬鹿ね。こんな時にメールなんかしてさ。もうあきれちゃうよ。」やっぱり涙は止まらない。よし!決めた。
明日、陸に告白する!




