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●ホノオとカゲロウ
ある日、タイヨウの大切にしている火の鳥が消えてしまいました。
「誰だっ私の鳥を
逃がしたのは?!」
タイヨウは大いに怒り、天と地は荒れ狂いました。
焦った人々は口々にいいます。
「カゲロウがやったんだ」
「カゲロウに違いないっ」
「そんなことをするのはカゲロウだっ」
「カゲロウっお前を地底へ追放するっ」
タイヨウは怒り、最大の罰をカゲロウに言い渡しました。
すると、今まで、どんなに怒られても口答えのしなかったカゲロウが最強のタイヨウに言いました。
「僕は何もやっていません」
あの瞳で、まっすぐに。
タイヨウはそれでもカゲロウの言葉に耳をかしません。
「嘘をつくのか?!
お前は永久に地底で過ごすが良い!」