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●ホノオとカゲロウ
ある日、カゲロウが悪戯でコクテンの大切な水差しを割ってしまいました。
怒ったコクテンはカゲロウを罰します。
「ごめんなさい。
ごめんなさい」
ボロボロになり泣き、許しを請うカゲロウを見て、
コクテンは少しすっきりした顔で言いました。
「もっと、ホノオを見習いなさいっ
お前は本当に馬鹿者だ」
カゲロウの悪戯は今に始まったことではありません。
人々は「また始まった」と
どこか、冷めた瞳で。
どこか、おもしろそうな顔で。
2人の様子を見守っておりました。