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未題の恋愛小説  作者: 山田の子
4/6

4

「本当にご迷惑をかけました。」


目の前で男の人が深々と頭を下げていた。


「いえ、大事に至らなくて良かったです。」


あれからは大変だった。倒れて唸るだけの少女を抱え救急車を呼ぼうにも僕の携帯は充電切れで死んでいた。どうしたものかと焦っていると僕たちを探し回っていた千葉がチャリで通りかかったのだった。


「おら!!千葉ああああああああああああああああああああああ!!」


「大人のしかも公務員様を呼び捨てにする阿呆はどこのどいつじゃあ!!! って生駒! お前それはあかんやろ!! なに襲っとんねん」


「違うはボケ!! ええからはよ救急車回せや!! この子そこで倒れてたんや」


その一言で千葉の表情が変わった、さすが腐っても警察官、すぐに無線で状況説明救急車の手配を頼む連絡を回した。

そして、僕の方を向いて


「とりあえず、その子下にゆっくり下ろしとけ。素人があんまりさわらん方がええ」


と言ってきた。僕はその忠告に従いゆっくりと彼女を下におろした


「千葉」


「あん?」


「この子大丈夫か?」


僕は助けを求めるように聞いた。考えたくないことだが、目の前の同じ頃の歳の女の子が意識なく倒れている。という状況が僕にとっては思ったよりもずっと怖がることだった。


「まあ、大丈夫やろ。意識は無いが呼吸はしとる。俺もそこまで専門的な知識は無いから何とも言えんけどな。」


「そうか」


程なくして救急車が現場に届いた。僕はその第一発見者として付き添いを頼まれ、それに応じた結果冒頭に繋がる訳だった。


「えっと、この子の容態は?」


「落ち着いてるといいますか。体はもともとあまり良くないのですが、今日はそれに加えて熱中症にかかったようで」


「ああ、なるほど」


今日はアレだけ暑かったのだ。そりゃかかるわ

僕は今、一段落した彼女の病室にいた。

そして、所持品から分かって、連絡がついた彼女の親御さんと話をしていた。

しかし夜も更けてきた。今日のところはおいとましようとしたところ


「ん、んんん?」


不意に声が聞こえてきた。そちらに目を向けるとベッドに横たわっていた彼女の目が開いていて、状況が飲み込めないのであろう。目を白黒させていた。


「お父さん。おはよう。今はどういう状況なのかな?新しい部屋はこんな感じじゃなかったと思うけど」


そして矢継ぎ早に質問を飛ばしてきた


「おはようじゃないよ。お前が下鴨神社で熱中症になって、倒れていたところをこの人が助けてくれたんだ。」


「どうも」


彼女はあっちゃーと言う顔をしたあとはずかしそうに


「どうも。この度はすいませんでした。」


と返してきた。

これが彼女との出会い。

四谷春樹との出会いだった。

おかしい。ストックためて順次公開するようにしてたのに消えてる

おかしい

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