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初めて誰かと繋がれた
携帯のメッセージを見ていて、俺はハッとして飛び起きた。
中野先生からのメッセージが届いたのだ。
俺は、すぐにそのメッセージを読んだ。
それは、驚くべき内容だった。
「先ほど君の眼前から遁走したことを謝らなければならない。君は全力で私を救おうとしてくれたのに」
「私は君を置いて逃げ出してしまった。私は、君がそうなるところを見てはいたけれど、それでも君が落合君だと確信するのに時間が必要だったのだ。いや」
「それだけではない。私は、今起きているこの異常事態を受け入れることができていなかった。私は目をつぶっていたのだ。しかし」
「君が必死に私を救おうとしてくれる姿を見て、今さらながら私も、この現実に適応できた。だが」
メッセージは、次々と連続で来た。
メッセージを読みながら、
自然と、涙が出た。
気絶から目覚めて、誰もいない学校をウロついた。
ずっと一人だった。
初めて、誰かと繋がれたのだ。
俺の携帯を持つ手は、ブルブルと震えた。