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隣の教室に入るドキドキ感

教室中の携帯が、いっせいに着信音を鳴らした。


その直後、いきなり気を失った俺が目を覚ましたら…


なぜか教室には、俺以外誰もいなかった…


携帯電話には、


「アト 9フンデス」


のメッセージ…


こうして、俺の日常が、崩れはじめた…



***********



アト 9フンデスって、いったいなんのことだろう?


あと9分ってこと?


でも、なにが?


誰もいない教室の中で、俺はパニックになりかかっていた。


呼吸が荒くなって、だんだん苦しくなる。


やばい…


落ちつけ、俺…


俺は深呼吸を何度かして、ようやく少し冷静になれた。


もう一度、まわりを見回す。


傾いた机に、倒れた椅子…


俺が気絶しているあいだに、この教室でなにかがあって、みんながあわてて逃げ出したのは、たぶん確実だ。


いったい、なにが起きたのか?


それは、わからないけれど、あのとき、携帯がいっせいに鳴ったことと、無関係ではないはずだ。


とにかく、まずは、みんなと合流しよう。


俺はそう思った。


誰かに会えば、教室でなにが起きたか聞ける。


それに、なにより、一人は心細い。


俺は、廊下に出た。


廊下にも、人の姿はない。


それどころか、学校全体が恐ろしいほど静まりかえっていた。


まるで人の気配がしない。


念のため、隣の教室にも入ってみた。


こんな状況でも、隣の教室に入るときというのは、妙にドキドキしてしまう。


が、やはり誰もいない。


隣の教室も、俺のクラスと同じように、椅子や机が乱雑に動いた形跡が残っていた。


どうやら、この教室の連中も、大急ぎで逃げ出したようだ。


だが、いったいどこに?


体育館にでも、集まっているのだろうか?


きびすを返して、教室を出ようとした。


そのときだ。


カタッ


という小さな物音が、教室の中から聞こえた…ような気がした。

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