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短編:詩&エッセイ

消えない

作者: 尖角

消えない(チェーン)

この(しがらみ)はまだ残ってる。

何を探せばいいのか?

街の雑踏に呑まれた君の姿。

面影は曖昧。記憶は不確か。

何もいらない。そう望んだはずなのに。

俺の野望は夢へと消え失せた。

今、俺はどこに向かうべきなのか。

消したはずのアドレス。

だけども、この気持ちは一体なんだ?

込み上げる感情。飲み込まれる刹那。

泡沫の夢物語。俺らの恋話。マジで笑えねぇ。

反省してるよ。いっつも、いっつも。

忘れたことなんて一度もないさ。

お前の香りも。お前の温もりも。

記憶は不確か。だけども、この愛は確か。

くだらない常識。俺へのレッテル。

消せない(かこ)。そんなことはわかってる。

俺への愛は、偽りへと変わったのか?

仕方がないよな。それだけのことをしたんだ。

わかってる。わかってるけど、戻りたいんだよ。

消せない過去(ばつ)。何もかも手遅れ。

自らの所為で、俺は何もかもを失った。

気付いた時には、傍に何もなくって、

失ったときには、その大切さを知った。

もはや何もかもが手遅れで、

俺は反省しても、許されない。

だけども、消えない。だけども、消えない。

けれども、消したくなんてない。それだけは、確か。

怖いって思う。これ以上、失わなければならない事実を。

また一歩。また一歩。お前から遠ざかっていく。

お前は俺から離れたいのか?そうだろうな。

だって、だから俺から逃げて行ったんだもんな。

だけども、俺は、お前をこの手から放したくない。

もうすでに、俺のモノではないけれど、

これ以上スルスルと勝手に抜けていくのは御免だ。

最後の最後まで忘れない。俺が愛したお前という女。

忘れることなんてできない。俺にとって最上の女。

記憶は消えてく。忘れ行く運命。それからは逃れられない。

だけども、切らない(かんけい)。唯一の手がかり。

お前を思い出すには過去(それ)しかなくって。。。

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