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・世界を歩く


当ガイドブックはあなたの旅の安全を守るための力になります。


ぜひともあなたの旅のお供に当ガイドブックを。



・旅行者の方へ


ヒュムランドは温暖な気候と潤沢な水に恵まれた豊かな土地で、帝都アルファードを始めとして、ベーティエ、ガマゼルタ、エプシジタ、イシヨータ、ウィーテン、ミニクシー、オミピロー、シグタフィーなど多数の城郭都市を有しています。



・ヒュムランド


ヒュムランドはプトレマイオス皇帝を中心とした都市群国家です。

主な種族は人間で、他にもオーク、リョスアルヴ、デクアルヴ、アイエルロ、キュオーンが暮らしています。



・帝都アルファード


皇帝の住むアルファード城を中心とした城郭都市で、政治の中心となっています。


豊富な水を利用した見事な噴水や、上下水道による清潔な環境が整っており、強力な軍隊があなたの生活を守ります。


各種ギルドの本拠地があることも特徴の1つです。


ぜひとも数ランク上の高級宿を堪能ください。



・ベーティエ


海に面した交易都市で、領主ベーティエ公爵の館もあり、年中大型船が出入りしている活気ある都市です。


海産物が特産品ですが、交易によって得られた国外の珍しい品々が市場に並んでおり、旅行者の目を惹きます。


交易の要所として人の流れが多く、治安が悪いという面もありますので、旅行者の方は路地裏に近づかないようご注意ください。


ベーティエの海岸線には遺跡があり、神々の神殿の一つと言われており、廃墟ファンを賑わせています。



――帝国交易省出版「世界を歩く」より




*****




・人間


肌の色は多種多様で、また身体的特徴も高い適応能力によって多種多様である。


人間はこの世界の半数を占める種族である。


適応能力と繁殖能力に優れ、組織立った行動を得意とする。


特筆すべきはその万能とも言える適応能力であり、使用できる魔法は多岐にわたるが高度なものは手に余る。


万能であるが故に平凡であり、それゆえに組織行動を行いやすいとも言える。


神ジェフヴァの祝福を受けた猿に似た生物が祖先とされる。



・オーク


緑色の肌、頭頂部に一掴みほど生えている髪、豚のような鼻を共通の身体的特徴として有している。


また男性は下顎の牙が口から覗いている場合が多いが、市井に住むものは削っている者の方が多数派。


山の中腹や高原などの比較的高所に住み、有力なオスを中心にハーレムを形成する。


血の繋がりを重視する傾向が強く、ハーレムという環境が要因なのか自立心の低い者が多い。


外部の文化の流入でハーレム社会に反発感情を持ち、集落を出て行くものが絶えない。


そのため最近では集落から出て行くことを禁止する首長も多い。


特筆すべきはその膂力であり、まともな新品の甲冑でも魔法装甲の施されていないものは彼らの前では無いのも同じである。


その反面、魔法は不得手である。


最近の研究の結果、魔力を有しているが外に放つことが不得手であることがわかり、尋常でない膂力は魔力によるものだという説が有力。


女神アンジェリカの祝福を受けたイノシシに似た生物が祖先とされる。



・リョスアルヴ(通称エルフ)


エルフの主な居住地は森である。


つんと尖った長い耳、全体的に細いシルエット、透き通るように白い肌、長い金髪を有している。


同じような身体的特徴を持つが、肌が褐色のものはダークエルフとも呼ばれる(後述)。


巨木を一つの柱にして巨大な家を作り、いくつかの家族が共同生活を営む。


共同生活を営む上で多数の戒律があり、それを疎ましく思って共同体を抜ける者も少なくない。


しかし共同体を抜けること自体が戒律に反しているため、市井に住むエルフは制裁を恐れて他のエルフの居住域に近づこうとはしない。


太陽の光によってエネルギーを作り出すことが可能で、多種族に比べてかなり小食。


市井に住むエルフたちは平気で肉を食べるが、これは戒律には縛られていないためであり、本来は肉を食べてはいけないとされているため肉を取り扱う行商人は用心が必要。


身体能力に優れないが、魔法の扱いに長けており、高度な魔法を使用することが可能。


男神ユングヴィの祝福を受けた白い木が祖先とされている。



・デックアルヴ(通称ダークエルフ)


エルフが森に住むのに対して、ダークエルフは平原に住む。


エルフに似た外見を持つが、肌の色は褐色か青みがかった黒である。


また太陽の光によってエネルギーを作り出すことはできないが、エルフよりは身体能力に優れている。


歴史的に見て狩猟民族であり、簡単な家、もしくは大掛かりなテントに住み、定住をしなかったが、今はほとんどが市井に住んでいる。


魔法はエルフには及ばないものの高度なレベルを操ることができるため、多種族に比べて魔具職人が多く、同時に裕福な者が多い。


また戒律に縛られていないため、魔法を生活の隅々まで利用する。


祖先は諸説あるが、男神ユングヴィの双子の妹の、女神ヴァナディースが種の神とされている。



・アイエルロ


全身が毛に覆われた、二足歩行の猫のような、尻尾を持つ種族。


俊敏で靭やかな肉体を持ち、種族を通して自由気ままな性格をしている。


その性格から1つの仕事が長続きせず、日雇い労働者の半分はアイエルロである。


全身に毛がある者とそうでない者がいるが、後者は抜け毛を気にした魔法による全身脱毛によるものである。


全身が毛に覆われているために元々服を着る習慣はなかったが、文化の流入によって着るようになった。


下級労働者のアイエルロは衣服を腰巻きだけだったり、まったくの裸だったりするが、殆どの地域で許可されており、わいせつ物陳列罪などには抵触しない(全身脱毛処理を行ったものに対してはその限りではない)。


キュオーンと比較して魔法に優れるが、アイエルロの使う魔法はどの魔法系統にも属さず、またアイエルロはアイエルロの魔法以外使えないため、比較になるかどうかには疑問が残る。


女神バステトの祝福を受けた猫が祖先とされている。



・キュオーン


全身が毛に覆われた、二足歩行の犬のような、尻尾を持つ種族。


強靭な肉体と鋭い牙と爪を持ち、組織行動を尊び、種族を通して頑固な性格をしている。


アイエルロとは正反対とも言える性格をしており、アイエルロとキュオーンの種族対立の溝は深い。


全身脱毛を行う者はアイエルロと比較してかなり多く、組織行動を重んじる種族であることが色濃く影響しているようである。


忠誠心に厚く、他種族の貴族に仕える者が、他種族に比べて多い。


またその種族特性からか軍人が多く、キュオーンだけで構成される兵団も存在する。


アイエルロと比較して身体能力に優れるが、魔法は全般的に不得意である。


男神アヌビスの祝福を受けた犬が祖先とされている。



――26代目マーリン著「帝国に生活する種族 簡易版」より

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