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第28話 特権偉力

それから眷属の騎士たちに命令をして町の方向に侵略していった。その間私たちを発見したプレイヤーも居たけど、ここら辺を狩場にしている程度のプレイヤーに負ける筈も無く弓兵による攻撃で殆どが死に絶えた。


それから少しして町について、私は念動力と足跡結界で防壁を軽く超えて新しく習得した撮影・配信・拡声のコンボを変声も煙幕も使わずにセリフを言いだした。その間ゾンビには防壁の辺りに待機させておいて、何時でも壁を壊せるように準備させていた。


「これは私からお前たちに贈る戦争と言う名の祝福である。快楽と娯楽に支配された肉と骨の申し子よ今こそ私は君たちに快楽を提供しよう」


その発言と共にゾンビたちに命令を下して防壁の破壊を命じた。その命令に従う姿は正に働きアリの如くにどんどん壁を壊していって、ゾンビ共が入れる大きさにまで穴が大きくなると、そこからは穴から無数のゾンビが町に侵入して建物等を壊し始めた。


「さてとここまで来る人はいるのかな?」


そんな事を呟きながら待っていると、ゾンビ共が少しずつ倒され始めていることに気が付いて、そっちの方向のゾンビの視界を除いてみたら見た事のある人物がゾンビを倒していた。その人間はリアルベースで髪色と髪形を変えただけだけど、私は確実に毎日見ている顔だった。


そう兄がゾンビを倒しながらも他プレイヤーに指示を出しながら、正確にゾンビの数を減らしていった。その他の場所でも見知ったプレイヤーや恐らく現地人たちが私のゾンビ兵を殺し続けていた。しかしゾンビたちの持つ種族スキル瘴気が満ち満ちた場所から少しずつ疑似的暗黒世界に変化していって、その場所では唯のゾンビ兵士でもある程度プレイヤーを苦戦させることが出来た。


その上で下位軍事知識のスキルを持ってるゾンビ騎士の実力もあって、一体づつの力では確実に負けているけど、それでも戦闘の展開は奇襲の影響もあって拮抗していた。このままの拮抗状態の維持を出来れば、疑似的暗黒世界が広がってこの町は遠からず暗黒に沈むことになる。


その気分に酔いしれながら拡声のスキルを発動したままに声を広げた。


「あぁこの町…パラケルス王国所属リグドア領メルサン町よ。今この町に広がる疑似的暗黒世界に呑まれて消えよ。それを否と言うのなら…私に剣を突き立てて見よなればこの侵略は止められるであろう」


そう言った途端に町の住民達の指揮がグーンと上がったのか、ゾンビが倒されるスピードが速くなった。まぁ暗黒世界で強化されたと言っても、所詮は雑魚ゾンビだからこうなるのも仕方が無いって思っていたけど、それ以上に不可解な能力者が居た。それは剣から火を出すって言う私でもできる事をしているけど、どうにも私が使う力とは根本的に変わっているようなイメージを受けた。


そいつを鑑定してみると大体のスキルや種族自体は私の様なプレイヤーと似通っていて別に気になる部分は無いけど、一つだけ気になると言うか絶対におかしいと言える部分が有った。それは固有スキルと言う物でそこには炎螺花生と言う文字とその横にある自拡状態って言う未知の文言だった。


試しにゾンビ兵士を一体だけ突っ込ませてみたら、螺旋を描く炎の件によって容易く殺されてしまった。あの未知のスキル自体の強さは今の所そこそこだけど、それ以上に得体が知れなかった。それにアイツの周りに漂っているはずの瘴気が若干だけど薄くなっていた。


そんな異常な光景を目の当たりにしている最中に、視覚共有の先にいる男が何かを唱えだした。


「咲き逝け・炎螺華転生」


そう唱えた途端にアイツの背後から螺旋を描きながら成長して、その先には炎で形作られた花が咲いていた。その花が現れた途端に辺り一帯の瘴気が消え失せて、それに加えてさっきまで猛威を振るっていたゾンビ共がアイツの炎の範囲内に入った途端に軒並み弱体化していった。


そしてゾンビや瘴気を燃料にでもしているのか、燃やせば燃やす程に炎は強くなりそれによってどんどんゾンビや瘴気は燃やされと、アイツがナニカをした途端にこっちが一気に負け確まで追い込まれてしまった。


「いやぁあのチカラやっぱりスラム眷属に、情報収集とかも兼任させた方が良かったかなぁ?これは完全に負けたね。まぁ今度のイベントが有るし最後に私が登場して何人かと建物を幾つか壊したら最低限は大丈夫でしょ」


とは言うけど私の目標の目立つって言う事が、まだ達成されて無いからあの男と分かりやすい戦闘をしてから撤退しようかと思った。それで、もしかしたらあの能力でデバフを喰らうかもしれないし、そうなったら分かりやすい弱点が出来たって事で、倒されやすいだろうね。


「やぁ少年この喜劇は楽しんでもらえたかな?楽しんでもらえたのなら最高だ。楽しめなかったのなら最悪だ。はてさて君は、何を思う?」


「そんなの当たり前だろう、この町を壊したお前を許さねぇんだよクソ女郎」


「おやぁ私の事を女とは嬉しいねぇ、さてと君たちは多分だけど、私がこの町を襲った理由を知りたいんだろう?」


「そんなの当たり前だろ、この町がお前に何かしたのか?それともただ災厄をまき散らしたいって言う身勝手な願いか?」


「あぁ当たりだとも、私の願いはこの町に災厄を降り注ぐ事さそのために来た。それ以外に何が有る?」


「そうか…死ね」


その瞬間に彼の背後に聳え立つ花が煌々と燃え盛り私の肌を焼いていた。どうにも再生が機能していなかった。どうにもこの能力と私は完全に相性が悪いらしく、肌が焼かれているだけじゃなくて、微妙に身体能力とかスキルの効果とかも落ちている雰囲気だった。


「この能力…やはり不死者に対しての物か。まぁ良い貴様を殺せば収まるだろう」


そう言いながら今出せる範囲のトップスピードを保ったまま男を殺すべく拳を放ったが、その拳はあっけなく避けられてしまった。


何故だ?確かに謎の力で弱体化しているとはいえ未だ身体能力でもスキルでも私が勝っているはずだ。それならばどうして私はこいつの攻撃を加えることが出来ない?しかも一発喰らっただけで更に弱体化しただと。


「うん?まさか…吸っているのか?私を、私の力を...。」


「あぁ気づいたのか、そうさ俺の特権偉力、炎螺華転生はアンデットの持つ力の全般を減衰させると共にその減衰させた力を俺に還元すると言うスキルだ。」


「なん…だと、そんな、そのようなスキルが…そんな超越的力が存在しているなんて…思っても居なかったな、それならこっちは...。」


その次の瞬間に私は影魔術の影補強を応用して、自身の肉体を覆ってそれで簡易的だけど、自身の身体能力を強化して戦い始めた。影魔術のスキルのお陰もあって、ある程度戦えるようになったけど、どうにもアイツが手に持っている剣が厄介だった。


あの時の一発による弱体化が尾を引いているせいで、真面に戦闘を成立させることが精一杯だった。それも魔力の消費を考えないで影魔術による補強で、何とか攻撃を喰らわずにいると言うだけで、戦闘の展開としては完全に私が劣勢だった。それもあってこの男がとんでもなく大きい壁に見えた事は、幻覚でも何でも無いんだろ事は容易に想像できた。


その上でアイツの攻撃を喰らった個所から本能が全力で警告を鳴らす程のヤバい気配が漂っていた。正直に言ってこんなに強力な人間がこの町にいるって言う事は知らなかったけど、それでも本番に何の対策法も無しに戦うよりはいい結果を残せたと思っている。



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