第15話 天使と擬き
《新しく戦闘系スキル<回避Lv1>を習得しました》
《新しく戦闘系スキル<硬化Lv1>を習得しました》
それからは積極的に新しい戦闘スキルを習得していって、そのスキルもレベルを上げたり魔法とかも強化をしたりと色々していたら公式大会の告知が来て、来週の日曜日に初の戦闘系の大会が有って、それは先ずはブロック分けをして、一人になるまで殺し合って、残った人物たちとでトーナメント形式の大会をやるって言うありきたりだが、結構面白そうな大会だなって思いながら、大会参加の可否に参加する旨を伝えた。
《新しく魔力系スキル<刻印Lv1>を習得しました》
因みに魔法関係も全く発展していないと言う事は無く、新しく習得出来たスキルの刻印と言うスキルによって私自身のパワーアップを計る予定だ。この刻印と言うスキルは魔法陣を紙や石に刻んで魔力を予め込めている事で、思考するだけで即座に魔法を発動できるようになると言う結構なぶっ壊れスキルだ。
《新しく異能系スキル<念動力Lv1>を習得しました》
《残りSPが100に減少しました》
そして新しく習得した念動力と言うスキルは物質を浮かすことが出来るスキルでこの2つのスキルを使えば結構カッコいい事が出来ると思った。
そうして町で買って来た本に先ずは魔力を通す。この工程は刻印を使用するに至って必須の工程で、元来魔力を含んでいないモノに刻印を刻むことは不可能だから、それに対処する為に魔力を込めてこの本を<魔具>にする必要がある。
そうして魔具化が済んだ本に取りあえず現状使える魔法を刻んで行くまぁ大半は魔弾や大魔弾それと切り札てきた扱いで大魔砲弾とかの魔法をメインに刻むことにする。幾ら魔力は回復する無尽蔵なエネルギーと言えど、一回で貯めるには流石に尽きるし、そもそもこの本の方が魔法に耐えきれないから魔弾程度の魔法だったら幾らでも刻めるが、大魔砲弾程の魔法になると2発刻めれば奇跡と言える程なのだ。
だから切り札として大魔砲弾を刻んで後は無道魔法から幾らか刻むことにする。それからも新しく本を買ったり現状の私は習得していないが、他属性の魔法とか刻印していった。
そんな事をしているとあっという間に時間は経って、今は現実世界で日曜日の12時50分でリアル時間では後10分で戦いが始まろうとしていた。まぁ私自身がチート級に強いとは思っていないけど、出来ればトーナメントに出場する位の結果は残したいなと思った。
「かの日より幾千年経とうともかの英雄神の輝きは失せず。我ら必滅の敗は必ずや英雄の残滓に乞われん」
何か小難しい事を言っている天使が居た。その姿は天上の被造物と言う言葉すら生ぬるい正に絶世の美だった。その背後には光輝に煌めく後光がはっきりと見えた。その姿に私は見とれていたが、次の瞬間目が焼ける様な痛みと共に光を掴もうと無意識に上げた右手が焼け焦げた。
その事に踊ろいてすぐさま全力で思考を引き延ばして、多分神聖脆弱の効果だなと思い立ち陽光結界の魔法術式を元に陽光の部分に神聖脆弱のスキルの神聖の部分を当てはめて即興で作った神聖結界の魔法を発動しようとしていた。
『無詠唱化魔法強化魔法二重化神聖結界』
咄嗟に今現在使える全ての魔法を強化する外道魔法を使って、発動した神聖結界によって何とかこれ以上のダメージを防いで、その次の瞬間に再生のスキルが発動して何とか持ち直した。
「しかしあの神聖属性…多分陽光結界の部分でちょっとだけ時間を稼げたんだろうけど、凄まじい威力だな」
そんな独り言を吐き出しながら、天使の言を待っていると天使はこれから始まる大会のルールを説明し始めた。
「これより始まる決戦は命の奪い合い故に規則無用の戦争なりしこの争い天上から見える超越は我らが戦争を見ておられる故に全霊の戦争を期待している」
…詰まりはルール無用の殺し合いで神様が見てるから頑張れよ…出会ってるのか?正直あの天使の言葉遣いがハチャメチャに分かりずらくて、正直意味は分かるが言葉は通じ無さそうと言うのが今さっき感じた素直な感想だ。そして天使はルールを説明したから、最早いる意味は無いと言わんばかりに私たちから背を向けて、そのまま煙の様に鳥が舞うかのように白き羽を散らしながら消えていった。
私はその羽を一つだけ掴むと、服に備え付けられてるポケットに入れてから、その場所を後にして人気のない場所に隠れた。
「グハッ…ハァハァ…ツッ」
人気のない場所に着いた途端に膝から崩れ落ちて、その場に血反吐を吐いた。そのまま苦痛によって私は当たりを転げまわっていた。
《スキル<苦痛耐性Lv2>が<苦痛耐性Lv6>に上昇しました》
いきなり苦痛耐性のスキルがレベル6にまで上昇して、何とか苦痛も収まってその場から離れ人が大勢いる場所に戻った。と言うか陽光によるダメージの直ぐに削られる感じと違って、神聖属性のダメージはジワジワ焼き尽くすと言うのが有って、正直に言うと直ぐに殺してくれる陽光の方が優しいんじゃないかと思ったほどだ。
それから直ぐに今度はスーツを身に纏った。如何にも会社員ですよと言わんばかりの少しだけ小太りの丸眼鏡を掛けた男と、ボサボサの髪で目元が隠れて、身長も今の私より低く胸も慎ましい女性の姿をした天使っぽい2人が現れて、私たちにこれからの説明をし始めた。
「え~先ずは皆様にお知らせしたいことがございます。皆様のお陰でこのゲームは公式イベント第3回を始めることが出来ました。
そして今回のイベントでは初の戦闘系イベントとして最初は各ブロック5000人が殺し合うバトルロイヤルになっております。その後は各ブロックから勝ち抜いた1人が互いに1対1で殺し合うトーナメント形式のイベントとなっております。」
「皆様が互いに殺し合い力を高める姿を楽しみにしております」
最初に男性型の天使擬きが喋って、その後に女性型の天使擬きが喋っていたが、私にはそれ以上に気になる所があった。それはあまりにも人間過ぎるのだ。
最初の名も知らぬ天使は正直に言って怖いと言うか畏れと言うかそんな感情が出てきて、その身から発せられる神聖属性の光は私を焼き尽くす威力を持っていたが、目の前の天使擬きは今神聖結界を張っているという事を差し引いても、あまりにもその身から発せられる光が弱いのだ。
「さっきのは多分このゲーム世界で生まれた本物の天使で、今のスーツ天使は恐らくリアル世界の人間が天使アバターを活用しているんだろうけど、それと考えてもあまりにも光が弱すぎる」
今試しに神聖結界を解除してみたが、私の体を焼き尽くす事も無く、ちょっとだけピリピリするかな?程度のダメージしか無かった。
「まるで唯の人間が必死に天使の真似事をしているような…ウ~ン分からん」
そんな事を思考しているとスーツの天使が「それでは皆様良き殺し合いまで暫し休息を」と言い残して消えていった。




