第10話 ボス戦
目の前にある扉は第5層への扉であり私の敗北が有る。あれから約1カ月短くも長かったが、今日こそ勝って見せよう。
そのような感情のままに扉を開け放った私の前に飛び出てきたのはこれまでの扉を開けた途端に魔法を発動するエルダーリッチでは無く王の風格と携えた誇り高き魔法使いと要するのが正しいほどの存在だった。私は半ば無意識的に鑑定を発動して絶望した。
名前 ガラトス
種族 エルダーリッチ
種族系スキル
太古の残滓
肉体系スキル
鉄骨体Lv3.
異能系スキル
記録Lv4.記憶強化Lv5.思考超加速Lv2.高速演算Lv4.並列思考Lv10.並列演算Lv2.並列発動Lv3.鑑定偽装Lv10.認識拡大Lv3.認識加速Lv4.作業加速Lv6.威圧Lv7.精密操作Lv4.
戦闘系スキル
棒術Lv10.魔棒術Lv2.杖術Lv10.魔杖術Lv2.体術Lv5.回避Lv10..
魔力系スキル
魔力精密感知Lv6.魔力精密操作Lv5.魔力回復Lv10.魔力消費緩和Lv10.肉体保護Lv10.魔力保護Lv6.無道魔法Lv6.火炎魔法Lv3.外道魔法Lv4.
知識系スキル
基礎魔法言語Lv10.応用魔法言語Lv10.無道言語Lv10.火炎言語Lv10.外道言語Lv10
耐性系スキル
神聖脆弱Lv10.聖銀脆弱Lv10.陽光脆弱Lv10
SP 105
称号
<迷宮の主>
とんでもない化物だった。まぁ正直な所この位の化物だろうなとは思っていた。だが本当に目にすると絶望感が凄まじくこいつには勝てないんじゃないかと思っていたほどだった。そんな化物と前の戦闘で仮にも戦闘として成立していたのは、アイツが油断をしてくれていたからだと言う事を認識しつつそれでも勝ちたいなと思いながら戦闘のゴングを鳴らした。
新たに改装した魔連弾《ジ・ロヴァ―ロ》によって相手の魔法を相殺し続けながら、私はエルダーリッチに接敵する。これまでは不可能だったが、新たに習得した無詠唱化その魔法は単純に攻撃手段として使うなら現状産廃の良いところの欠陥魔法と言った所が正しく、普通に使おうにもマジで使えなさすぎる魔法だ。
だが事ここに置いては、この魔法のみでの役に立っている。それは相手の魔法を迎撃すると言う事に限ってこの無詠唱化の魔法は役に立つ。これまでは詠唱として魔法名を言わないと発動しなかったが、この魔法を習得してから迎撃としてならこれ以上なく使える手段となった。
まぁ正直な所この魔法が輝いているのも相手のエルダーリッチが手加減してくれているからに過ぎなく、普通に習得しているスキルレベルに見合った魔法を放たれた場合には、迎撃できずに死んでしまうと言う事を留意した上で、まぁ今は単体でも使えるが、この先使う事を意識したらそれを補助する魔法も必要となって来る。
その迎撃をしている最中にも相手のエルダーリッチは接近した私を愛用品と思われている杖で防御されているから正に攻守ともに隙が無いと言えるだろう。その隙の無さに私は心が折れかけたが、その瞬間凄まじい速度でエルダーリッチの使う杖が私の脇腹の部分を思いっきり叩いた。
「ガハッ…ツ~痛い」
そんな弱き蟲の如き臆病さを見せられても不愉快だと言わんばかりに怒った感情を見せるそれに私は不機嫌になり上昇した演算系スキルや魔力操作のスキルによって、強化された魔法構築能力でもって1カ月前までは発動するのに10秒くらい掛かっていた大魔弾の魔法の完全上位互換である大魔砲弾の魔法をエルダーリッチに放とうと準備を開始した。
その魔法は嘗ての大魔弾《ジ・ダヴァ―ロ》よりも遥かに強力な代物で発動すれば私でもただではすみそうにない強烈な魔法だ。これを発動しさえすれば私の価値は決まったと言って良いだろう。だがそれほどまでに強力な魔法ゆえにそもそも消費魔力が膨大故に現在は魔連弾《ジ・ロヴァ―ロ》の魔法は使うのを辞めていて、その下位魔法として新たに作成した。
「魔散弾《ジ・レヴァ―ロ》」
この魔法は単純な火力自体は、魔弾《ジ・ヴァ―ロ》の魔法よりも火力が低く現状習得している魔法の中で最弱と言ってもいいが、その分燃費が良く私が発動する魔法の中ではトップクラスの燃費の良さを誇る。その上で接敵する事で、相手の魔法発動を最低限にすると言う思いもあってこうして接近戦をしていた。
そうして約30秒の時間を稼ぐことが出来て、漸く大魔砲弾の魔法を放つ準備が出来た。
「お前は強かった故にさらばだ大魔砲弾」
その砲弾はエルダーリッチなど容易く殺す事を可能にするほどの威力でもって敵は倒された。だがしかし私も相応の代償を支払った。私の中の魔力が空っぽなのだ。まぁ暫くしたら回復するだろうが、それまでは安静にして担いとダメと言う奴だ。
「もしもそれを超えて魔力を使ったらどうなるか気になりはするがね」
そんな事を呟きながら次の部屋に入ると、そこはこれまでの迷宮とは根本的に違った空気感を漂わせていた。その部屋は何と言えば正しいのか、神聖と言うか、神秘的と言うのかは知らないが、まぁ端的に言って神々しいと言って差し支えない程の空気感を放っていた。その一番奥の部屋には極大の魔力反応が有った。
その部屋に入ってみると、そこには巨大な正二十面体の物体が浮遊していた。その浮遊している物体に半ば無意識的に手を触れると、目の前には一つの分が現れた。そこには途轍もなく面白そうな情報が載っていた。
《条件を達成した事により、個体名シリウス・シャッテン・クロフィーナは迷宮の管理資格を得ました》
《迷宮を支配しますか?Yes/No》
その二択に私は迷うことなくYesを押すと、新しくスキルを習得したらのしくその音と共に色々な情報がなだれ込んできた。
《新しく特異系スキル<迷宮管理>を習得しました》
《新しく称号<迷宮の主>を習得しました》
それと共に溢れてきた情報はこの迷宮に関する全ての情報だった。一応全ての情報を精査した結果上の墓場は何にも無く、第1~第5階層に至ってはそんな驚くような仕掛けは無かった。だがこの第6階層は別だった。ここには最低限度の生産施設に最低限度の魔法書に加えて、何らかの仕掛けが施されていると思われる鍵の掛かった小部屋があった。
《称号<迷宮の主>を習得した事により個体名シリウス・シャッテン・クロフィーナの進化が可能になりました》
《進化を実行いたしますか?Yes/No》
うん?進化?まぁ嬉しいけどどうして今なんだ?称号の方に何かしら特殊な効果でもあるのか?




