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第二話
「お前にも、まじないを教える。」
そう、おばさんは言った。確かに言った。
いつもなら、ここで押し黙る。しかし、はっきりと言った。
「次のまじないは、一緒に踊ってもらうよ。」
×+×+×+×+×
少し、浮かれている。初めて舞に参加できる。ついに、認められた。
そんな気がして、楽しくなってくる。
「浮かれてんじゃないよ、忙しいんだから。」
「浮かれてなんかないし。」
「口答えしない!」
「はい…」
怒られてしまった。少しテンションを上げすぎたか。
×+×+×+×+×
「まず、お前はまじないについてどこまで知っている?」
突然、おばさんが聞いてきた。
「え、えーと、確か願いを叶える力であることと、願いを伝えるために長い間祈祷を続けなくちゃいけないことと、えーと……あんまり知らないや。」
「そうか、ならお前には、まじないの全てを教えてやろう。」
「その、覚悟はあるか?」
もう、後戻りはできない。そう、おばさんの目が言っていた。