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紹介するレジ機能 その7:1つ1つ見るのではなく、全体を見てから判断するのが出来る営業マン

解決できる秘策を見つけ出した柳瀬。しかしその案が今回のミッションをクリアするものでは無いと判断され落ち込む。それでも新しい案を見つけるべく奮闘を重ねる。

本来はレジを作るのがミッションなのに、価格表を作って満足してしまった柳瀬。

目的を忘れ、得意分野に手を伸ばして自己満足に溺れる悪い癖が出た。


「あ〜レジのこと忘れてた〜」

「値段表を設置するだけでかなり改善されるけど、根本的解決にはならない…」


自分自身は満足した働きをしたと思っていた。

しかし魔王やお店の魔人たちには全く伝わらないので意味がない。

そのことに未だに気づいてないダメダメ営業マンである。


「あのお店で使えるレジは簡単な方がいいと思う」

「簡単に計算ができるなら電卓で十分なのでは…」

「ん?待てよ!」

「そっか!電卓を作ったらいいんだ!」

「そもそも高度なレジを作ることばかり考えていたけど、そのお店に合ったレジを作ればいいんだ」

「あのお店は計算ができない魔物に対して、数字を打ち込んだら代わりに計算をしてくれる『電卓レジ』を作ればいい」

「レジ台が無いから、手持ちサイズで作れば設置場所も困らないし、移動しながらレジができる」

「コンパクトなレジの方が、あのお店にピッタリだ」

「そうと決まれば必要なものをリンリンさんに依頼しよう」


柳瀬は電卓を作る上で必要なものを考えた。


「ん〜携帯が繋がらないから調べようがないな〜」

「インターネットでいろいろ調べたいけど、電波やWi-Fiが飛んでないからインターネットが存在使えないって…」

「調べたいけど、調べる手段がないな〜」

「仕方ないので昔受けた学校の授業でも思い出すか…」


柳瀬が通っていた学校でプログラミング授業の一環で学んだ電卓の授業を思い出した。

すると電卓に必要な機器が頭に浮かんだ。


「あ〜思い出した」

「電卓は電池と液晶があれば作れるじゃん」

「ボタンは適当に代用するとして、まずば電池ってこの世界にあるのかな?」

「リンリンさん!この世界に【電池】と【液晶画面】ってありますか?」


リンリンに問い詰めるもここは魔界。

聞いたこともない言葉に対して問い直す。


「はて?それは初めて聞くのでわかりません」

「まず電池とはなんですか?」


必要なものが無い可能性が高かったが代用するものがあるかもしれないので、一から説明するを始める。


「電池とは電気を溜めて使用できるものです」

「この部屋が明るいのは電気を使って明るくしているのではないですか?」


部屋にあるものを置き換えて説明した。

その電気を溜めて移動しても使えるものだとリンリン伝えた。

するとリンリンはイメージがし易かったのか答えた。


「あ〜もしかして魔電のことですか」

「電気が魔電で合っていれば電池を作るのも簡単に作れますよ」

「私の魔力と静電気を混ぜてれば簡単です」


リンリンは手のひらを真上に掲げ、小さい雨雲の様な黒い雲がリンリンの掌をぐるぐる回る。

ポケットから小さい容器を取り出し、雨雲をその中に溜め込んだ。

その見慣れないものに対して柳瀬がリンリンに質問を投げる。


「え?リンリンさんそれなんですか?」

「いきなり雲が現れたと思ったら、小さい容器に入れ始めるし…」


リンリンが雨雲を閉じ込めた容器について説明してくれた。


「これですか?これはタメタメカプセルです」

「なんでも溜めることが出来る便利なカプセルです」


人間界より魔界の方が進化しているのでは…っと思うった柳瀬。


「へぇ〜カプセルになんでも溜めることができるってすごいな〜」

「まぁとにかく電池ができればこっちのものだ」

「それと液晶画面ってありますか?」


電卓にもう一つ必要なものをリンリンに質問した。


「液晶ですか?それも聞いたことありませんね〜」

「何に使うものですか?」


先ほどと同様にリンリンに液晶について説明をした。


「数字を押すと、その押した数字を液晶画面に映し出すために必要なものです」

「映し出された数字でレジをおこなうために必要なものです」


リンリンは魔界に似たものを思い出した。


「押したら映し出すって、まるで水晶ですね」

「私たちは文字を見せ合う時は水晶に映しだします」

「その水晶に数字を映し出せれば問題ありませんか?」


柳瀬にとって理想な解答が返ってきた。


「え〜全然これで問題ないですよ」

「押した数字が映し出したらなんでもOKです」

「水晶は電気必要ですか?」

「電気が要らなければ【電池】必要なくなります」

「まぁこれは別の機会で使うとしよう…」

「ものが揃ったので、早速作業を始めます」


まず最初に柳瀬は押すボタンを作り始めた。

魔物の体の大きさに合わせてサイズを決め、数字もわかりやすく大きく書いた。


「あ〜〜〜!リンリンさん聞いていいですか?」


柳瀬は大事なことを思いついた。


「魔物が魔金も計算出来ないって言ってますけど、数字は読めるんですかね」

「魔界専用の文字があったりしますか?」


リンリンは冷静に対応した。


「安心してください」

「数字に関しては人間界でも魔界でも全て共通です」

「なので先ほど作成していた価格表も問題なく使えますよ」


それを聞いて安心した柳瀬。


「あ〜よかった〜」

「やっぱ数字って凄いよな〜」

「人間界でも世界には色々な言葉があるけど数字は世界共通だったなぁ」

「まさか魔界でも共通って、数字を作った人って天才なんだな…」

「って数字の凄さに感心してないで作業を進めなくては」


電卓のボタンを作り終わった柳瀬だが、このボタンを押したら水晶に映し出す方法が分かない。

半導体と配線を作って水晶に連携させたいが、その知識は持ち合わせてない。

仕方ないのでリンリンに助けを求める。


「リンリンさ〜ん、ボタンができたんですけど、どうしたらこれを押したら液晶に映るかわからないくて…」


ボタンと水晶をリンリンに見せ相談した。

すると思いもしなかった解答が返ってきた。


「そんなの簡単ですよ」

「ボタンと水晶をつなぎ合わせた宜しいのですね」


リンリンが水晶とボタンに対して、リンリンの手の光から出る光線を浴びさせた。

するとリンリンは柳瀬に向かって微笑みながら作業が完了した旨を伝えた。


「え〜もう出来たの?」

「どうやったんですか?」


リンリンは当たり前のように答えてくれた。


「魔力ですよ。簡単なので柳瀬さんも出来ますよ」

「生まれた時から備わっているので試してみませんか?」


当たり前のように話すリンリンだが、人間に魔力は備わってない。


「いやいや出来ない!出来ない!」

「まず光すら出せないから…」

「けど、これでボタンと水晶が連携できた」

「後は計算をしてくれるシステムを作るかだ」


柳瀬はプログラミングの勉強を習っただけで、自分でソースコードを書いたことがない。

授業中にはよく昼寝していたので、書き方すらよくわかってないのだ。


「ん〜どうしよう…」

「何か参考になるものはなかったかな〜」

「あ!ここに来る時に持って来たレジがある!!」

「そのレジを操作したらプログラミングスキルでシステムのことがわかるかも」


柳瀬が持って来たレジを起動さた。

そのレジで商品を2つ選び合計金額に表示される仕組みを調べた。

するとレジを操作しながら浮かび上がってきたソースコードを見てびっくりした。


「なんだこりゃ〜〜〜」

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