紹介するレジ機能 その14:解決できるシステムがあっても、そこに行くまでの過程がすご〜く遠い時ってあるよね
魔界とのお別れを感じつつリンリンに挨拶を始める柳瀬。
魔王に報告して終わりと思ったら何故か魔王がめっちゃ機嫌悪いんだけど…。
無事納品が完了してお城に戻る柳瀬とリンリン。
柳瀬はこれで元の世界に戻れると期待しつつ魔王に会いに行く。
「リンリンさん、これでお別れですね」
「短い間でしたが楽しかったです、水晶にソースコードを入れてもらったのは感謝しかありません」
「もし自分の世界に来ることがあったらいろいろと案内しますよ」
お別れの雰囲気をぷんぷん出しながら魔王の部屋に着いた。
リンリンと柳瀬は魔王の部屋に入って魔王と話した。
「魔王様、今回依頼されたレジの件が完了しました」
「その報告に参りました」
魔王にリンリンが報告を完了した。
これで柳瀬は帰れると思い荷物をまとめようとするが魔王の機嫌がどうしても悪そうなので気になった。
「あれ?なんで機嫌悪いのかな?」
「リンリンさんの報告が悪いのかな?」
「それとも何か原因があるのかな…」
リンリンの報告が終わり沈黙が続いていたが、やっと魔王が口を開いた。
「柳瀬よ!!」
「今回の件は助かった」
「この水晶レジ・スイレジを魔界に広めれば経済が回っていくだろう」
「しかし1つ問題があるのだ」
まさか柳瀬が指摘されると思っても無かったので戸惑いながら答えた。
「どうしました?」
「自分ができることなんて限られてますけど…」
「何かありましたか?」
恐る恐る魔王の機嫌を損ねない様に伺う柳瀬。
「魔王の私が注文していた商品が届いていなかったのだ」
「約束された期日に店に行ったのだが、その商品が無く手ぶらで帰ってきたのだ」
「せっかく楽しみにしていたのにガッカリだ!」
「これを解決してくれないか?」
「そして私が注文していた商品も回収して欲しい」
「え〜〜?そんなことでめっちゃ機嫌悪かったのかい」
「そんなのレジ屋で解決できるわけない〜」
「そのお店に直接文句言ったらいいのになんで自分に火の粉がくるんだよ…」
「ん!!待てよ」
「もしかしてレジの『取置き機能』を使えば簡単に解決できる」
「ここは反抗して消されるよりさっさと終わらせた方が無難かも」
柳瀬が販売しているレジの機能に『取置き機能』を思い出した。
この機能を使えば予約した商品の管理が簡単に出来る。
そのお店にはもってこいの機能だった。
「魔王様!!分かりました」
「そのお店に出向いて解決してきましょう」
「そして、そのお店の悩みを解決したら…」
魔王からこの件が終わったら人間界に戻す言葉を待っていた。
すると魔王が答えてくれた。
「よし!よく言ってくれた!!」
「今すぐリンリンと行ってくるがよい!!」
「いや!まだ話している途中で…」
これ以上魔王の機嫌を損ねる危ないと感じ、リンリンは柳瀬の口を塞ぎながら部屋を飛び出した。
「ちょっと!!リンリンさん!!」
「俺はいつになったら元の世界に戻れるんだ」
リンリンの髭が伸び始め耳まで塞いでしまったので全く聞こえてなかった。
更にリンリンは遠くを見つめながら魔王から離れていった。
「全然話聞いてくれないし!」
「まぁリンリンさんに文句言っても仕方ないのでお店に向かいますけど!」
柳瀬は納得していないが人間界から持ってきたレジとスイレジを持ってお店に向かった。
「あの〜すみません」
「魔王より依頼を受けたレジ屋です」
「誰かいませんか?」
お店に入るなり誰もいないので不思議に思う柳瀬。
「あれ?なんで誰もいないんだ?」
「もしかしてさっき魔王が怒ったから怖くて逃げたのかな?」
お店を見渡している時に、奥から怒鳴り声が聞こえる。
「いつになったら商品が届くんだよ!」
「さっき魔王様に怒られて危なかったんぞ!」
「依頼した注文内容は確認してるのか!」
お店の主人はかなり怒っていた。
それを見て柳瀬が割って入った。
「喧嘩はやめましょう」
「ここで争っても解決できないので話し合いましょう」
魔人に比べて人間の柳瀬は全くの非力で止めれなかった。
しかしリンリンの協力もあってなんとか治り、話すことができた。
落ち着いた主人が口を開いた。
「先ほどは見苦しいところをお店してすみません」
「私はここの主人のカッツーヒデと申します」
「魔王様に依頼された商品を仕立て屋に依頼したのですが、その依頼を把握してなかったんです」
「更に恥ずかしい話、私も今日の午前中に魔王様が取りに来られることを忘れていたのです」
今日起きたことを赤裸々に説明してくれた。
それを聞いて柳瀬は頭を抱えた。
「あちゃ〜それはまずいですね」
「魔王の起源が悪かったのも理解できる…」
「ちなみに今まで依頼された商品の管理はどの様にしていたんですか?」
主人は魔王の使いと認識していたので全てを話してくれた。
「全て口頭でおこなっておりました」
「各魔人の記憶を頼りに仕事を進めております」
「そのため、仕事を忘れた魔人に責任があります」
柳瀬は愕然とした。
「それでよくお店が成り立ってましたね」
「今日の魔王以外に問題は無かったんですか?」
「魔王様以外、魔人は適当なので日にちを守って来ることは殆どないです」
「そしたら約束した日にちに魔王様が来られたので商品を渡せなかったのです」
柳瀬のいた人間界ではあり得ない話だった。
「やっぱ魔界ってすごいな〜」
「それより魔王ってすごく几帳面かも」
「ちゃんと日にち守ってくるってしっかりしてるな…」
「ってそんな話はいいとして、その悩みを解決しにこのお店に来ました」
柳瀬とリンリンはこのお店の悩みを解決するために来たことを伝えた。
「お〜ありがとうございます」
「どの様にして解決していただけるのでしょうか?」
「このスイレジを使って解決しますが、どこから改善していきましょうか…」
柳瀬が思っていたより深刻なお店。
どのオペレーションから解決したらいいか頭を抱えるが、果たして取置き機能を駆使するだけで解決できるかな。




