紹介するレジ機能 その11:新しいシステムを導入した後に出てくるイレギュラーな要望は聞きたくないのが本音かな。
アップグレードした水晶レジ(スイレジ)を持ってお店に出向く柳瀬。
作った側の気持ちとは裏腹に、新しいことを覚えるのが嫌な魔人たち。
そんな魔人にどう向き合えばいいのかな?
柳瀬とリンリンは新しい機能を搭載した水晶レジ(スイレジ)を持ってお店に到着した。
これを完成させて元の世界に帰る気持ちで気合が入る柳瀬。
「お邪魔します!」
「新しい機能を搭載したレジを持って来ました」
「このレジの使い方をお伝えしたいのですがよろしいでしょうか?」
また新しいレジを持って来たと思い、嫌な顔をする魔人たち。
新しいことを覚えるのが嫌な感じがぷんぷんする。
人間も魔人も新しいことをスタートする時に嫌な顔するやつは必ずいるんだな〜っと感じつつも柳瀬は無視した。
「仕事を改善しないで今のままで過ごそうだなんて自己中心的すぎる!!」
「自分の仕事が増えるとか、新しいシステムは苦手だから嫌って思うやつはお客さんやお店のことを全く考えてない!!」
「めんどくさいと感じている魔人ども今すぐリンリンさんに消されて…って違う違う」
柳瀬の気持ちと魔人たちの気持ちに大きなギャップを感じてイライラする柳瀬。
しかし早く帰りたい気持ちが強くなっているので一旦冷静になって進める。
「お店の主人とアルバイトリーダーはこちらに来て下さい」
「それ以外の方は後で使い方をお伝えします」
まず最初に前回のレジをマスターした2名に来てもらった。
新しい機能を説明し、使いこなせるかはこの2名にかかっていた。
「前回作成したレジなんですけど、価格表と商品が紐づいて無かったので改善してきました」
「まず実際のレジをおこなうので見ていて下さい」
「この水晶から映る画面から商品名をタップします」
「すると商品名と価格が紐づいているので自動で魔金が表示されます」
「更に別の商品をタップすると先ほど選択した商品と今回の商品が自動で計算された魔金が表示されます」
「この表示された魔金をお客さんからいただきます」
「預かった魔金の操作は前回作成した電卓機能を残しているので預かった魔金を入力します」
「そこから計算しておつりとして魔金が表示されます」
「その表示された魔金を渡せばレジ決済は完了となります」
2名はポカーンとしていた。
今の動作が簡単過ぎて逆に理解出来ていなかった。
商品をタップしたら価格が表示されて、自動計算で…。
つい最近、電卓レジを触ったばかりの魔人にはシステムの知識としてはレベルが高かった。
しかし使いこなしてもらうため柳瀬は何度も同じ動作を見せてあげた。
「ふ〜大体わかってくれましたか?」
「簡単に言えばお客さんが持って来た商品名をタップしてお会計をおこなうだけなので簡単です」
「レジの操作がわかってきたら商品名と価格表を一致させましょう」
柳瀬はレジ操作をおこなっていた水晶のモードを切り替えた。
レジを扱う画面から違う画面を映し出した。
「この画面が商品名と価格表を紐づけるための画面です」
「この画面でお店の商品を管理して頂くので『管理画面』と名付けましょうか」
「管理画面で商品名と価格表を紐付けをおこないますが、紐付けまでの説明が長いので【登録】と名付けましょう」
「管理画面から登録するやり方を説明します」
柳瀬は2名に商品の登録を伝えた。
商品名はお店の商品になる。
その商品は2人が把握しているので簡単に水晶に取り込むことができた。
更に、価格表に提示している魔金もお店が設定したので、登録にそこまで時間がかからなかった。
しかし思いもよらぬことをアルバイトリーダーが言ってきた。
「あの〜同じ商品名で別の魔金で販売したい場合はどうしたらいいの?」
「あとは、売れ残りは魔金を安く売るから値段を固定されたら販売できません」
「その場合はどうしたらいいか教えてくれませんか?」
柳瀬は固まった…。
「え?なんじゃそりゃ!!」
「同じ商品名で値段が違うってなんだよ〜〜〜〜」
「しかも売れ残りを安くするのは値引きだけど、この魔界にも存在していたなんて気づかなかった〜〜〜」
まさかのイレギュラー対応に戸惑う柳瀬。
まだまだ帰れそうにないのかな…。




