第一章 新たな扉と謎の少女との出会い
小説書き初心者です。
2019.8.14~連載開始~
「————その扉は開けてはなりません・・・。」
今のは夢か・・?
体中に不自然に流れている汗を拭って
まだ薄暗い部屋の中で眠たい目を擦りそっとスマホに手を伸ばす―――。
4:06分
画面に表示された時刻を確認し、もうひと眠りしようと布団に身を包む。
―——あの夢はなんだったのだろうか・・?
たったその一言が妙に記憶に残る。
もうずっと長い夢を見ていた気分だ―――。
~♪ ~♪
スマホのアラームが鳴り、再び目を覚まし学校へ向かう。
「ライトー、おはよー!」
「おはよ。」
全力で手を振り、犬のように駆け寄ってきた彼女の名は、アズマ・ミサト。
目がクリっとした子犬のような愛らしい瞳にスッと伸びる鼻先、ほんのりとピンクに色づいた唇。
通り過ぎ行く男達は、みな振りかえり彼女に釘付けになっているようだ。
そんな周りの視線に本人は全く気付いていないのだけれど。
ミサトとは幼馴染で高校も同じ。
よく付き合っていると勘違いされるがただの幼馴染で仲がよいだけである。
「今日はテストの返却日だね、今回全然自身ないなぁー・・。」
「確か今日だったよな」
「あっ、ライトは余裕だもんね!毎回学年一位だし、昔っから勉強もスポーツも出来て
おまけに顔は?まぁムカつくけどカッコ良くてモテ男だし、極めつけには
裕福なお家ときて・・ほーんっと神様は不公平だよねーー。」
「そんなことない・・と言ったら嘘になるな。
まぁ、世の中は俺の思い通りになるように出来ている、とでも言っておく。」
「でたーっ!ほんといい性格してるよね。そこが唯一の残念な所だわ・・。」
と苦笑いするミサトを横目にいつもと何一つ変わらない会話をし一日を過ごして
今日も終わるのだと思っていた。
あの少女に出会うまでは―――—。
そして、ここから地獄のような日々が待ち受けているとも知らずに・・・。